手紙やメールの冒頭に添える「時候の挨拶」。
四季の変化を大切にする日本文化では、相手に誠意や温かさを伝える大切な一文です。
しかし「どの月にどんな表現を使えばいいのか」「ビジネスと親しい人ではどう使い分ければいいのか」と悩む方も少なくありません。
この記事では、1月から12月までの時候の挨拶を一覧化し、ビジネス・プライベートで使える例文を豊富に紹介します。
さらに、避けたいNG表現やよくある質問(Q&A)まで徹底解説。
保存版として、ぜひご活用ください。
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一年を通して安心して使える「万能型の時候の挨拶」を厳選して紹介しています。
季節を問わず使える定番フレーズから、ビジネス・プライベートどちらにも応用できる例文まで網羅。
文章作成に迷ったときの“お守りフレーズ集”として活用できます。
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目次
- 1 時候の挨拶とは?
- 2 【季節別一覧】時候の挨拶カレンダー(1月〜12月)
- 3 ビジネスで使いやすい時候の挨拶例文集
- 4 親しい人への手紙で使える挨拶例文集
- 5 用語選びのポイントや避けたほうがよい表現(NG例)
- 6 時候の挨拶を使うときの注意点
- 7 よくある質問(Q&A)
- 7.1 Q1. 季節外れの時候の挨拶を使ってしまったら失礼ですか?
- 7.2 Q2. ビジネスメールでは省略しても大丈夫?
- 7.3 Q3. カジュアルなLINEやメールでも時候の挨拶を使うべき?
- 7.4 Q4. 季語の難しい言葉は避けた方がいい?
- 7.5 Q5. 季節が曖昧な時期(例えば3月下旬や9月中旬)はどうすればいい?
- 7.6 Q6. 同じ相手に何度も送る場合、毎回違う挨拶を入れるべき?
- 7.7 Q7. 社内メールにも時候の挨拶は必要ですか?
- 7.8 Q8. お礼状やお詫び状でも時候の挨拶は必要?
- 7.9 Q9. メール件名には時候の挨拶を入れるべき?
- 7.10 Q10. 英語メールでも日本式の時候の挨拶を入れる?
- 7.11 Q11. 時候の挨拶を省略した場合、代わりに何を入れれば良い?
- 8 まとめ
時候の挨拶とは?
時候の挨拶とは、季節を表す言葉で手紙やメールの冒頭を始める日本独特の文化です。
「春暖の候」「秋涼の候」といった表現が典型で、礼儀を整えるとともに、相手への気遣いを自然に伝えられます。
特にビジネスでは信頼感を与える効果があり、親しい人への手紙では温かさや親密さを演出できます。
時候の挨拶の役割
相手に「礼儀正しさ」と「心遣い」を伝える。
会話の糸口になる。
ビジネスとプライベートでの使い分け
- ビジネス → 定型・無難な表現が安心
- 親しい人 → 季節感を取り入れた自然な会話調が好印象
【季節別一覧】時候の挨拶カレンダー(1月〜12月)
ここからは、1月から12月までの「時候の挨拶」を月ごとに紹介します。
各月の季語・ビジネス向け・親しい人向けの例文を掲載しているので、シーンに合わせてすぐに使える実用的な内容です。
1月(睦月)の時候の挨拶と例文
季語例:新春の候、厳寒の候、初春の候
- ビジネス例文
「新春の候、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。」
「厳寒の折、皆様にはご健勝にお過ごしのことと存じます。」
- 親しい人向け例文
「新しい年の幕開け、いかがお過ごしでしょうか。今年もよろしくお願いします。」
「寒さ厳しい折ですが、体調を崩されていませんか。」
1月の時候の挨拶を季語・結びの言葉とともに紹介。
ビジネスや親しい人向け手紙で使える具体例文も掲載し、すぐに活用できます。
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【1月の時候の挨拶】季語・結びの言葉と例文|ビジネス・親しい人向け手紙の書き方
2月(如月)の時候の挨拶と例文
季語例:立春の候、余寒の候、向春の候
- ビジネス例文
「余寒の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。」
「立春とは名ばかりで寒さ厳しき折、御社のご隆盛を祈念いたします。」
- 親しい人向け例文
「春の足音が近づいてきましたね。お元気でお過ごしでしょうか。」
「まだまだ寒いですが、梅の花の便りが楽しみな季節になりましたね。」
2月の時候の挨拶を季語・結びの言葉とともに紹介。
ビジネスや親しい人向け手紙で使える具体例文も掲載し、すぐに活用できます。
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【2月の時候の挨拶】季語・結びの言葉と例文|ビジネス・親しい人向け手紙の書き方
3月(弥生)の時候の挨拶と例文
季語例:早春の候、春分の候、春暖の候
- ビジネス例文
「春暖の候、貴社のご発展を心よりお祈り申し上げます。」
「春分の候、皆様のご健康とご多幸をお慶び申し上げます。」
- 親しい人向け例文
「桜の開花が待ち遠しい頃ですね。変わらずお元気ですか。」
「新生活の準備でお忙しい時期かと存じます。ご自愛ください。」
3月の時候の挨拶を季語・結びの言葉とともに紹介。
ビジネスや親しい人向け手紙で使える具体例文も掲載し、すぐに活用できます。
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【3月の時候の挨拶】季語・結びの言葉と例文|ビジネス・親しい人向け手紙の書き方
4月(卯月)の時候の挨拶と例文
季語例:陽春の候、春陽の候、仲春の候
- ビジネス例文
「陽春の候、ますますご清祥のことと拝察いたします。」
「春陽の候、皆様のご活躍をお慶び申し上げます。」
- 親しい人向け例文
「桜が街を彩る季節になりましたね。お花見は行かれましたか。」
「新しい生活が始まる時期、無理をされませんように。」
4月の時候の挨拶を季語・結びの言葉とともに紹介。
ビジネスや親しい人向け手紙で使える具体例文も掲載し、すぐに活用できます。
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【4月の時候の挨拶】季語・結びの言葉と例文|ビジネス・親しい人向け手紙の書き方
5月(皐月)の時候の挨拶と例文
季語例:新緑の候、薫風の候、初夏の候
- ビジネス例文
「新緑の候、貴社ますますのご隆盛をお慶び申し上げます。」
「薫風の候、皆様のご健勝を心より祈念いたします。」
- 親しい人向け例文
「青葉がまぶしい季節になりました。お変わりなくお過ごしでしょうか。」
「爽やかな風が気持ちよく、散策が楽しい頃ですね。」
5月の時候の挨拶を季語・結びの言葉とともに紹介。
ビジネスや親しい人向け手紙で使える具体例文も掲載し、すぐに活用できます。
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【5月の時候の挨拶】季語・結びの言葉と例文|ビジネス・親しい人向け手紙の書き方
6月(水無月)の時候の挨拶と例文
季語例:梅雨の候、入梅の候、向暑の候
- ビジネス例文
「梅雨の候、貴社益々ご清栄のことと存じます。」
「向暑の候、皆様のご活躍をお祈りいたします。」
- 親しい人向け例文
「雨の多い季節ですが、お変わりありませんか。」
「じめじめした日が続きますが、体調にお気をつけください。」
6月の時候の挨拶を季語・結びの言葉とともに紹介。
ビジネスや親しい人向け手紙で使える具体例文も掲載し、すぐに活用できます。
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【6月の時候の挨拶】季語・結びの言葉と例文|ビジネス・親しい人向け手紙の書き方
7月(文月)の時候の挨拶と例文
季語例:盛夏の候、炎暑の候、仲夏の候
- ビジネス例文
「盛夏の候、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。」
「炎暑の候、皆様にはご健勝のことと拝察いたします。」
- 親しい人向け例文
「夏本番を迎えました。熱中症にはお気をつけくださいね。」
「花火大会や夏祭りが楽しみな時期になりましたね。」
7月の時候の挨拶を季語・結びの言葉とともに紹介。
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7月の時候の挨拶を季語・結びの言葉とともに紹介。
【7月の時候の挨拶】季語・結びの言葉と例文|ビジネス・親しい人向け手紙の書き方
8月(葉月)の時候の挨拶と例文
季語例:残暑の候、晩夏の候、立秋の候
- ビジネス例文
「残暑の候、貴社におかれましては益々ご隆盛のこととお慶び申し上げます。」
「立秋の候、皆様のご健勝を心より祈念いたします。」
- 親しい人向け例文
「お盆休みはいかがお過ごしでしたか。」
「暑さが続きますが、秋の気配も少しずつ感じられますね。」
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【8月の時候の挨拶】季語・結びの言葉と例文|ビジネス・親しい人向け手紙の書き方
9月(長月)の時候の挨拶と例文
季語例:初秋の候、新涼の候、秋涼の候
- ビジネス例文
「秋涼の候、貴社のますますのご発展をお祈り申し上げます。」
「新涼の候、皆様のご健康をお慶びいたします。」
- 親しい人向け例文
「朝夕は涼しくなりましたね。体調を崩されていませんか。」
「読書の秋、スポーツの秋、楽しい季節をお過ごしください。」
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【9月の時候の挨拶】季語・結びの言葉と例文|ビジネス・親しい人向け手紙の書き方
10月(神無月)の時候の挨拶と例文
季語例:秋冷の候、錦秋の候、仲秋の候
- ビジネス例文
「錦秋の候、貴社のご隆盛を心よりお祈り申し上げます。」
「秋冷の候、皆様におかれましてはご健勝のことと存じます。」
- 親しい人向け例文
「紅葉が美しい季節になりました。お出かけの予定はありますか。」
「肌寒い日が増えてきましたね。風邪を引かないようご注意ください。」
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【10月の時候の挨拶】季語・結びの言葉と例文|ビジネス・親しい人向け手紙の書き方
11月(霜月)の時候の挨拶と例文
季語例:晩秋の候、向寒の候、初霜の候
- ビジネス例文
「向寒の候、貴社ますますご発展のこととお祈り申し上げます。」
「晩秋の候、皆様のご健勝を心より祈念いたします。」
- 親しい人向け例文
「木枯らしの季節になりましたね。お元気にされていますか。」
「冬支度が恋しい頃ですが、体調にお気をつけください。」
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【11月の時候の挨拶】季語・結びの言葉と例文|ビジネス・親しい人向け手紙の書き方
12月(師走)の時候の挨拶と例文
季語例:師走の候、歳末の候、寒冷の候
- ビジネス例文
「師走の候、貴社ますますのご繁栄を心よりお祈り申し上げます。」
「歳末の候、皆様のご多幸をお慶び申し上げます。」
- 親しい人向け例文
「年の瀬も押し迫り、何かとお忙しい頃ですね。」
「今年も残りわずか、どうぞ良いお年をお迎えください。」
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【12月の時候の挨拶】季語・結びの言葉と例文|ビジネス・親しい人向け手紙の書き方
ビジネスで使いやすい時候の挨拶例文集
ビジネス文書や取引先とのメールでは、冒頭の一文が相手の印象を左右します。
特に時候の挨拶は、かしこまりすぎず、それでいて誠意を伝えることが大切です。
ここでは「メール文頭にサッと入れられる短い挨拶」と「正式な手紙にふさわしいフォーマルな挨拶」の両方を紹介します。
状況に応じて使い分けてみてください。
メール文頭に使える短い表現
取引先や社内メールなどで、長い挨拶を入れると本題に入りにくい場合があります。
そんな時は、短くても相手を気遣う一言を入れるだけで、印象が大きく変わります。
季節感を盛り込みつつも、2〜3行で完結させるのが理想です。
具体例文(メール向け・短文)
- 「平素より大変お世話になっております。春らしい陽気が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。」
- 「お世話になっております。暑さ厳しき折、体調など崩されていませんでしょうか。」
- 「いつもありがとうございます。年度末でお忙しい時期かと存じますが、どうぞご自愛くださいませ。」
- 「お世話になっております。朝晩冷え込む季節となりましたが、変わらずお元気でお過ごしでしょうか。」
👉 ポイント:
- 季節感を入れる場合は、実際の気候と乖離しすぎない表現を選ぶ。
- 相手の体調や業務を気遣う一文を添えると丁寧。
- 件名や本題に入る前に「クッション言葉」として自然に差し込むと好印象。
フォーマルな手紙に使える表現
契約書の送付、依頼状、挨拶状など、正式なビジネスレターでは、より格式のある時候の挨拶を用いるのが望ましいです。
文章全体が引き締まり、誠意や信頼感を伝えられます。
具体例文(手紙向け・フォーマル)
- 「拝啓 新緑の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。」
- 「拝啓 梅雨の折、貴社におかれましては益々ご発展のことと存じます。」
- 「拝啓 酷暑の候、皆様におかれましてはますますご健勝のことと拝察いたします。」
- 「拝啓 秋冷の候、貴社におかれましては一層のご隆盛のこととお慶び申し上げます。」
- 「拝啓 厳寒の折、貴社ますますご繁栄のことと存じます。」
👉 ポイント:
- 「拝啓」で始め、「敬具」で締めるのが基本。
- 「季節の言葉」+「相手の繁栄や健康を願う表現」の組み合わせがフォーマル。
- 季節感が分かる言葉(新緑・酷暑・秋冷・厳寒など)は、やや硬いが格式高い印象を与えられる。
親しい人への手紙で使える挨拶例文集
カジュアルで季節感のある文例(手紙・LINE・メール向け)
親しい人に送る挨拶は、堅苦しい言い回しよりも「共感」や「日常の共有」が大切です。
LINEやメールでは、短くても温かみが伝わる一言が効果的です。
- 春(3月):「桜が少しずつ咲き始めて、気持ちが明るくなるね。」
- 夏(8月):「毎日暑すぎるけど、夏バテしてない?冷たいもの食べすぎ注意だよ!」
- 秋(10月):「夜風が気持ちいい季節だね。紅葉狩り行きたくなるなぁ。」
- 冬(12月):「イルミネーションが街に増えてきて、クリスマス気分になってきたね。」
季節ごとの親しみやすい挨拶表現と例文
時候の挨拶をやわらかく言い換えると、日常会話に近い自然な表現になります。
- 春:「花粉は大丈夫?私はちょっとつらいけど、春の空気はやっぱり気持ちいいね。」
- 夏:「夜でも暑い日が続くね。アイスが欠かせないよ!」
- 秋:「読書の秋っていうけど、最近何か面白い本読んだ?」
- 冬:「こたつから出られない季節になってきたね。温かい鍋でも一緒に食べたいな。」
相手への気遣いを伝える柔らかい言い回し
気遣いが伝わると、ただの挨拶が「温かいメッセージ」になります。
- 春:「新生活が始まって忙しいと思うけど、体調を崩さないようにね。」
- 夏:「暑さで体力を奪われやすいから、水分しっかりとってね。」
- 秋:「朝晩が冷えるから、風邪ひかないように気をつけてね。」
- 冬:「寒さが厳しくなるけど、あたたかくして過ごしてね。」
用語選びのポイントや避けたほうがよい表現(NG例)
親しい人でも「重すぎる・古風すぎる」表現は違和感を与えることがあります。
NG例
- 「晩秋の候、いかがお過ごしでしょうか」 → 手紙調で堅すぎ、LINEでは不自然
- 「酷暑の折」 → 親しい相手には冷たく感じる
- 「益々ご清祥のこととお喜び申し上げます」 → ビジネス的で距離を感じさせる
OK例(やわらかい言い換え)
- 「秋らしい空気になってきたね」
- 「まだまだ暑い日が続くけど、元気にしてる?」
- 「風邪ひいてない?季節の変わり目だから気をつけてね」
時候の挨拶を使うときの注意点
便利な時候の挨拶ですが、使い方を誤ると逆効果になる場合があります。
特に「季語と実際の気候のズレ」や「難解すぎる表現」は注意が必要です。
本章では、ビジネスとプライベートで気をつけるべきポイントを整理します。
季語と実際の季節感のずれに注意
時候の挨拶には、暦の上での季語(例:「立春」「立夏」「初秋」など)が使われますが、実際の気候とはズレることがよくあります。
特に近年は気候変動もあり、実感に合わない言葉を使うと「机上の言葉」に聞こえてしまうことがあります。
- ❌ 不自然な例
- 4月上旬に「初夏の候」 → まだ肌寒いことが多く違和感
- 9月中旬に「残暑の候」 → 秋の気配が強い時期には不適
- ⭕ 自然な表現例
- 4月上旬:「桜花爛漫の折」や「春暖の候」
- 9月中旬:「秋涼の候」や「爽秋の候」
👉 暦だけでなく「実際の気候」と照らし合わせて選ぶことが大切です。
ビジネスでは「敬語+無難さ」を意識
ビジネス文書では、華美な表現よりも「形式的に整っていて無難」な挨拶が最も安心です。
取引先や目上の相手に対しては、奇抜な言葉や個人的すぎる感想を避け、定番フレーズを選びましょう。
- ❌ 避けたい例
- 「残暑が厳しすぎて毎日ぐったりしています」 → プライベート色が強すぎる
- 「春爛漫で気分も浮かれております」 → ビジネスでは軽率に映ることも
- ⭕ 適切な例
- 「新緑の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」
- 「秋冷の候、貴社におかれましては一層ご繁栄のことと存じます」
👉 「相手を立てる」「敬語をきちんと使う」ことを第一に考えれば失敗しません。
プライベートでは「堅すぎない」工夫を
友人や家族への手紙やメールで、ビジネス調の硬い時候の挨拶を使うと「距離を感じる」「堅苦しい」と思われてしまうことがあります。
親しい人には、少しくだけた言葉や身近な出来事を織り交ぜるのがコツです。
- ❌ 堅すぎる例
- 「新春の候、いかがお過ごしでしょうか」 → 年賀状なら可、LINEには不自然
- 「立冬の候、風邪など召されませぬよう」 → 古風すぎてよそよそしい
- ⭕ 親しみやすい例
- 「寒さが本格的になってきたね、風邪ひいてない?」
- 「桜が咲いてきて、外を歩くだけでも気分が明るくなるね」
👉 プライベートでは「共感+気遣い」を重視すると自然で温かい印象になります。
難解すぎる表現は避ける
伝統的な挨拶には「玉響(たまゆら)」「小春日和の候」など、美しいけれども現代ではあまり馴染みのない言葉もあります。
相手が意味を理解できない可能性がある場合は、あえてシンプルな表現を選ぶ方が親切です。
- ❌ 難解すぎる例
- 「秋霖(しゅうりん)の候」 → 雨続きの秋を意味するが、一般的には難しい
- 「孟夏(もうか)の候」 → 初夏の意味だが、日常では馴染みが薄い
- ⭕ わかりやすい例
- 「秋雨の候」
- 「初夏の候」
👉 「伝わること」を第一に考え、相手の理解度に合わせた表現を心がけましょう。
- 季語と気候のズレに注意し、違和感のない表現を選ぶ
- ビジネスは「敬語+無難さ」、プライベートは「親しみ+共感」
- 難解すぎる古語よりも、シンプルで伝わりやすい言葉を優先
これらを意識するだけで、時候の挨拶は「形式的な一文」から「心のこもった一文」へと変わります。
【NG集】避けたい時候の挨拶例
- 季節感が明らかに違う表現
(例:真冬に「炎暑の候」)
- 難解で一般的に使われない表現
(例:「孟春厳寒候」など)
- ビジネスでカジュアルすぎる表現
(例:「暑いですね〜!」)
よくある質問(Q&A)
時候の挨拶は、日常的なビジネス文書やプライベートな手紙に登場するものの、「使い方に迷う」という声が多く寄せられます。
特に「季節外れの挨拶は失礼にならないか」「ビジネスメールで省略してもいいのか」など、実務に直結する疑問は誰もが一度は抱えるものです。
ここでは、よくある質問を整理し、具体的な回答と実際に使える例文をセットでご紹介します。
Q1. 季節外れの時候の挨拶を使ってしまったら失礼ですか?
回答:
大きな失礼に当たることはありませんが、読み手に違和感を与える可能性はあります。
特にビジネス文書では「相手をよく見ていない」と思われるリスクも。
時候の挨拶は「暦」よりも「実際の気候感覚」に合わせることが大切です。
たとえば9月に入っても猛暑が続くなら「残暑の候」を使うのが自然です。
例文:
- ビジネス向け:「残暑厳しき折、貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます。」
- 親しい人向け:「まだまだ暑さが続きますが、元気にお過ごしでしょうか。」
Q2. ビジネスメールでは省略しても大丈夫?
回答:
短文メールでは省略して問題ありません。
ただし、正式な依頼文や社外向けの書状では、時候の挨拶を添えることで「礼儀をわきまえている」と好印象につながります。
特に初めての取引先やお礼状では、簡単でも良いので入れることをおすすめします。
例文:
- フォーマル:「向春の候、貴社ますますご清栄のことと存じます。」
- 簡略:「お世話になっております。○○の件についてご連絡差し上げます。」
Q3. カジュアルなLINEやメールでも時候の挨拶を使うべき?
回答:
義務ではありません。
ただし「最近寒くなってきましたね」「暑い日が続きますね」と一言添えるだけで、印象が柔らかくなり、相手への気遣いも伝わります。
特に親しい間柄や友人間のやりとりでは「堅苦しさ」を避けつつ使うと自然です。
例文:
- LINE向け:「急に冷え込んできたけど、体調崩してない?」
- メール向け:「暑さも少し落ち着きましたが、お元気でお過ごしですか。」
Q4. 季語の難しい言葉は避けた方がいい?
回答:
はい。
特にビジネスの場面では、一般的で分かりやすい言葉を選ぶ方が安心です。
「孟春」「立秋」といった表現は格式高いですが、相手によっては伝わりにくい場合があります。
迷ったときは「春らしい陽気となりました」など平易な言葉を選びましょう。
例文:
- フォーマル:「春分の候、貴社のご繁栄を心よりお祈り申し上げます。」
- 分かりやすく:「日差しが暖かくなってきましたが、お元気でいらっしゃいますか。」
Q5. 季節が曖昧な時期(例えば3月下旬や9月中旬)はどうすればいい?
回答:
季節の変わり目は「中庸的な言葉」を選ぶのがコツです。
例えば3月下旬なら「春寒の候」から「春陽の候」へ移行する時期なので、「春めいてまいりました」など柔らかい表現がおすすめです。
例文:
- ビジネス:「春めく季節となり、貴社のご隆盛をお喜び申し上げます。」
- 親しい人:「ようやく春らしくなってきたね。新生活の準備は進んでいますか?」
Q6. 同じ相手に何度も送る場合、毎回違う挨拶を入れるべき?
回答:
理想は変えることです。
同じ表現ばかり繰り返すと「定型文のコピペ」と受け取られる可能性があります。
季節の移ろいに合わせて「少し変化をつける」だけでも好印象です。
例文:
- 1回目:「新緑の候、貴社のご発展をお喜び申し上げます。」
- 2回目:「若葉の緑が眩しい季節となりました。ますますのご繁栄を祈念いたします。」
Q7. 社内メールにも時候の挨拶は必要ですか?
回答:
社内での短い業務連絡では不要です。
ただし公式文書(辞令通知・研修案内など)や上司宛の依頼では、冒頭に一文添えると「丁寧で信頼できる印象」になります。
例文:
- 社内文書:「暑さ厳しき折、皆さまにおかれましては体調管理にご留意ください。」
Q8. お礼状やお詫び状でも時候の挨拶は必要?
回答:
必須ではありませんが、あると柔らかさが出ます。
特にお詫び状では「心苦しい気持ちを和らげる」役割を果たします。
例文:
- お礼状:「向夏の候、先日は格別のお心遣いを賜り、誠にありがとうございました。」
- お詫び状:「秋冷の候、このたびはご迷惑をおかけしましたこと、心よりお詫び申し上げます。」
Q9. メール件名には時候の挨拶を入れるべき?
回答:
件名には不要です。
本文に入れるのが基本です。
件名は「用件が一目で分かる」ことを優先しましょう。
例文(件名):
- 「【御礼】先日の打ち合わせについて」
- 「ご依頼の件について」
本文冒頭例:
「新緑の候、貴社ますますご清祥のことと存じます。」
Q10. 英語メールでも日本式の時候の挨拶を入れる?
回答:
基本的には不要です。
英語圏では「How are you?」「I hope this email finds you well.」が一般的。
もし日英混在のやり取りで日本らしさを出すなら、簡単な一文に留めましょう。
例文:
- 英語:「I hope you are doing well in this beautiful spring season.」
- 日英併用:「新春の候、I hope this email finds you well.」
Q11. 時候の挨拶を省略した場合、代わりに何を入れれば良い?
回答:
「感謝の言葉」や「用件に直結する前置き」を入れると自然です。
特にメールでは「お世話になっております」で十分な場合もあります。
例文:
- 感謝:「先日は貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございました。」
- 用件直結:「早速ですが、○○の件についてご報告いたします。」
まとめ
1月から12月までの時候の挨拶をカレンダー形式で紹介しました。
ビジネスでは無難な表現を、親しい人には自然な会話調を心がけると好印象です。
時候の挨拶は礼儀であると同時に、相手への気遣いを示すツール。
ぜひ毎日のメールや手紙に活用してみてください。