教育実習が近づくと、
「何を勉強しておけばいいのかわからない」
「準備不足で指導教員に怒られたらどうしよう」
「授業で失敗しないために、今から何をすればいいの?」
と不安になる人は少なくありません。
教育実習前の勉強で大切なのは、すべてを完璧にすることではありません。
大切なのは、実習で困りやすいポイントを先に知り、優先順位をつけて準備しておくことです。
特に、担当教科の復習、指導案、板書、発問、授業観察、実習記録、学校現場のマナーは、教育実習前に確認しておきたい重要な内容です。
この記事では、教育実習前に勉強しておくべきことを、準備不足で後悔しやすい場面とあわせてわかりやすく解説します。
「何から始めればいいかわからない」という人でも、この記事を読めば、教育実習前に優先して準備すべきことが整理できます。
目次
- 1 教育実習前に勉強しておくべきことは「授業準備」と「学校現場の基本」
- 2 教育実習前に最優先で勉強すべきこと
- 3 指導案の書き方を勉強しておく
- 4 授業づくりの基本を勉強しておく
- 5 板書のコツを勉強しておく
- 6 発問の作り方を勉強しておく
- 7 授業観察の視点を勉強しておく
- 8 実習記録の書き方を勉強しておく
- 9 生徒対応と声かけを勉強しておく
- 10 教育実習前に学校現場のマナーを確認する
- 11 教育実習前1か月・1週間・前日にやるべき勉強
- 12 教育実習前にやってはいけない準備不足
- 13 準備しても不安なときの考え方
- 14 教育実習前の勉強チェックリスト
- 15 FAQ
- 16 まとめ|教育実習前の勉強は「授業準備」と「基本行動」を押さえれば大丈夫
教育実習前に勉強しておくべきことは「授業準備」と「学校現場の基本」
教育実習前に勉強しておくべきことは、大きく分けると2つあります。
1つ目は、授業をするための準備です。
担当教科の内容、教科書の単元、指導案、板書、発問、授業の流れなどがこれにあたります。
2つ目は、学校現場で実習生として行動するための基本です。
挨拶、時間厳守、報告・連絡・相談、職員室でのマナー、生徒との距離感などです。
教育実習では、授業だけが評価されるわけではありません。
日々の態度、準備の姿勢、指導を受けたあとの改善、先生方との関わり方も見られます。
そのため、教科の勉強だけでなく、学校現場での基本行動もあわせて確認しておくことが大切です。
教育実習前の勉強は完璧を目指さなくていい
教育実習前は、不安のあまり「あれもこれも勉強しないといけない」と焦ってしまうことがあります。
しかし、教育実習前の段階で完璧な授業ができる必要はありません。
教育実習は、すでに完成された先生として働く場ではなく、現場で学ぶための実習です。
もちろん準備は必要ですが、最初からベテランの先生のような授業を目指す必要はありません。
大切なのは、
「自分なりに準備してきたことが伝わるか」
「指導を受けたあとに改善しようとしているか」
「わからないことを自己判断せず相談できるか」
です。
準備不足はよくありませんが、完璧を目指しすぎて動けなくなる必要もありません。
まずは、実習で特に困りやすい部分から優先して勉強していきましょう。
準備不足で後悔しやすいのは授業・記録・報連相
教育実習で準備不足を感じやすいのは、主に次の3つです。
まず、授業準備です。
担当する単元の内容を理解していなかったり、指導案の書き方がわからなかったりすると、授業準備に時間がかかります。
次に、実習記録です。
その日の出来事だけを書いて終わってしまうと、学びや反省が伝わりにくくなります。
最後に、報告・連絡・相談です。
困ったときに誰へ相談すればよいかわからないまま自己判断すると、指導教員から注意される原因になることがあります。
たとえば、次のような場面です。
「指導案の提出期限を確認していなかった」
「授業で使うプリントの印刷を前日に相談した」
「生徒への対応を自分だけで判断してしまった」
「実習記録をためてしまい、内容が薄くなった」
こうした失敗は、能力の問題というより、事前確認と準備で防げることが多いです。
授業準備だけでなく、実習中の行動マナーや注意されやすい場面も先に知っておくと安心です。
教育実習でやりがちなNG行動を避けたい人は、「教育実習で失敗しない方法」で評価を下げない行動を確認しておきましょう。
大学や実習校からの指示を最優先に確認する
教育実習前の準備で最も大切なのは、大学や実習校から出されている指示を確認することです。
ネットの記事や体験談も参考になりますが、最優先すべきなのは、自分の大学と実習校のルールです。
確認しておきたい内容は、次のとおりです。
実習開始日と集合時間
持ち物
服装
事前訪問の有無
担当学年や担当教科
指導案の提出方法
実習記録の書き方
出勤・退勤時の流れ
欠席や遅刻時の連絡方法
特に、指導案や実習記録の書式は大学によって違うことがあります。
「友達はこうだったから大丈夫」と思い込まず、自分の大学の資料を必ず確認しましょう。
わからないことがある場合は、早めに大学の担当教員や教職課程の窓口へ確認することが大切です。
教育実習前に最優先で勉強すべきこと
教育実習前に最優先で勉強すべきことは、担当教科と担当単元の理解です。
どれだけマナーがよくても、授業内容を理解していなければ、授業準備で苦労します。
反対に、教科内容をある程度理解しておくと、指導案、板書、発問も考えやすくなります。
まずは、自分が担当する可能性のある教科や単元を中心に復習しましょう。
担当教科の基礎知識を復習する
教育実習前には、担当教科の基礎知識を復習しておきましょう。
特に、小学校実習の場合は複数教科を担当する可能性があります。
中学校や高校の場合は、専門教科の内容を深く理解しておく必要があります。
復習するときは、難しい専門書から始める必要はありません。
まずは教科書レベルの内容を、実際に生徒へ説明できるかを意識して確認しましょう。
たとえば、次のように考えると実習につながりやすくなります。
「この単元で生徒につまずきやすい部分はどこか」
「自分ならどの順番で説明するか」
「生徒から質問されたら、どのように答えるか」
「具体例を使って説明できるか」
知識を覚えるだけでなく、生徒にわかりやすく伝える視点を持つことが大切です。
教科書の単元内容を読み込む
教育実習前に必ず確認しておきたいのが、教科書です。
授業は教科書をもとに進むことが多いため、担当単元の前後を含めて読み込んでおくと安心です。
担当する部分だけを読むのではなく、前の単元で何を学び、次の単元へどうつながるのかを確認しましょう。
なぜなら、授業は1時間だけで完結するものではないからです。
前の学習内容を理解していないと、導入で何を確認すればよいかがわかりにくくなります。
また、次の学習とのつながりが見えていないと、まとめの方向性もぼやけてしまいます。
教科書を読むときは、次の点を確認するとよいです。
この単元の目標は何か
重要語句は何か
生徒が間違えやすい部分はどこか
図や資料はどのように使えるか
練習問題や発展問題は何を確認するものか
前後の単元とどうつながっているか
教科書をしっかり読んでおくと、指導案を書くときにも役立ちます。
学習指導要領の該当部分を確認する
教育実習前には、学習指導要領の該当部分も確認しておくとよいです。
学習指導要領とは、学校でどのような内容を教えるかを示した基準です。
教育実習生にとっては難しく感じるかもしれませんが、すべてを細かく覚える必要はありません。
まずは、自分が担当する教科や単元に関係する部分を確認するだけでも十分です。
確認するポイントは、次の3つです。
その単元で何を身につけさせるのか
知識だけでなく、どのような考え方を育てるのか
評価では何を見ればよいのか
指導案を書くときは、「本時の目標」や「評価規準」を考える必要があります。
学習指導要領を確認しておくと、目標や評価を考えるときに根拠を持ちやすくなります。
生徒から質問されそうな内容を整理する
教育実習中は、生徒から思わぬ質問をされることがあります。
すべての質問に完璧に答える必要はありませんが、担当単元については、質問されそうな内容を事前に整理しておくと安心です。
たとえば、次のような質問です。
「なぜそうなるんですか?」
「これはテストに出ますか?」
「前に習った内容と何が違うんですか?」
「別の解き方でもいいですか?」
「この言葉の意味は何ですか?」
答えに迷ったときは、無理にその場で断言しなくても大丈夫です。
その場合は、次のように対応できます。
「いい質問ですね。確認して、次の時間にきちんと説明します」
「今の質問は大事なので、指導教員の先生にも確認してから伝えます」
「そこは間違えて伝えるといけないので、確認してから答えますね」
わからないことを適当に答えるより、確認して正しく伝える姿勢の方が大切です。
指導案の書き方を勉強しておく
教育実習前に勉強しておくべき重要な内容の1つが、指導案の書き方です。
指導案は、授業の設計図のようなものです。
どのような目標で、どのような流れで授業を進め、どの場面で何を評価するのかを整理します。
指導案の書き方をまったく知らないまま実習に入ると、授業準備にかなり時間がかかります。
実習が始まってから毎日忙しくなるため、基本的な書き方だけでも事前に確認しておきましょう。
指導案の基本構成を理解する
指導案には、大学や学校によって書式の違いがあります。
ただし、基本的には次のような項目が入ることが多いです。
単元名
本時の目標
本時の評価
教材観
児童生徒観
指導観
授業の流れ
教師の働きかけ
児童生徒の反応予想
板書計画
準備物
評価方法
最初からすべてを完璧に書く必要はありません。
まずは、「何を書く欄なのか」を理解しておくことが大切です。
特に、本時の目標、授業の流れ、発問、評価は、指導教員から見られやすい部分です。
指導案は、書式を埋めるだけでなく、授業の目標・発問・評価をつなげることが大切です。初めて書く人は「教育実習の指導案の書き方と例文」で、提出前に直されやすいポイントまで確認しておくと安心です。
本時の目標と評価をセットで考える
指導案を書くときに大切なのは、本時の目標と評価をセットで考えることです。
本時の目標とは、その1時間の授業で生徒に何ができるようになってほしいかを示すものです。
評価は、その目標が達成できたかをどのように見るかです。
たとえば、次のように考えます。
本時の目標
生徒が資料をもとに、地域の特色を説明できる。
評価
ワークシートの記述から、資料を根拠に地域の特色を説明できているか確認する。
このように、目標と評価がつながっていると、授業の目的がはっきりします。
反対に、目標と評価がずれていると、授業で何を見ればよいのかがわかりにくくなります。
授業の流れを時間配分まで考える
教育実習の授業では、時間配分も大切です。
授業の流れは、一般的に導入、展開、まとめで考えます。
導入では、前時の復習や本時のめあての確認を行います。
展開では、中心となる活動や発問、説明、練習を行います。
まとめでは、本時の学習内容を整理し、振り返りや確認をします。
たとえば、45分授業なら次のように考えます。
導入 5分
前時の復習、本時のめあての確認
展開 30分
資料の読み取り、発問、個人作業、ペア活動、全体共有
まとめ 10分
学習内容の確認、振り返り、次時へのつながり
時間配分を考えていないと、最後まで授業が終わらないことがあります。
指導案の段階で、おおよその時間を決めておきましょう。
指導案でよく直されるポイントを知っておく
指導案は、一度で完成することはあまりありません。
指導教員から修正を受けながら、よりよい授業に近づけていくものです。
よく直されるポイントは、次のような内容です。
本時の目標があいまい
発問が抽象的
生徒の反応予想が少ない
教師の説明が多すぎる
評価の場面がはっきりしていない
時間配分に無理がある
板書計画がない
指導案を直されると落ち込む人もいますが、修正されること自体は悪いことではありません。
大切なのは、指摘された内容を次の案に反映することです。
「直されたから評価が下がる」と考えるのではなく、「授業前に改善点を教えてもらえた」と受け止めましょう。
授業づくりの基本を勉強しておく
教育実習前には、授業づくりの基本も勉強しておきましょう。
授業づくりとは、ただ教科書の内容を説明することではありません。
生徒に何を考えさせ、どのように理解へ導くかを考えることです。
教育実習では、最初から上手な授業をする必要はありません。
しかし、授業の基本的な流れを知っているだけで、準備のしやすさが大きく変わります。
導入・展開・まとめの流れを理解する
授業は、導入、展開、まとめの流れで考えると整理しやすくなります。
導入では、生徒が「今日は何を学ぶのか」を理解できるようにします。
展開では、中心となる学習活動を行います。
まとめでは、今日の学びを確認し、次につなげます。
たとえば、導入でいきなり説明を始めると、生徒は何に注目すればよいかわかりません。
最初に、
「今日は、資料をもとに地域の特色を考えます」
「前回学んだ内容を使って、今日は新しい問題に取り組みます」
のように、学習の目的を示すと授業に入りやすくなります。
生徒に何を考えさせる授業かを決める
授業を作るときは、「自分が何を説明するか」だけでなく、「生徒に何を考えさせるか」を決めることが大切です。
教育実習生は、緊張すると説明中心の授業になりやすいです。
しかし、先生が話し続けるだけでは、生徒の理解度が見えにくくなります。
たとえば、次のような問いを入れると、生徒が考える時間を作れます。
「なぜこの結果になったと思いますか?」
「前の学習と比べて、どこが違いますか?」
「この資料から、どんなことが読み取れますか?」
「別の考え方はありますか?」
生徒に考えさせる場面を作ることで、授業に動きが出ます。
授業中に説明しすぎない意識を持つ
教育実習では、沈黙が怖くて説明を増やしてしまうことがあります。
しかし、説明が多すぎると、生徒が考える時間がなくなります。
説明は短く、活動や発問と組み合わせることが大切です。
たとえば、次のように意識します。
先に全部説明するのではなく、問いを出して考えさせる
長い説明は区切って話す
板書と合わせて要点を示す
生徒の反応を見ながら進める
わかりやすい授業は、先生がたくさん話す授業ではありません。
生徒が「何をすればよいか」「何を考えればよいか」がわかる授業です。
うまい授業より「わかりやすい授業」を目指す
教育実習前は、「上手な授業をしなければ」と思いがちです。
しかし、実習生に求められるのは、完璧な授業ではありません。
まず目指すべきなのは、生徒にとってわかりやすい授業です。
わかりやすい授業とは、次のような授業です。
今日のめあてがわかる
説明が長すぎない
板書が整理されている
発問が考えやすい
活動の指示が具体的
最後に何を学んだか確認できる
授業づくりでは、うまく見せることよりも「生徒が迷わない流れ」を作ることが大切です。
授業中のNG行動や評価されやすい実習態度まで知りたい人は、「教育実習で失敗しない方法」をあわせて確認しておくと準備の抜けを防げます。
板書のコツを勉強しておく
教育実習前には、板書のコツも確認しておきましょう。
板書は、授業の流れを見える形にする大切な役割があります。
きれいな字を書くことも大切ですが、それ以上に大切なのは、生徒が見やすく、ノートに写しやすいことです。
板書が整理されていると、生徒は授業の内容を理解しやすくなります。
反対に、板書がその場の思いつきになると、授業全体もまとまりにくくなります。
板書はきれいさより見やすさが大切
板書で大切なのは、きれいな字よりも見やすさです。
もちろん丁寧に書くことは必要ですが、字の美しさだけにこだわる必要はありません。
意識したいのは、次の点です。
文字の大きさをそろえる
行間を空ける
重要語句を目立たせる
左から右へ流れがわかるようにする
書く量を増やしすぎない
生徒がノートに写す時間を考える
教育実習では緊張して板書が小さくなったり、早く書きすぎたりすることがあります。
事前に黒板やホワイトボードを想定して練習しておくと安心です。
事前に板書計画を作っておく
授業前には、板書計画を作っておきましょう。
板書計画とは、授業中に黒板へ何をどの位置に書くかを決めたものです。
板書計画があると、授業中に迷いにくくなります。
たとえば、次のように配置を考えます。
左側に本時のめあて
中央に重要な考え方や資料の整理
右側にまとめ
下の部分に生徒の意見や補足
板書計画がないと、思いついた順番で書いてしまい、黒板全体が見づらくなることがあります。
授業前にノートや紙へ簡単に配置を書いておくだけでも効果があります。
板書は授業中にその場で考えると、文字量が増えたり、流れが見えにくくなったりします。
「教育実習の板書のコツ」では、見やすい配置や書く量の調整を具体的に確認できます。
色チョークを使いすぎない
板書では、色チョークを使いすぎないことも大切です。
色を使うと重要な部分を目立たせることができます。
しかし、色が多すぎると、どこが大事なのかわかりにくくなります。
基本は白を中心にして、重要語句やポイントだけ色を使うと見やすくなります。
たとえば、
赤は重要語句
黄色は注意点
青は補足
のように、色の意味を決めておくと統一感が出ます。
色を使う目的は、板書を派手にすることではありません。
生徒が重要な部分を理解しやすくすることです。
生徒がノートに写しやすい量にする
板書は、生徒がノートに写すことも考えて量を調整しましょう。
教育実習生は、準備した内容をすべて書こうとしてしまうことがあります。
しかし、板書量が多すぎると、生徒は写すだけで精一杯になります。
板書に書くべき内容は、授業の流れや重要ポイントがわかるものに絞ることが大切です。
詳しい説明は口頭で補い、黒板には要点を書くようにしましょう。
たとえば、
本時のめあて
重要語句
考え方の流れ
生徒の意見
まとめ
この5つを中心に考えると、板書が整理しやすくなります。
発問の作り方を勉強しておく
教育実習前には、発問の作り方も勉強しておきましょう。
発問とは、授業中に先生が生徒へ投げかける問いのことです。
発問があることで、生徒は考えたり、比べたり、理由を説明したりできます。
ただ説明するだけの授業よりも、発問を入れた授業の方が、生徒の反応を見ながら進めやすくなります。
発問は授業の流れを作る重要ポイント
発問は、授業の流れを作る重要な役割があります。
よい発問があると、生徒は「何を考えればいいのか」がわかります。
たとえば、社会科で資料を読む授業なら、
「この資料から、どんな変化が読み取れますか?」
「なぜこの地域では、この産業が発展したと思いますか?」
のような問いを出すことで、生徒は資料に注目できます。
国語なら、
「このときの登場人物は、どんな気持ちだったと思いますか?」
「どの表現からそう考えましたか?」
のように、本文を根拠に考えさせることができます。
発問は、授業を前に進めるための道しるべです。
「はい・いいえ」で終わる質問を減らす
発問を考えるときは、「はい」「いいえ」だけで終わる質問を減らしましょう。
たとえば、
「これは大切ですか?」
「この答えで合っていますか?」
という質問だけでは、生徒の考えが広がりにくくなります。
もちろん確認のために使うことはありますが、授業の中心になる発問としては弱い場合があります。
代わりに、
「なぜ大切だと思いますか?」
「どこからそう考えましたか?」
「別の考え方はありますか?」
「前に学んだ内容と比べると、何が違いますか?」
のように、理由や根拠を聞く発問にすると、生徒が考えやすくなります。
生徒が考えやすい発問にする
発問は、難しければよいわけではありません。
生徒が何を答えればよいかわからない発問は、授業中の沈黙につながります。
発問を作るときは、生徒が考え始められる問いにすることが大切です。
たとえば、
「この文章についてどう思いますか?」
だけでは広すぎます。
それよりも、
「主人公の気持ちが変わったところはどこですか?」
「その気持ちがわかる言葉はどれですか?」
のように、考える範囲を具体的にした方が答えやすくなります。
発問を考えるときは、
何を見れば答えられるか
どのくらいの時間で考えられるか
一人で考えるのか、ペアで考えるのか
答えが1つなのか、複数あるのか
を事前に整理しておきましょう。
予想される答えを事前に考えておく
発問を作ったら、生徒からどのような答えが出そうかを予想しておくことも大切です。
予想される答えを考えていないと、生徒の反応に対応しにくくなります。
たとえば、正しい答えだけでなく、間違いやすい答えも考えておきましょう。
生徒が正しく答えた場合
「よく気づきましたね。どこからそう考えましたか?」
生徒が途中まで答えた場合
「いいところに注目しています。もう少し詳しく言うとどうなりますか?」
生徒が間違えた場合
「その考え方も大事です。では、教科書のこの部分を見るとどうでしょうか?」
このように、答えに対する返し方まで考えておくと、授業中に落ち着いて対応できます。
発問は、授業中の沈黙を防ぐためにも事前準備が重要です。
「教育実習の発問の作り方」では、はい・いいえで終わらない問いの作り方や、生徒の反応を引き出す発問例を確認できます。
授業観察の視点を勉強しておく
教育実習では、自分が授業をするだけでなく、先生方の授業を観察する時間もあります。
授業観察は、ただ座って見る時間ではありません。
先生の発問、板書、声かけ、時間配分、生徒への対応を学ぶ大切な機会です。
教育実習前に観察の視点を知っておくと、実習中の学びが深くなります。
先生の授業を「見るだけ」で終わらせない
授業観察で大切なのは、先生の授業を「見るだけ」で終わらせないことです。
ただ授業の流れを追うだけでは、自分の授業に生かしにくくなります。
観察するときは、
なぜこのタイミングで発問したのか
なぜここで生徒に考える時間を取ったのか
どのように生徒の発言を拾っているのか
板書はどの順番で書かれているのか
授業の最後に何を確認しているのか
を意識して見るとよいです。
先生の授業には、実習生が気づきにくい工夫がたくさんあります。
発問・板書・声かけ・時間配分を見る
授業観察では、特に次の4つを見ると学びやすくなります。
発問
どのような問いで生徒に考えさせているかを見ます。
板書
授業の流れが黒板にどのように整理されているかを見ます。
声かけ
生徒が困っているとき、集中が切れたとき、発言したときに、先生がどのような言葉をかけているかを見ます。
時間配分
導入、展開、まとめにどのくらい時間を使っているかを見ます。
この4つを意識して観察すると、自分の授業準備にも生かしやすくなります。
観察した内容を自分の授業に生かす
授業観察で学んだことは、自分の授業に生かしてこそ意味があります。
たとえば、観察した授業でよい発問があった場合、そのまま真似するのではなく、自分の担当単元に置き換えて考えます。
「この先生は、最初に生徒の経験を聞いていた」
「自分の授業でも、導入で生徒の身近な例を聞いてみよう」
このように、自分の授業に取り入れられる形に変えることが大切です。
板書や声かけも同じです。
よかったところをメモし、自分ならどう使えるかを考えておきましょう。
授業観察記録に書くポイントを知っておく
授業観察後には、観察記録を書くことが多いです。
観察記録では、ただ「わかりやすい授業だった」と書くだけでは不十分です。
どの場面が、なぜわかりやすかったのかを書くことが大切です。
たとえば、
「導入で前時の内容を確認していたため、生徒が本時の学習に入りやすくなっていた」
「発問のあとに考える時間を取っていたため、多くの生徒が自分の意見を持てていた」
「板書が左から右へ整理されており、授業の流れがわかりやすかった」
のように、具体的に書きます。
授業観察は、見た内容を記録に残して初めて自分の授業に生かせます。
「教育実習の授業観察記録の書き方」では、評価につながる観察ポイントや書き方の例文を確認できます。
実習記録の書き方を勉強しておく
教育実習前に意外と見落としやすいのが、実習記録の書き方です。
実習記録は、毎日の出来事をただ書くためのものではありません。
その日に何を学び、何に気づき、次にどう改善するのかを整理するための大切な記録です。
授業準備で忙しくなると、実習記録を後回しにしてしまう人もいます。
しかし、実習記録をためると、何を書けばよいかわからなくなり、内容も薄くなりやすいです。
教育実習前に、記録にはどのようなことを書くのかを確認しておくと、実習中に慌てずに済みます。
その日の出来事だけで終わらせない
実習記録でよくある失敗は、その日の出来事だけを書いて終わってしまうことです。
たとえば、
「今日は授業観察をしました」
「給食指導に参加しました」
「指導案の相談をしました」
だけでは、何を学んだのかが伝わりにくくなります。
実習記録では、出来事に加えて、自分の気づきや反省を書くことが大切です。
たとえば、次のように書くと内容が具体的になります。
「授業観察では、先生が発問のあとにすぐ答えを言わず、生徒が考える時間を取っていた。そのため、生徒が自分の言葉で考えを整理できていた。自分の授業でも、発問後に待つ時間を意識したい。」
このように、出来事、気づき、今後の改善をセットで書くと、学びが伝わりやすくなります。
気づき・反省・次の改善点を書く
実習記録では、気づき、反省、次の改善点を意識して書きましょう。
特に大切なのは、「次にどうするか」まで書くことです。
反省だけで終わると、落ち込んだ内容になりやすいです。
しかし、改善点まで書くと、前向きに学んでいる姿勢が伝わります。
たとえば、次のように書けます。
「授業中の説明が長くなり、生徒の活動時間が短くなってしまった。次回は説明する内容を事前に絞り、発問と活動の時間を確保したい。」
「板書の文字が小さく、後ろの席の生徒が見づらそうだった。次の授業では、文字の大きさと行間を意識して書くようにする。」
このように、具体的な改善点を書くことで、指導を受けた内容を次に生かそうとしていることが伝わります。
指導教員の助言を具体的に残す
実習記録には、指導教員から受けた助言も具体的に残しておきましょう。
指導教員の言葉を記録しておくと、次の授業準備や振り返りに役立ちます。
たとえば、
「発問はもう少し具体的にすると、生徒が答えやすくなる」
「板書の量を減らし、重要語句を目立たせるとよい」
「授業の最後に、本時のめあてに戻ってまとめるとよい」
といった助言は、その場で聞いただけだと忘れてしまうことがあります。
実習記録に残しておけば、次に同じ失敗を防ぎやすくなります。
指導教員からの助言を書くときは、ただ書き写すだけでなく、自分がどう受け止めたかも加えるとよいです。
「次回は、発問を作る段階で生徒の答えを予想し、考えやすい問いになるよう修正したい。」
このように書くと、助言を自分の改善につなげていることが伝わります。
毎日ためずに書く習慣を作る
実習記録は、できるだけその日のうちに書くことが大切です。
教育実習中は、授業準備、教材作成、指導案の修正などで忙しくなります。
「あとでまとめて書こう」と思っていると、細かい出来事や自分の気づきを忘れてしまいます。
毎日完璧な文章にする必要はありません。
まずは、次の3つだけでもメモしておきましょう。
今日学んだこと
うまくいかなかったこと
次に直したいこと
この3つを残しておくだけでも、あとから実習記録を書きやすくなります。
生徒対応と声かけを勉強しておく
教育実習では、授業だけでなく、生徒との関わり方も大切です。
実習生は、生徒にとって先生に近い存在です。
一方で、正式な担任や教科担当の先生とは立場が違います。
そのため、生徒と仲良くなろうとしすぎたり、友達のように接したりすると、距離感を間違えてしまうことがあります。
教育実習前には、生徒への声かけや距離感についても確認しておきましょう。
生徒との距離感を間違えない
生徒と良い関係を作ることは大切です。
しかし、距離が近すぎると、指導がしにくくなることがあります。
たとえば、休み時間に話すことは問題ありませんが、友達同士のような言葉遣いになったり、特定の生徒とばかり関わったりするのは避けた方がよいです。
実習生として意識したいのは、親しみやすさと先生としての立場のバランスです。
生徒と関わるときは、
丁寧な言葉遣いを意識する
特定の生徒だけを特別扱いしない
個人的な話をしすぎない
困った対応は担任や指導教員に相談する
このような点に気をつけましょう。
友達のような接し方は避ける
教育実習生は年齢が生徒に近い場合もあります。
そのため、生徒から親しみを持たれやすい一方で、友達のような関係になってしまうこともあります。
たとえば、
生徒とくだけすぎた話し方をする
あだ名で呼び合う
SNSの話題を深くする
個人的な連絡先を教える
一部の生徒だけと長く話す
といった行動は注意が必要です。
生徒に好かれることを目的にするのではなく、安心して学べる関係を作ることを意識しましょう。
注意するときは感情的にならない
教育実習中、生徒に注意しなければならない場面があるかもしれません。
そのときに大切なのは、感情的に叱らないことです。
実習生が一人で強く注意するよりも、まずは指導教員や担任の先生の方針に合わせることが大切です。
軽い声かけであれば、
「前を向きましょう」
「今は説明を聞く時間です」
「手を止めて、こちらを見てください」
「周りの人が集中できるようにしましょう」
のように、短く具体的に伝えるとよいです。
大きなトラブルや判断に迷う場面では、自分だけで対応しようとせず、必ず先生に相談しましょう。
困ったときは自己判断せず先生に相談する
生徒対応で迷ったときは、自己判断しないことが大切です。
たとえば、
生徒同士のトラブル
体調不良の訴え
授業中の強い反抗
個人的な相談
けがや安全に関わること
このような場面では、実習生だけで判断するのは危険です。
すぐに担任の先生や指導教員へ報告しましょう。
相談するときは、次のように伝えるとわかりやすいです。
「○時間目の休み時間に、○○さんから体調が悪いと言われました。保健室へ行く必要があるか判断に迷ったため、ご相談しました。」
「授業中に○○さんと○○さんの間で言い合いがありました。私だけで対応してよいかわからなかったため、報告します。」
実習生に求められるのは、すべてを一人で解決することではありません。
必要な場面で正しく相談できることも、教育実習では大切な力です。
教育実習前に学校現場のマナーを確認する
教育実習前には、学校現場でのマナーも確認しておきましょう。
教育実習では、授業の出来だけでなく、日々の行動も見られています。
挨拶、時間厳守、服装、職員室での振る舞い、報告・連絡・相談などは、基本的なことですが、とても重要です。
基本ができていると、指導教員や先生方から安心して見てもらいやすくなります。
挨拶・時間厳守・服装を整える
教育実習でまず大切なのは、挨拶、時間厳守、服装です。
この3つは、特別な能力がなくても意識すればできることです。
朝は、職員室に入るときに明るく挨拶しましょう。
「おはようございます。本日もよろしくお願いいたします。」
退勤時には、
「本日もご指導ありがとうございました。明日もよろしくお願いいたします。」
と伝えると丁寧です。
時間については、集合時間ぎりぎりではなく、余裕を持って行動しましょう。
服装は、大学や実習校の指示に従うことが基本です。
迷った場合は、清潔感があり、学校現場にふさわしい服装を選びましょう。
職員室での振る舞いを確認する
職員室は、先生方が仕事をする場所です。
教育実習生にとっては緊張する場所ですが、基本的なマナーを押さえておけば大丈夫です。
職員室で意識したいことは、次のとおりです。
入室時と退室時に挨拶をする
先生方の仕事の邪魔にならないようにする
大きな声で私語をしない
勝手に資料や備品を使わない
電話や個人情報に関わる会話に注意する
質問するときは先生の様子を見て声をかける
指導教員に質問したいことがある場合も、忙しそうなときに急に話しかけるのは避けた方がよいです。
「今、お時間よろしいでしょうか」
「指導案について確認したいことがあります。ご都合のよい時間を教えていただけますか」
のように、相手の都合を確認してから話すと丁寧です。
報告・連絡・相談を意識する
教育実習で特に大切なのが、報告・連絡・相談です。
報告は、起きたことや終わったことを伝えることです。
連絡は、予定や変更点を伝えることです。
相談は、判断に迷うことを事前に聞くことです。
たとえば、次のような場面では報連相が必要です。
指導案を提出したとき
授業準備で必要なものがあるとき
教材を印刷したいとき
生徒対応で迷ったとき
体調が悪いとき
遅刻や欠席の可能性があるとき
自己判断で進めるより、早めに相談する方が信頼につながります。
特に教育実習中は、「これくらい大丈夫だろう」と思うことほど確認した方が安心です。
指導教員への質問の仕方を準備する
教育実習中は、指導教員に質問する場面が多くあります。
しかし、質問の仕方によっては、「何も考えずに聞いている」と受け取られてしまうことがあります。
質問するときは、自分なりに考えたうえで相談することが大切です。
たとえば、次のように聞くとよいです。
「本時の導入について、前時の復習から入ろうと考えています。ただ、時間が長くなりそうで迷っています。5分程度に絞る形でよいでしょうか。」
「発問を2つ考えたのですが、生徒が答えやすいのはどちらか判断に迷っています。確認していただけますか。」
「板書計画を作成しました。重要語句を赤で示そうと考えていますが、量が多すぎないか見ていただけますか。」
このように、自分の案を出してから相談すると、前向きに準備していることが伝わります。
教育実習前1か月・1週間・前日にやるべき勉強
教育実習前の準備は、時期ごとに分けて考えると進めやすくなります。
すべてを直前に詰め込もうとすると、不安が大きくなります。
1か月前、1週間前、前日にやることを分けて、優先順位をつけて準備しましょう。
1か月前にやること
教育実習の1か月前は、全体の準備を始める時期です。
この時期にやっておきたいことは、次のとおりです。
大学や実習校の資料を確認する
実習日程を把握する
担当教科や学年を確認する
教科書や単元内容を復習する
指導案の基本構成を確認する
学習指導要領の該当部分を読む
服装や持ち物を準備する
1か月前は、細かい授業案まで完璧にする必要はありません。
まずは、実習全体の流れを理解し、勉強すべき内容を整理することが大切です。
1週間前にやること
教育実習の1週間前は、実際の行動に近い準備を進める時期です。
この時期にやっておきたいことは、次のとおりです。
担当単元の教科書を読み込む
授業の流れを簡単に考える
板書計画を作ってみる
発問をいくつか考える
実習記録の書き方を確認する
挨拶の言葉を準備する
通勤経路と到着時間を確認する
特に、実習校までの交通手段は必ず確認しておきましょう。
初日から遅刻すると、かなり印象が悪くなってしまいます。
余裕を持って到着できるよう、時間を逆算しておくことが大切です。
前日にやること
教育実習の前日は、新しいことを大量に詰め込むより、最終確認を中心にしましょう。
前日に確認したいことは、次のとおりです。
集合時間
持ち物
服装
提出書類
筆記用具
印鑑や名札など必要なもの
実習校までの行き方
初日の挨拶
大学や実習校からの連絡
前日は不安になりやすいですが、夜遅くまで勉強しすぎると、初日に疲れが残ります。
早めに準備を終えて、睡眠をしっかり取ることも大切です。
直前に新しいことを詰め込みすぎない
教育実習直前に焦って新しい知識を詰め込みすぎると、かえって不安が強くなることがあります。
直前にやるべきことは、すでに準備した内容の確認です。
たとえば、
教科書の重要部分を見直す
指導案の基本項目を確認する
挨拶の言葉を声に出して練習する
持ち物をチェックする
初日の流れをイメージする
この程度で十分です。
実習前日は、「完璧にしなければ」と考えすぎず、落ち着いて初日を迎える準備をしましょう。
教育実習前にやってはいけない準備不足
教育実習前には、避けたい準備不足があります。
すべてを完璧にする必要はありませんが、最低限確認しておかないと実習中に困ることがあります。
ここでは、特に注意したい準備不足を紹介します。
教科書を読まずに実習へ行く
担当教科や単元の教科書を読まずに実習へ行くのは避けましょう。
授業を担当する前であっても、教科書を読んでいないと、授業観察や指導案作成で困ります。
教科書を読んでおくことで、
先生の授業の意図がわかりやすくなる
発問の意味を理解しやすくなる
生徒のつまずきに気づきやすくなる
指導案の目標を考えやすくなる
というメリットがあります。
まずは、担当する可能性のある単元だけでも確認しておきましょう。
指導案の書き方を知らないまま行く
指導案の書き方をまったく知らないまま実習に入ると、かなり苦労します。
実習中は毎日やることが多く、指導案だけに時間をかけられるわけではありません。
事前に、
本時の目標
授業の流れ
発問
生徒の反応予想
評価
板書計画
の意味だけでも理解しておきましょう。
書式は大学や実習校によって違っても、基本的な考え方を知っておくと対応しやすくなります。
板書や発問を一度も練習しない
板書や発問は、頭で理解しているだけではうまくいかないことがあります。
特に板書は、実際に書いてみると、
思ったより時間がかかる
文字が小さくなる
書く量が多すぎる
黒板の使い方が偏る
といった課題に気づきます。
発問も、声に出してみると、わかりにくい言い方になっていることがあります。
授業前には、紙やノートに板書計画を書いたり、発問を声に出して練習したりしておきましょう。
実習記録の書き方を確認していない
実習記録の書き方を確認していないと、実習が始まってから困ります。
毎日書くものだからこそ、事前にどのような内容を書くのかを知っておくことが大切です。
特に、
出来事
気づき
反省
改善点
指導教員の助言
次の日に意識すること
を記録する意識を持っておくと、内容が具体的になります。
実習記録は、評価のためだけではなく、自分の成長を確認するためのものでもあります。
持ち物や服装だけで準備した気になる
教育実習前は、スーツ、靴、筆記用具、名札などの持ち物準備に意識が向きやすいです。
もちろん持ち物や服装は大切です。
しかし、それだけで準備が終わったと思うのは危険です。
教育実習では、授業準備、教科理解、指導案、実習記録、報連相なども必要になります。
持ち物の準備とあわせて、学習面の準備も進めましょう。
準備しても不安なときの考え方
教育実習前にしっかり準備しても、不安が完全になくなるわけではありません。
「本当にこれで大丈夫かな」
「授業で失敗したらどうしよう」
「指導教員が厳しかったらどうしよう」
と考えてしまうこともあります。
その不安は自然なものです。
大切なのは、不安をなくすことではなく、不安があってもできる準備をしておくことです。
最初から完璧な授業は求められていない
教育実習では、最初から完璧な授業は求められていません。
実習生は、現場で学びながら成長していく立場です。
授業中にうまくいかないことがあっても、それだけで失敗と決まるわけではありません。
大切なのは、授業後に振り返り、次にどう改善するかです。
たとえば、
説明が長くなった
発問がうまく伝わらなかった
板書の量が多かった
時間配分がずれた
生徒の反応にうまく返せなかった
このような経験は、多くの実習生が通る道です。
できなかったことをそのままにせず、次の授業に生かすことが大切です。
大切なのは素直に学ぶ姿勢
教育実習で大切なのは、うまく見せることではなく、素直に学ぶ姿勢です。
指導教員から助言を受けたときに、
「でも、自分はこう思いました」
とすぐに言い返すよりも、まずは受け止める姿勢が大切です。
たとえば、
「ご指導ありがとうございます。次回は発問をもう少し具体的に考えてみます。」
「板書の量が多かった点に気づけていませんでした。次は要点を絞ります。」
「時間配分を意識して、展開の活動を短く調整します。」
このように伝えると、改善しようとする姿勢が伝わります。
教育実習では、最初からできることよりも、学んで変わろうとすることが重要です。
注意された内容を次に生かせばよい
教育実習中に注意されると、落ち込むことがあります。
しかし、注意されたこと自体を必要以上に怖がる必要はありません。
大切なのは、同じことを繰り返さないようにすることです。
たとえば、指導教員から、
「発問が少し広すぎましたね」
と言われた場合は、次の指導案で発問を具体的にします。
「板書の文字が小さかったです」
と言われた場合は、次の授業で文字の大きさを意識します。
このように、注意された内容を次に反映できれば、成長していることが伝わります。
指導が厳しくてつらいと感じたときは、努力不足だと決めつけず、注意の受け止め方と相談のタイミングを知ることが大切です。
「教育実習で毎日怒られるときの対処法」では、評価を下げない立ち直り方を確認できます。
つらいときは大学にも相談する
教育実習中にどうしてもつらいと感じたときは、大学にも相談しましょう。
実習校での悩みをすべて一人で抱える必要はありません。
特に、
体調を崩している
眠れない日が続いている
強い不安で実習に行けない
指導が厳しすぎて精神的につらい
実習を続けられるか迷っている
このような場合は、早めに大学の担当教員や教職課程の窓口へ相談することが大切です。
実習を辞退するかどうかを自己判断で決める前に、まず大学へ相談しましょう。
教育実習前の勉強チェックリスト
最後に、教育実習前に確認しておきたい勉強内容をチェックリスト形式で整理します。
すべてを完璧にする必要はありません。
ただし、次の項目を確認しておくと、準備不足による不安を減らしやすくなります。
教科内容を復習したか
担当教科や担当単元の内容を復習したか確認しましょう。
特に、教科書の重要語句、基本問題、生徒がつまずきやすい部分は見ておくと安心です。
「生徒に説明できるか」という視点で復習すると、実習に生かしやすくなります。
指導案の基本を確認したか
指導案の書き方を確認しておきましょう。
本時の目標、評価、授業の流れ、発問、板書計画など、基本項目の意味を理解しておくことが大切です。
書式は大学や実習校の指示に従いましょう。
板書計画を作れるか
授業中に何をどこへ書くか、簡単に考えられるようにしておきましょう。
本時のめあて、重要語句、生徒の意見、まとめをどの位置に書くかを事前に考えると、授業中に慌てにくくなります。
発問を考えられるか
授業で生徒に何を考えさせるかを意識して、発問を考えておきましょう。
「なぜ」「どこから」「どのように」といった問いを使うと、生徒の考えを引き出しやすくなります。
授業観察の視点を理解したか
授業観察では、先生の授業をただ見るだけでなく、発問、板書、声かけ、時間配分に注目しましょう。
観察した内容を、自分の授業にどう生かすかまで考えることが大切です。
実習記録の書き方を確認したか
実習記録には、出来事だけでなく、気づき、反省、改善点を書きましょう。
指導教員の助言も具体的に残しておくと、次の授業準備に役立ちます。
報連相の仕方を理解したか
教育実習では、報告・連絡・相談がとても大切です。
困ったことや判断に迷うことがあれば、自己判断せず早めに相談しましょう。
「今、お時間よろしいでしょうか」と一言添えてから質問すると丁寧です。
挨拶・服装・持ち物を確認したか
実習前には、挨拶、服装、持ち物も確認しておきましょう。
初日は特に緊張しやすいため、前日までに準備を終えておくと安心です。
集合時間、交通手段、提出書類も忘れずに確認しましょう。
FAQ
Q1. 教育実習前に一番勉強しておくべきことは何ですか?
一番優先したいのは、担当教科と担当単元の復習です。
授業をするためには、教科内容の理解が土台になります。
教科書を読み込み、生徒がつまずきやすい部分や質問されそうな内容を整理しておきましょう。
そのうえで、指導案、板書、発問の準備を進めると効率的です。
Q2. 教育実習前に教科の内容はどこまで復習すべきですか?
まずは、担当する可能性のある単元を中心に復習しましょう。
余裕があれば、前後の単元も確認しておくと授業のつながりが見えやすくなります。
すべてを専門的に深く学び直す必要はありません。
大切なのは、生徒にわかりやすく説明できるレベルまで整理しておくことです。
Q3. 指導案は実習前から勉強しておいた方がいいですか?
はい、基本的な書き方だけでも確認しておいた方がよいです。
実習が始まると、授業観察、教材研究、実習記録などで忙しくなります。
指導案の項目の意味を事前に知っておくと、実習中の負担を減らせます。
特に、本時の目標、授業の流れ、発問、評価、板書計画は確認しておきましょう。
Q4. 板書や発問は事前に練習できますか?
できます。
板書は、ノートや紙に黒板の配置をイメージして書くだけでも練習になります。
発問は、実際に声に出して読んでみると、生徒に伝わりやすい言い方か確認できます。
家族や友人に聞いてもらう必要はありません。
一人で声に出すだけでも、説明の長さや言いにくい表現に気づけます。
Q5. 教育実習前に準備不足だと評価は下がりますか?
準備不足がそのまま態度や授業に出てしまうと、評価に影響する可能性はあります。
ただし、教育実習では最初から完璧な授業を求められているわけではありません。
大切なのは、事前にできる準備をしていること、指導を受けたあとに改善すること、わからないことを相談することです。
準備不足を感じているなら、今から優先順位を決めて取り組みましょう。
Q6. 教育実習直前でもできる勉強はありますか?
あります。
直前なら、担当単元の教科書を読み直す、指導案の基本項目を確認する、挨拶を練習する、持ち物を確認するだけでも効果があります。
ただし、前日に新しいことを詰め込みすぎるのはおすすめしません。
初日に疲れを残さないよう、睡眠も大切にしましょう。
Q7. 不安が強い場合はどうすればいいですか?
不安が強い場合は、まず不安の原因を分けて考えましょう。
授業が不安なのか、指導教員との関係が不安なのか、生徒対応が不安なのかによって、準備すべきことが変わります。
一人で抱え込まず、大学の担当教員や教職課程の窓口に相談することも大切です。
体調に影響が出ている場合は、早めに相談しましょう。
まとめ|教育実習前の勉強は「授業準備」と「基本行動」を押さえれば大丈夫
教育実習前に勉強しておくべきことは、たくさんあるように感じるかもしれません。
しかし、優先順位をつければ、やるべきことは整理できます。
まずは、担当教科と教科書の単元内容を復習しましょう。
そのうえで、指導案、板書、発問、授業観察、実習記録の基本を確認しておくと、実習中の不安を減らせます。
また、教育実習では授業だけでなく、挨拶、時間厳守、報告・連絡・相談、生徒との距離感も大切です。
準備不足で後悔しないためには、学習面と行動面の両方を整えておく必要があります。
教育実習前は優先順位を決めて準備する
教育実習前にすべてを完璧にしようとすると、かえって不安が大きくなります。
まずは、担当教科、指導案、板書、発問、実習記録の順に確認しましょう。
余裕があれば、授業観察の視点や生徒対応、学校現場のマナーも見直しておくと安心です。
指導案・板書・発問・記録は特に重要
教育実習で困りやすいのは、指導案、板書、発問、実習記録です。
これらは実習中に何度も関わる内容です。
事前に基本を知っているだけでも、指導教員の助言を理解しやすくなります。
「何もわからない状態」で実習に入るのではなく、「基本だけは確認した状態」で臨むことが大切です。
完璧よりも学ぶ姿勢と改善する姿勢が評価される
教育実習では、最初から完璧な授業をする必要はありません。
大切なのは、準備する姿勢、素直に学ぶ姿勢、改善しようとする姿勢です。
注意されたことを次に生かせば、それは成長につながります。
教育実習前の勉強は、不安をゼロにするためではなく、落ち着いて実習に向き合うための準備です。
できることから一つずつ確認し、準備不足で後悔しない状態で教育実習を迎えましょう。