納期遅れのお詫びメールでは、謝罪に加えて「対象案件・当初納期・現在の状況・納品見通し、または次の連絡予定」を伝えましょう。新しい納品予定が確認できている場合、見込みの段階、まだ未定の場合では、書き方を分ける必要があります。

納品できる日時がわからないときに、無理に日付を約束する必要はありません。未定であることを明記し、確認した進捗報告の予定を伝えます。「納品する日時」と「状況を知らせる日時」を分けることが大切です。

この記事では、取引先への納期遅れのお詫びと状況報告に使える8つのメール例文を紹介します。納期前の連絡、期限を過ぎた場合、再延期、電話後の記録など、実際の状況に合うものを選んでください。

例文を使う前に

以下は説明用の架空例文です。[ ]を、実際に確認した情報へ置き換えてください。原因・対応策・先行納品・再発防止策・期限を、例文に合わせて作らないようにしましょう。

各例文の前提も確認してください。日程や対応を案内できる権限、所属先の連絡手順、相手との取り決めに合わせて調整します。該当しない文は削除し、送信前に置き換え欄が残っていないか確認してください。

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納期遅れのメールは、納品予定の確認状況で書き分ける

まず、当初の納期に間に合わないことと、新しい納品予定がどこまで確認できているかを分けて整理します。

新しい納品予定が確認できている場合

作業・確認・配送など、納品に必要な工程を確認したうえで、案内できる年月日と時刻を記載します。相手と新しい納期の合意ができているかも、別に確かめましょう。

社内で納品可能な日時を確認できたことと、相手が納期変更を了承したことは別です。了承を得ていない場合は「変更後の納期」と決定事項のように書かず、「変更候補日時」として相談します。

納品予定が見込みの段階の場合

現時点の見通しとして伝え、確定した予定と混同されないようにします。「[日時]の納品を見込んでおりますが、[確認が必要な事項]が残っており、現時点では確定しておりません」のように、未確定の点を添えます。

見込みの日付を「必ず納品します」に言い換えると、約束の内容が変わります。確認できている範囲を保ったまま書きましょう。

新しい納品予定が未定の場合

納品予定が未定であること、現在何を確認しているか、次にいつ状況を知らせるかを伝えます。次の連絡日時は、社内で確認できた予定を使ってください。

進捗報告の予定時刻までに納品できるとは限りません。「[日時]に進捗をご報告します」と「[日時]までに納品します」は、別の約束です。

連絡日時もまだ決められない場合は、納品予定と連絡予定を確認中であることを伝え、社内で報告予定を調整します。例文を完成させるために、架空の期限を入れないでください。

件名と本文に入れる情報を整理する

件名は、案件名と連絡の目的がわかる形にします。たとえば「[案件名]納期遅延のお詫びと状況のご報告」「[案件名]納期遅延のお詫びと納期変更のご相談」など、本文に合わせて選びましょう。

  • 対象:案件名・商品名・注文番号など、相手が特定できる情報。
  • 当初納期:相手と取り決めた年月日・時刻。
  • 遅延の状況:間に合わないことが判明したのか、すでに期限を過ぎているのか。
  • 現在の状態:完了した工程、作業中の工程、確認中の事項。
  • 納品見通し:確認済みの予定、見込み、未定のいずれか。
  • 必要な依頼:納期変更への回答など、相手にお願いすること。
  • 次の連絡:担当者・連絡日時・知らせる内容。

物品の納品では「発送予定」と「到着予定」も区別してください。資料の場合も、作成完了・社内確認完了・送付完了は同じではありません。

原因が確認できていれば、説明してよい範囲で簡潔に添えます。原因が確認中でも、遅延の事実を確認できているなら、その事実についてお詫びできます。

納期遅延以外にも使える謝罪文の基本構成は、ビジネス謝罪文の書き方|確認済みの事実・対応・次の連絡を伝える例文で紹介しています。

納期遅れのお詫びメール例文8選

各例文では、差出人の会社名・氏名、宛先、署名も実際の情報へ置き換えてください。納品や報告の日時には、必要に応じて年・時刻も入れます。

1.納期前に遅延が判明し、新しい候補日時を相談する

使う前提:当初納期に間に合わないことが判明し、社内では新しい候補日時に納品できることを確認済み。ただし、取引先の了承はまだ得ていない場合です。

件名:[案件名]納期遅延のお詫びと納期変更のご相談

[取引先会社名]
[担当者名]様

いつもお世話になっております。[自社名]の[氏名]です。

[当初納期]に納品予定の[案件名]につきまして、当初の納期に間に合わないことが判明いたしました。ご迷惑をおかけしますこと、お詫び申し上げます。

現在は[確認済みの作業状況]です。社内で工程を確認した結果、[変更候補日時]に納品できることを確認しております。

納期を[変更候補日時]へ変更することは可能でしょうか。本メールへの返信で、変更の可否をお知らせいただけますでしょうか。難しい場合は、必要な納品時期や支障となる点をお知らせいただけますと幸いです。いただいた内容をもとに、対応可能な範囲を確認いたします。

こちらの都合で調整をお願いすることとなり、誠に申し訳ございません。

[署名]

置き換える情報:[案件名][当初納期][確認済みの作業状況][変更候補日時]。

回答期限が必要な場合だけ、実際に必要な日時と理由を追記します。相手から別の希望日時が示された場合も、確認せずに受け入れられると約束しないようにしましょう。

2.当初納期を過ぎ、新しい納期について合意できている

使う前提:当初納期を過ぎており、その後のやり取りで新しい納期に合意済み。合意した日時での納品予定を社内でも確認できている場合です。

件名:[案件名]納期遅延のお詫びと現在の状況のご報告

[取引先会社名]
[担当者名]様

いつもお世話になっております。[自社名]の[氏名]です。

[案件名]につきまして、当初の納期である[当初納期]までに納品できず、申し訳ございません。

[合意した日付・連絡方法]にご調整いただいた納期は、[合意済みの新しい納期]です。社内でも必要な工程を確認し、この日時に納品する予定です。

現在は[確認済みの作業状況]です。納品が完了しましたら、[連絡担当者]から[連絡方法]でお知らせいたします。

このたびは納品が遅れ、ご調整の負担をおかけしましたこと、重ねてお詫び申し上げます。

[署名]

置き換える情報:[案件名][当初納期][合意した日付・連絡方法][合意済みの新しい納期][確認済みの作業状況][連絡担当者][連絡方法]。

3.遅延は確認できているが、新しい納品日は見込みの段階

使う前提:当初納期に間に合わないことは確認済み。新しい納品見込みはありますが、必要な確認が残っており、予定を確定できていない場合です。

件名:[案件名]納期遅延のお詫びと納品見通しのご報告

[取引先会社名]
[担当者名]様

いつもお世話になっております。[自社名]の[氏名]です。

[案件名]につきまして、当初の納期である[当初納期]に間に合わないことが判明いたしました。ご迷惑をおかけしますこと、お詫び申し上げます。

現在は[確認済みの作業状況]です。現時点では[納品見込み日時]の納品を見込んでおりますが、[予定を確定するために確認が必要な事項]が残っており、納品予定は確定しておりません。

[確認済みの次回連絡日時]に、[連絡担当者]から、納品予定の確認状況と進捗をご連絡いたします。その時点で予定を確定できていない場合も、確認中の内容をお知らせいたします。

このたびは当初の納期にお応えできず、誠に申し訳ございません。

[署名]

置き換える情報:[当初納期][確認済みの作業状況][納品見込み日時][予定を確定するために確認が必要な事項][確認済みの次回連絡日時][連絡担当者]。

[納品見込み日時]は確約した納期ではありません。見通しを知らせたことだけで、納期変更について合意できたとも扱わないでください。

4.納期を過ぎ、新しい納品予定がまだ未定

使う前提:当初納期を過ぎているものの、新しい納品予定は未定。進捗を報告する日時と担当者は確認できている場合です。

件名:[案件名]納期遅延のお詫びと状況のご報告

[取引先会社名]
[担当者名]様

いつもお世話になっております。[自社名]の[氏名]です。

[案件名]につきまして、[当初納期]までに納品できず、申し訳ございません。

現在は[確認済みの作業状況]であり、[納品予定を判断するために確認している事項]を確認しております。現時点では、新しい納品予定をご案内できない状況です。

[確認済みの次回連絡日時]に、[連絡担当者]から、その時点の進捗と納品見通しの確認状況をご連絡いたします。納品予定が引き続き未定の場合も、確認中の内容をお知らせいたします。

納品が遅れ、予定をご案内できていないことにつきまして、お詫び申し上げます。

[署名]

置き換える情報:[当初納期][確認済みの作業状況][納品予定を判断するために確認している事項][確認済みの次回連絡日時][連絡担当者]。

この例文の次回連絡日時は、納品完了の期限ではありません。納期前に使う場合は、「[当初納期]までに納品できず」を「[当初納期]に間に合わないことが判明し」へ変更します。

5.一度変更した納期にも間に合わず、再延期を相談する

使う前提:前回合意した納期に間に合わないことが判明し、新たな候補日時を社内で確認済み。再変更についての了承はまだ得ていない場合です。

件名:[案件名]再度の納期遅延のお詫びと納期再調整のご相談

[取引先会社名]
[担当者名]様

いつもお世話になっております。[自社名]の[氏名]です。

[案件名]につきまして、前回ご調整いただいた[前回合意した納期]にも間に合わないことが判明いたしました。度重なる調整をお願いすることとなり、誠に申し訳ございません。

現在は[確認済みの作業状況]です。社内で工程を確認し、新たな候補として[今回の変更候補日時]に納品できることを確認しております。

納期を[今回の変更候補日時]へ再調整することは可能でしょうか。本メールへの返信で、変更の可否と、変更が難しい場合に支障となる点をお知らせいただけますでしょうか。

[確認済みの次回連絡日時]に、[連絡担当者]から進捗をご報告いたします。

一度ご調整いただいた納期にお応えできず、重ねてお詫び申し上げます。

[署名]

置き換える情報:[前回合意した納期][確認済みの作業状況][今回の変更候補日時][確認済みの次回連絡日時][連絡担当者]。

新しい候補が見込み・未定の場合は、例文3・4の納品見通しの書き方を使います。再延期だからという理由で、確認できていない日付や再発防止策を約束しないようにしましょう。

6.遅延の原因を確認している途中で報告する

使う前提:納期超過は確認済みですが、原因は確認中。現在の作業状況と、次に報告する予定を案内できる場合です。

件名:[案件名]納期遅延のお詫びと確認状況のご報告

[取引先会社名]
[担当者名]様

いつもお世話になっております。[自社名]の[氏名]です。

[案件名]につきまして、[当初納期]までに納品できず、申し訳ございません。

遅延が生じた原因は、現在[確認担当部署]で確認しております。現時点では、原因を特定できておりません。

作業の状況は[確認済みの作業状況]です。新しい納品予定についても、必要な工程を確認しており、現時点では未定です。

[確認済みの次回連絡日時]に、[連絡担当者]から、原因の確認状況・作業の進捗・納品見通しをご報告いたします。確認が続いている場合も、経過をお知らせいたします。

このたびは納品が遅れておりますこと、お詫び申し上げます。

[署名]

置き換える情報:[当初納期][確認担当部署][確認済みの作業状況][確認済みの次回連絡日時][連絡担当者]。

原因が未確定であることと、納品予定が未定であることは別です。納品予定を確認できている場合は、例文2・3の該当する表現に差し替えてください。

7.電話後に、相談した内容と合意した内容を記録する

使う前提:電話で遅延を説明し、進捗報告の日時には合意済み。新しい納期の候補は相談しましたが、取引先が検討中で、まだ合意していない場合です。

件名:[案件名]納期遅延のお詫びと本日のお電話の内容確認

[取引先会社名]
[担当者名]様

いつもお世話になっております。[自社名]の[氏名]です。

本日はお電話のお時間をいただき、ありがとうございました。[案件名]が当初の納期である[当初納期]に間に合わないことにつきまして、改めてお詫び申し上げます。

お電話でお話しした内容を、以下のとおり整理いたします。

【現在の状況】
[電話で共有した確認済みの作業状況]

【ご相談した内容・ご検討中の事項】
納期の変更候補:[電話で相談した候補日時]
こちらはご検討中であり、変更後の納期としてはまだ合意しておりません。

【合意できた内容】
[合意した進捗報告日時]に、[連絡担当者]から[報告する内容]をご連絡いたします。

納期変更の可否について、お電話でお願いしたとおり、本メールへの返信でお知らせいただけますでしょうか。

上記に認識の違いがありましたら、お知らせください。納品の遅れによりご負担をおかけしますこと、お詫び申し上げます。

[署名]

置き換える情報:[当初納期][電話で共有した確認済みの作業状況][電話で相談した候補日時][合意した進捗報告日時][連絡担当者][報告する内容]。

電話で納期変更まで合意できた場合は、候補日時を「合意した新しい納期」として記載し、検討中の説明と変更可否の依頼を削除します。合意事項がなければ、無理に合意欄を作る必要はありません。

8.遅れていた納品が完了したことを報告する

使う前提:取引先との取り決めに沿って納品が完了し、納品日時・方法・対象を確認できている場合です。物品を発送しただけで、到着をもって納品完了とする取り決めの場合は使えません。

件名:[案件名]納品完了のご報告と納期遅延のお詫び

[取引先会社名]
[担当者名]様

いつもお世話になっております。[自社名]の[氏名]です。

納品が遅れておりました[案件名]につきまして、[確認済みの納品完了日時]に、[納品方法]による納品が完了いたしましたので、ご報告いたします。

納品対象:[ファイル名・商品名・数量など]
送付先・納品場所:[実際の送付先・納品場所]

当初の納期である[当初納期]に間に合わず、ご迷惑をおかけしましたこと、改めてお詫び申し上げます。

[署名]

置き換える情報:[確認済みの納品完了日時][納品方法][ファイル名・商品名・数量など][実際の送付先・納品場所][当初納期]。

受領や内容の確認が必要な場合だけ、確認してほしい対象と返信してほしい内容を追記します。納品完了と、相手の受領確認・検収完了は区別してください。

変更の相談・連絡手段・結びで迷ったとき

納期変更の相談では、候補と回答してほしい内容を示す

「納期が遅れます」という状況報告と、「新しい日時へ変更できますか」という相談は、別の内容です。遅延の事実を伝えたうえで、変更候補と回答してほしいことを示しましょう。

先行納品などの代替案は、実際に対応できる範囲・日時・内容を確認した場合に提案します。相手の同意が必要な案は、了承を得る前に実施決定として扱わないでください。

変更依頼や代替案、了承後の確認の場面を確認したい場合は、納期変更メールの例文10選|理由別・相手別の書き方とマナーも参考になります。例文中の期限や確約表現は、実際に確認できた内容に合わせて調整してください。

電話かメールかは、遅延時間だけで決めない

連絡手段は、相手への影響・緊急性・連絡がつく方法・相手との取り決め・社内手順に合わせて判断します。「数時間ならメールだけ」「必ず電話を先にする」と一律に決めず、必要な情報が相手に届く方法を選びましょう。

連絡順序や電話で伝える内容を整理したい場合は、納品遅延の連絡方法|電話・メールの正しい順番5選【例文付き】で連絡の流れを確認できます。記事内の時間区分をそのまま一律の基準にせず、個別の状況に合わせて判断してください。

結びは、相手にお願いすることがあるかで選ぶ

状況を報告するだけなら、お詫びの言葉で締められます。納期変更の可否などを回答してもらう必要がある場合は、その依頼を具体的に書きます。「ご理解」「ご容赦」「よろしくお願いいたします」を必須の締めにする必要はありません。

依頼の有無に合わせた結びは、謝罪メールで「よろしくお願いします」は失礼?依頼の有無で選ぶ締め方と例文で詳しく紹介しています。

送信前に、事実と約束が変わっていないか確認する

丁寧に直すために、原因や対応を変えない

「忙しくて」を「確認工程の遅れ」に変えるなど、表現を整えるために原因を別のものへ置き換えないでください。原因がわからなければ確認中と書き、確認できた原因は必要な範囲で伝えます。

「最優先で対応しています」「管理体制を見直します」なども、実際の対応や決定事項に合う場合だけ使います。再発防止策がまだ決まっていなければ、決定済みのように書く必要はありません。

補償などの判断を求められた場合は、会社の担当者へ確認し、自分の権限で決められない内容を約束しないようにしましょう。

日時・合意・添付を照合する

  • 案件名・注文番号・宛先に誤りはないか。
  • 当初納期と新しい候補日時を区別しているか。
  • 確認済みの予定・見込み・未定を正しく書いているか。
  • 納品日時と進捗報告日時を混同していないか。
  • 発送予定を到着予定として書いていないか。
  • 相談中の内容を、合意済みと書いていないか。
  • 相手に回答してほしい内容が明確か。
  • 原因・対応策・再発防止策は、確認した事実に合っているか。
  • 次の連絡日時と担当者は、実際に確認できているか。
  • 添付・納品先・ファイル名が本文と一致しているか。
  • [ ]などの置き換え欄が残っていないか。

まとめ|納品見通しと次の連絡を分けて伝える

納期遅れのお詫びメールは、謝罪だけで終わらせず、対象案件・当初納期・現在の状況を示し、納品見通しを確認状況に合わせて伝えましょう。

予定が確認できているなら具体的な日時を、見込みなら未確定の点を、未定なら現在の確認状況と次の報告予定を記載します。納期変更への同意が必要な場合は、候補日時と回答してほしい内容を明記してください。

丁寧な文面に整えるときも、事実・期限・合意内容を変えないことが大切です。状況に合う例文を選び、確認できた情報で仕上げてから送りましょう。