「謝罪メールの最後に『よろしくお願いします』と書いてもよいのかな」

「反省していないように見えたり、相手に失礼だと思われたりしない?」

このように、謝罪メールの締め方に迷う方は少なくありません。

結論からいうと、軽微なミスへの対応や、相手に確認をお願いする内容がある場合は、「よろしくお願いいたします」を使っても問題ありません。

ただし、クレームや納期遅延、相手に損害を与えた重大なミスでは、謝罪の直後に定型的な「よろしくお願いします」を置くと、誠意が伝わりにくくなることがあります。

大切なのは、言葉だけで判断するのではなく、謝罪の重さと相手に求める行動に合わせて締め方を変えることです。

この記事では、「よろしくお願いします」を使える場面と避けたい場面、安全な言い換え、取引先・顧客・上司に送れる謝罪メール例文をわかりやすく解説します。

この記事でわかること

  • 謝罪メールで「よろしくお願いします」を使ってよい場面
  • 失礼・不誠実に見えやすいケース
  • 重大な謝罪に適した締めの言葉
  • 「何卒よろしくお願いいたします」との違い
  • 取引先・顧客・上司に使える言い換え
  • そのまま使える状況別の謝罪メール例文
  • 送信前に確認したい7つのチェック項目
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結論|謝罪メールの「よろしくお願いします」は必ずしも失礼ではない

「よろしくお願いします」は、謝罪メールで使ってはいけない表現ではありません。

次のように、謝罪とともに相手へ確認や対応をお願いする必要がある場合は、自然に使えます。

  • 間違った資料を送り、修正版の確認をお願いする
  • 添付ファイルを忘れ、再送した資料を確認してもらう
  • 日程変更について了承や返信をお願いする
  • 軽微な記載ミスを訂正する

一方で、相手が強い不満を感じている場面や、こちらのミスによって損害・遅延が発生した場面では注意が必要です。

状況 使用の目安 適した締め方
添付忘れ・軽い誤記 使用可能 ご確認のほど、よろしくお願いいたします
日程変更のお願い 使用可能 ご検討いただけますと幸いです
納期遅延 慎重に判断 ご迷惑をおかけしますことを、重ねてお詫び申し上げます
クレーム対応 原則として避ける このたびは誠に申し訳ございませんでした
損害を伴う重大なミス 避ける 改めまして、心よりお詫び申し上げます

謝罪メールは締めの言葉だけでなく、件名・謝罪・原因・対応策まで含めた全体の構成が重要です。基本から確認したい方は、ビジネス謝罪メールの正しい書き方と例文も参考にしてください。

「よろしくお願いします」が失礼に見える3つの理由

普段は丁寧な「よろしくお願いします」が、謝罪メールでは不適切に見えることがあります。

問題になりやすい理由を理解しておくと、場面に合った表現を選びやすくなります。

謝罪より「お願い」が強く伝わるから

「よろしくお願いします」は、基本的に相手へ依頼や配慮を求める言葉です。

そのため、重大なミスを謝っている直後に使うと、相手から許しや協力を求めているように見えることがあります。

相手がまだ不満や不安を抱えている段階では、お願いを伝えるより、迷惑をかけた事実を認めて謝罪することを優先しましょう。

定型文だけで済ませた印象になるから

謝罪の内容が短く、最後だけ「何卒よろしくお願いいたします」と締めると、普段のメールをそのまま流用したように見えることがあります。

謝罪メールでは、次の内容を具体的に伝えることが大切です。

  • 何について謝罪しているのか
  • 相手にどのような迷惑をかけたのか
  • 現在どのように対応しているのか
  • いつまでに対応が完了するのか
  • 同じミスを防ぐために何をするのか

詳しい状況を書かず、丁寧な定型文だけを重ねても、誠意は伝わりにくくなります。

責任を曖昧にしているように見えるから

「ご迷惑をおかけしました。今後ともよろしくお願いいたします」だけでは、原因や対応がわかりません。

相手によっては、「謝ればこれまでどおり付き合ってもらえると思っているのではないか」と感じる可能性があります。

特に社外や顧客への謝罪では、「申し訳ございませんでした」で終わらせず、具体的な対応と再発防止策まで伝えましょう。

謝罪メールで「よろしくお願いします」を使える場面

軽微なミスを訂正し、確認をお願いするとき

誤字や添付忘れなど、相手に大きな影響を与えていないミスであれば、「よろしくお願いいたします」を使っても不自然ではありません。

ただし、何をお願いしているのかわかるように、目的を添えましょう。

使用例

先ほどお送りした資料の一部に誤りがございました。修正版を添付いたしますので、ご確認のほどよろしくお願いいたします。

単に「よろしくお願いします」と書くより、「ご確認のほど」と付けたほうが相手に求める行動が明確になります。

日程変更への返信をお願いするとき

こちらの都合で日程変更をお願いする場合も、謝罪のあとに具体的な依頼を伝えるのであれば使用できます。

使用例

こちらの都合により、日程変更をお願いすることとなり申し訳ございません。ご都合をご確認のうえ、ご返信いただけますと幸いです。

日程変更では、「よろしくお願いいたします」より「ご検討いただけますと幸いです」のほうが、相手の都合に配慮した印象になります。

謝罪後も通常の取引や業務が続くとき

軽い不手際について謝罪し、今後も通常どおり業務が続く場合は、「今後ともよろしくお願いいたします」と締めることがあります。

ただし、ミスの直後に使うと関係の継続を一方的に求めているように見えるため、先に対応や改善策を伝えることが必要です。

使用例

今後は送信前の確認を徹底し、同様の不備が生じないよう努めてまいります。引き続き、よろしくお願いいたします。

「よろしくお願いします」を避けたほうがよい場面

クレームへの返信

顧客から苦情や強い指摘を受けたときは、「よろしくお願いします」で通常の関係へ戻そうとせず、謝罪と対応を優先します。

相手が求めているのは丁寧な挨拶ではなく、問題の解決と具体的な説明です。

適した締め方

このたびは、多大なるご不便とご心配をおかけしましたこと、改めまして深くお詫び申し上げます。

クレームへの返信は、謝罪だけでなく、事実確認・対応期限・再発防止策まで伝える必要があります。状況別の文章は、クレーム対応メールの書き方と例文で詳しく確認できます。

納期遅延で相手の業務に影響を与えたとき

納期遅延では、相手の予定や取引先にも影響が広がる可能性があります。

「よろしくお願いいたします」だけで締めず、新しい納期と対応状況を明確にしたうえで、改めて謝罪しましょう。

適した締め方

○月○日までの納品に向け、最優先で対応を進めております。貴社に多大なるご迷惑をおかけしますことを、重ねてお詫び申し上げます。

納期変更の理由や新しい期限の伝え方に迷う場合は、納期遅れのお詫びメール例文も参考にしてください。

損害や個人情報の問題が発生したとき

金銭的な損害、情報漏えい、誤送信などの重大な問題では、安易に許しや理解を求める表現は避けます。

まずは社内の責任者や関係部署へ報告し、会社の方針に沿って対応してください。個人の判断だけで補償や責任の範囲を約束しないことも重要です。

適した締め方

本件を厳粛に受け止め、原因究明と再発防止に取り組んでまいります。このたびは誠に申し訳ございませんでした。

謝罪メールで避けたいNG例と改善例

NG例1|謝罪の直後にお願いだけを書く

NG例

納期が遅れてしまい申し訳ございません。何卒よろしくお願いいたします。

何を対応しているのか、いつ納品できるのかが書かれていません。「よろしく」という言葉で了承を求めているようにも見えます。

改善例

納期の遅延により、ご迷惑をおかけしておりますことを深くお詫び申し上げます。現在、○月○日の納品に向けて最優先で対応しております。進捗につきましては、明日○時までに改めてご報告いたします。

NG例2|原因を相手や周囲のせいにする

NG例

担当者が不在だったため、対応が遅くなりました。よろしくお願いいたします。

事情を説明していても、自社の責任を回避しているように見えます。

改善例

弊社の確認および引き継ぎが不十分だったため、対応が遅れました。ご迷惑をおかけしましたことを、心よりお詫び申し上げます。今後は担当者不在時の確認手順を見直し、再発防止に努めてまいります。

NG例3|「ご容赦ください」で許しを求める

NG例

ご迷惑をおかけしましたが、何卒ご容赦くださいますようお願いいたします。

「ご容赦ください」は、こちらから相手へ許しを求める表現です。軽微な事情説明で使われることはありますが、重大なミスでは一方的な印象を与える可能性があります。

改善例

ご迷惑をおかけしましたことを深く反省しております。今後は確認体制を見直し、同様の事態を防ぐよう努めてまいります。改めまして、心よりお詫び申し上げます。

NG例4|「今後とも」をすぐに使う

NG例

このたびは申し訳ございませんでした。今後ともよろしくお願いいたします。

相手の不満が解消されていない段階で関係の継続を求めると、こちらの都合を優先しているように見えます。

改善例

本件につきましては、○月○日までに対応を完了し、改めて結果をご報告いたします。このたびは多大なるご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございませんでした。

謝罪以外にも失礼に見えやすい言葉を確認しておきたい方は、ビジネスメールで使ってはいけないNG表現集も役立ちます。

謝罪メールで使える安全な言い換え表現

「よろしくお願いします」を別の表現へ置き換えるときは、相手に何を伝えたいのかを考えましょう。

伝えたい内容 言い換え表現 適した場面
確認してほしい ご確認いただけますと幸いです 資料の再送・訂正
返信してほしい ご都合をお知らせいただけますでしょうか 日程変更
検討してほしい ご検討いただけますと幸いです 条件・期限の変更
謝罪を強調したい 重ねてお詫び申し上げます 納期遅延・対応ミス
改善を約束したい 再発防止に努めてまいります 社外・顧客対応
対応期限を伝えたい ○月○日までに対応し、改めてご報告いたします 確認中のトラブル

お願いや依頼を柔らかく伝える表現を増やしたい方は、失礼にならない敬語・クッション言葉一覧もあわせてご覧ください。

そのまま使える謝罪メール例文

添付ファイルを忘れたとき

件名:【再送・お詫び】○○資料の送付について

株式会社○○
○○様

いつもお世話になっております。
株式会社△△の○○です。

先ほどお送りしたメールに、○○資料を添付できておりませんでした。大変失礼いたしました。

本メールに資料を添付しておりますので、お手数をおかけしますが、ご確認のほどよろしくお願いいたします。

今後は送信前の確認を徹底してまいります。
何卒よろしくお願いいたします。

資料の記載ミスを訂正するとき

件名:【訂正とお詫び】○○資料の記載内容について

株式会社○○
○○様

いつもお世話になっております。
株式会社△△の○○です。

本日お送りした○○資料について、金額の記載に誤りがございました。

正しくは「○○円」です。誤った内容をお伝えし、誠に申し訳ございません。

修正版を添付いたしましたので、ご確認いただけますと幸いです。

今後は確認を徹底し、同様の誤りが生じないよう注意してまいります。

取引先へ納期遅延を謝罪するとき

件名:【お詫びとご報告】○○の納期遅延について

株式会社○○
○○様

いつもお世話になっております。
株式会社△△の○○です。

○月○日に納品予定の○○につきまして、弊社の確認不足により作業に遅れが生じております。

貴社にご迷惑をおかけしておりますことを、深くお詫び申し上げます。

現在、○月○日の納品完了に向けて最優先で対応しております。進捗状況につきましては、明日○時までに改めてご報告いたします。

今後は進捗確認の手順を見直し、同様の遅延を防ぐよう努めてまいります。

このたびは多大なるご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございませんでした。

顧客からのクレームへ返信するとき

件名:【お詫び】○○に関するご指摘への対応について

○○様

平素より弊社サービスをご利用いただき、誠にありがとうございます。

このたびは、弊社の対応によりご不快な思いとご不便をおかけしましたこと、心よりお詫び申し上げます。

社内で確認しましたところ、○○の確認手順に不備があったことが判明いたしました。

本件につきましては、○月○日までに○○の対応を行い、完了次第、改めてご報告いたします。

今回のご指摘を真摯に受け止め、確認体制を見直すとともに、再発防止を徹底してまいります。

このたびは誠に申し訳ございませんでした。

上司へ社内ミスを報告するとき

件名:【お詫び・ご報告】○○の入力ミスについて

○○部長

お疲れさまです。○○です。

本日提出した○○のデータについて、私の確認不足により入力ミスがありました。ご迷惑をおかけし、申し訳ございません。

該当箇所は修正済みで、ほかに同様の誤りがないか再確認しております。確認結果は本日○時までにご報告いたします。

今後は提出前のチェックを徹底し、再発防止に努めます。

このたびは申し訳ございませんでした。

メール全体の基本構成や件名の付け方も確認したい方は、ビジネスメールの書き方完全ガイドも参考にしてください。

社外・顧客・上司別の使い分け

相手 使い方 おすすめの表現
上司 軽いミスで確認を求める場合は使用可能 ご確認をお願いいたします
取引先 謝罪と依頼を分けて書く ご確認いただけますと幸いです
顧客 クレームではお願いより謝罪を優先 改めまして、心よりお詫び申し上げます
社内の同僚 軽微なミスなら簡潔でもよい お手数ですが、ご確認をお願いします

同じ表現でも、相手との関係やミスの大きさによって受け取られ方は変わります。社外メールの宛名や本文、結びまでまとめて確認したい場合は、ビジネスメールの基本構成とマナーをご覧ください。

謝罪メールを送る前のチェックリスト7項目

文章を作成したら、送信前に次の7項目を確認しましょう。

  1. 件名だけで謝罪の内容がわかるか
    「お詫び」だけではなく、「○○に関するお詫び」のように対象を明確にします。
  2. 事情説明より先に謝罪を書いているか
    理由から始めると、言い訳に見えることがあります。
  3. 何が起きたのか具体的に書いているか
    「不手際がありました」だけで済ませず、事実を簡潔に伝えます。
  4. 相手への影響を理解した言葉があるか
    「ご不便」「ご迷惑」「ご心配」など、相手が受けた影響に合わせます。
  5. 現在の対応と期限が明確か
    「早急に対応します」ではなく、可能な範囲で日付や時刻を示します。
  6. 再発防止策が具体的か
    「気をつけます」だけでなく、確認手順の見直しなどを伝えます。
  7. 締めの言葉が謝罪の重さに合っているか
    重大な謝罪では、安易に「よろしくお願いします」で締めないようにします。

重大な問題や緊急性の高いトラブルでは、メールだけで済ませず、電話で謝罪したうえで記録としてメールを送る方法もあります。判断に迷う場合は、電話とメールのどちらで謝るべきかも確認してください。

よくある質問

謝罪メールで「よろしくお願いします」は失礼ですか?

必ずしも失礼ではありません。添付忘れや軽い記載ミスなどで、相手に確認や返信をお願いする場合は使用できます。

ただし、クレームや納期遅延などの重大な謝罪では、お願いをする印象が強くならないよう、「重ねてお詫び申し上げます」などの謝罪表現で締めるほうが適切です。

「何卒よろしくお願いいたします」なら丁寧になりますか?

「何卒」を付けると、お願いの気持ちが強くなります。そのため、重大な謝罪で使うと、相手へ許しや了承を強く求めているように見える場合があります。

言葉を丁寧にするだけでなく、謝罪の内容や相手の状況に合っているかを考えることが大切です。

「引き続きよろしくお願いいたします」は使えますか?

軽微なミスへの対応が完了し、通常どおり業務を続ける場合は使えます。

一方、相手が納得していない段階や対応が終わっていない段階では、関係の継続を一方的に求める印象になるため避けましょう。

謝罪メールの最後は何と書くのが最も安全ですか?

重大な謝罪では、「このたびは誠に申し訳ございませんでした」または「ご迷惑をおかけしましたことを、重ねてお詫び申し上げます」が使いやすい表現です。

ただし、謝罪だけで終わらせず、その前に対応内容や期限を具体的に示しましょう。

謝罪メールは長いほど誠意が伝わりますか?

長さだけで誠意が決まるわけではありません。必要以上に長い事情説明は、言い訳に見えることがあります。

謝罪、事実、原因、対応、期限、再発防止の順に、相手が知りたい情報を簡潔かつ具体的に伝えましょう。

まとめ|謝罪の重さに合わせて締め方を選ぼう

「よろしくお願いします」は、謝罪メールで一律に失礼となる表現ではありません。

添付忘れや軽い記載ミスなど、相手へ確認や返信をお願いする場面では、「ご確認のほど、よろしくお願いいたします」と自然に使えます。

一方、クレーム、納期遅延、損害を伴うミスなどでは、定型的な「よろしくお願いします」で締めると、謝罪よりもお願いの印象が強くなることがあります。

重大な謝罪では、次のような表現が適しています。

  • ご迷惑をおかけしましたことを、重ねてお詫び申し上げます
  • 改めまして、心よりお詫び申し上げます
  • 再発防止に努めてまいります
  • このたびは誠に申し訳ございませんでした

迷ったときは、「丁寧に見えるか」だけではなく、相手に何をお願いしているのか、今はお願いをしてよい段階なのかを考えてみましょう。

謝罪メールでは、定型的な挨拶よりも、具体的な対応と相手への配慮を伝えることが大切です。