教育実習を控え、「どんな挨拶をすれば良いのか不安…」と感じている方は多いのではないでしょうか。

初日の自己紹介や授業の前後、最終日の別れの言葉は、実習生としての印象を大きく左右する大切な瞬間です。

この記事では、教育実習前の学生に向けて、シーン別の挨拶例文好印象を与えるコツ、さらに言い換えパターンやNG例まで徹底解説します。

この記事を読めば、当日の挨拶に自信を持って臨むことができるでしょう。

挨拶と合わせて、お礼状の準備も忘れずにしましょう。

詳しくは『教育実習のお礼状の書き方と例文集』をご覧ください)。
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目次

教育実習の挨拶マナーの基本

教育実習で最も大切なのは「第一印象」です。

初めて職員室に入る瞬間、生徒の前で立つ最初の一言で、あなたの姿勢や誠意が伝わります。

挨拶はただの言葉ではなく、「これから学ばせていただく」という姿勢を示す行為です。

特に教育実習では、まだ教員として未熟な立場だからこそ、素直さ・誠実さ・積極性が評価されます。

ここでは、明るさ・姿勢・言葉遣いの3つの基本ポイントを押さえながら、教育実習の場面で意識すべき挨拶マナーを解説します。

明るさ・姿勢・言葉遣いの基本ポイント

解説

  • 明るさ:最初の「おはようございます」を笑顔で大きな声で言うこと。第一声の印象が、その日の空気を決めます。

  • 姿勢:背筋を伸ばし、目線は相手に向ける。お辞儀は腰から30度程度。手は前で軽く組むと落ち着いて見えます。

  • 言葉遣い:生徒には丁寧語を基本にしつつ、先生方にはより敬意を込めた言葉を選びましょう。

(言葉遣いの比較)

  • 生徒に対して:「これから△△について一緒に学んでいきましょう」
  • 教員に対して:「本日より教育実習でお世話になります、〇〇大学の△△と申します」

初日の挨拶例文

初日は最も緊張する場面です。

校長先生や職員室での挨拶は「社会人としての礼儀」を見られ、生徒への挨拶は「信頼関係の第一歩」となります。

教育実習生の挨拶は長すぎる必要はありませんが、大学名・名前・担当教科・意気込みを簡潔に伝えることが大切です。

ここでは、校長先生や先生方への挨拶、生徒への自己紹介例文をシーン別に紹介します。

校長先生・職員室での挨拶

解説
初日の朝、最初に行うのは校長先生や職員室での挨拶です。

短くても誠意が伝わる言葉を心がけましょう。

例文
「おはようございます。

本日より〇〇大学から教育実習でお世話になります、△△と申します。

短い期間ですが、先生方から多くのことを学ばせていただきたいと思っております。

どうぞよろしくお願いいたします。」

生徒への挨拶(自己紹介例文)

解説
生徒にとっても実習生は新鮮な存在。

緊張をやわらげるために、趣味や一言を添えると親近感を持ってもらいやすくなります。

(基本)
「みなさん、おはようございます。

今日から3週間、教育実習でお世話になる〇〇大学の△△です。

□□教科を担当させていただきます。

まだ慣れないことも多いですが、みなさんと一緒に楽しく学べるように頑張ります。

よろしくお願いします。」

(趣味を加える)
「趣味はサッカー観戦で、週末はよくスタジアムに行きます。

サッカー好きな人がいたらぜひ声をかけてください。」

授業前後の挨拶例文

授業の最初と最後の挨拶は「場を締める言葉」です。

形式的に聞こえるかもしれませんが、教師としての立ち振る舞いを見られる重要なポイントです。

元気に始めて、感謝を込めて終えることが大切です。

ここでは授業開始時・終了時の具体例を紹介します。

授業開始時

例文(基本)
「それでは授業を始めます。

今日は〇〇について一緒に考えていきましょう。

よろしくお願いします。」

例文(少し工夫したパターン)
「今日はみなさんが日常でよく使っている△△をテーマにします。

楽しみながら一緒に学んでいきましょう。」

授業終了時

例文(基本)
「これで今日の授業を終わります。

授業に協力してくれてありがとう。

次回もよろしくお願いします。」

例文(生徒を励ます)
「今日学んだ内容を次回の授業でぜひ活かしてください。

今日もありがとうございました。」

最終日の挨拶例文

最終日の挨拶は、教育実習を締めくくる大切な時間です。

校長先生や先生方への挨拶では感謝の言葉を、生徒への挨拶では「学びと応援の気持ち」を伝えることがポイントです。

別れの言葉は、短くても心に残るものにしましょう。

校長先生・先生方への挨拶

例文
「この度は教育実習の機会をいただき、誠にありがとうございました。

先生方からいただいたご指導は、今後の学びに必ず活かしてまいります。

短い間でしたが、本当にお世話になりました。」

生徒へのお別れの言葉

例文(基本)
「みなさんと過ごした3週間は、私にとってとても大切な経験になりました。

これからも勉強や部活動を頑張ってください。

応援しています。

ありがとうございました。」

例文(印象に残る一言)
「授業の中で、みなさんが一生懸命考えてくれた姿勢がとても印象的でした。

先生を目指す上での大きな励みになりました。」

挨拶で気をつけるNG例と言い換えパターン

せっかくの挨拶も、言葉選びを間違えると印象が下がってしまいます。

特に「弱気な言葉」や「カジュアルすぎる表現」は教育実習では避けるべきです。

ここでは、よくあるNG例と、それを丁寧に言い換えるパターンを紹介します。

NGと改善例

  • NG:「緊張していてうまくできないと思いますが…」
    改善:「まだ未熟なところもありますが、一生懸命頑張ります」
  • NG:「すみません、お願いします」
    改善:「どうぞよろしくお願いいたします」
  • NG:「じゃあ授業終わります」
    改善:「これで今日の授業を終わります。ありがとうございました」

NG表現集|ありがちな失敗フレーズと改善例

教育実習の挨拶では、ちょっとした言葉遣いのミスが「頼りなさ」や「不安感」を与えてしまうことがあります。

特に若い世代の学生に多いのは、日常会話の口調がそのまま出てしまうケースです。

ここでは、ありがちな失敗フレーズを「NG例」と「改善例」として整理しました。

事前にチェックして、自信を持って挨拶できるようにしましょう。

NG表現と改善例

  • NG:「〇〇大学から来ました△△です。えーっと、よろしくお願いします」
    改善:「〇〇大学から教育実習で参りました△△と申します。どうぞよろしくお願いいたします」
  • NG:「これから授業をやっていきたいと思うんで…」
    改善:「それでは授業を始めます。今日は□□について一緒に学んでいきましょう」
  • NG:「まぁ、そんな感じで終わります」
    改善:「以上で本日の授業を終わります。ありがとうございました」
  • NG:「最後まで迷惑かけてすみませんでした」
    改善:「短い期間でしたが、ご指導いただき誠にありがとうございました」

ポイント

  • 口癖の「えーっと」「まぁ」「〜なんで」などは避ける
  • ネガティブな自己卑下よりも、前向きな表現に置き換える

教育実習失敗談と改善ポイントコラム

実際の教育実習では、挨拶や立ち振る舞いで失敗してしまう学生も少なくありません。

しかし、失敗から学ぶことで「次はこうすれば良い」と具体的に改善できます。

ここでは、よくある教育実習での挨拶失敗談を紹介し、それをどのように改善できるかを解説します。

失敗談① 声が小さくて生徒に聞こえなかった

  • 状況:緊張して声が小さくなり、生徒から「何て言ったの?」と聞き返された。
  • 改善ポイント:最初の一言「おはようございます」は意識的に大きな声で。発声練習を前日にしておくのも効果的。

失敗談② 自己紹介で趣味を話しすぎた

  • 状況:好きなアニメやスポーツの話を長くしてしまい、時間を取りすぎた。
  • 改善ポイント:自己紹介は1分以内。趣味は「一言」でとどめると好印象。

失敗談③ 最終日の挨拶が泣いて言葉にならなかった

  • 状況:感情が込み上げて泣いてしまい、言いたかったことが伝えられなかった。
  • 改善ポイント:事前に挨拶文をメモにまとめ、落ち着いて読める準備をしておく。泣いても良いが、最後は感謝の言葉で締める。

失敗談④ NGワードを使ってしまった

  • 状況:「まぁ」「すみません」といったカジュアルな言葉が出てしまい、先生方に注意された。
  • 改善ポイント:「どうぞよろしくお願いいたします」「ありがとうございました」といった定型表現を繰り返し練習する。


教育実習での失敗は誰にでもあります。

大切なのは「失敗から学ぶ姿勢」です。

挨拶一つで印象は大きく変わるため、失敗談を参考に自分の挨拶を磨いていきましょう。

よくある質問(Q&A)

教育実習の挨拶に関しては、多くの学生が同じような悩みを抱えています。

ここでは、実習を控えた方からよく寄せられる質問を11個取り上げ、それぞれに具体的な回答と使える例文をまとめました。

事前にイメージしておくことで、当日も落ち着いて挨拶できるようになるはずです。

Q1:自己紹介はどのくらいの長さがいいですか?

A: 自己紹介は1分以内が理想です。

長すぎると集中力が途切れてしまいますし、短すぎると印象が薄くなります。

大学名・名前・担当教科・一言(趣味や意気込み)を入れれば十分です。

テンプレート例文
「〇〇大学から教育実習に来ました△△と申します。

□□教科を担当します。

皆さんと一緒に学べることを楽しみにしています。

よろしくお願いします。」

Q2:緊張して声が小さくなってしまう時の対策は?

A: 緊張は誰にでもあります。

最初の一言「おはようございます」を意識的に大きな声で出すことが大切です。

第一声をクリアに出せれば、その後も安定します

前日に鏡の前で練習したり、深呼吸をしてから教室に入るのも効果的です。

テンプレート例文
「おはようございます!

本日から教育実習でお世話になります△△です。

よろしくお願いします。」

まずは深呼吸で落ち着くことが一番です。

挨拶前に腹式呼吸を2〜3回行うと声が安定します。

また、声が震えても「笑顔」を意識すると、生徒や先生には前向きな印象を与えられます。

どうしても震えが止まらない場合は、最初の一言を大きめに発声し、その勢いで続けるのがおすすめです。

テンプレート例文(声が震えた時に切り替える一言)
「少し緊張していますが、皆さんと過ごす時間をとても楽しみにしています。」

※震えを隠さず正直に伝えることで、かえって親しみやすい印象になります。

Q3:最終日のお礼は一人ひとりに伝えるべき?

A: 可能であれば生徒一人ひとりに声をかけると好印象ですが、時間が限られている場合はクラス全体にまとめて感謝を伝えても問題ありません。

大切なのは「誠意を込めること」です。

テンプレート例文(全体向け)
「みなさんと過ごした時間は私にとって大切な経験になりました。

本当にありがとうございました。」

Q4:趣味や特技は必ず話した方がいいですか?

A: 無理に話す必要はありませんが、簡単に触れると親しみを持ってもらいやすいです。

ただし、長く話すと本題がぼやけてしまうので一言で収めるのがコツです。

テンプレート例文
「趣味は読書で、休日は小説をよく読みます。好きな作家がいる人はぜひ教えてください。」

Q5:自己紹介で「先生を目指しています」と言った方がいいですか?

A: はい、教育実習の目的を伝える上で好印象です。

ただし「必ず教師になります」と断言する必要はなく、「学びたい」「経験を積みたい」という前向きな姿勢を伝えるとよいでしょう。

テンプレート例文
「将来は教員を目指しており、この実習で多くのことを学びたいと思っています。」

Q6:授業開始の挨拶はどれくらい簡潔にすべき?

A: 授業の導入部分なので、30秒程度で十分です。

授業内容に触れながら「一緒に学ぶ姿勢」を示しましょう。

テンプレート例文
「それでは授業を始めます。

今日は△△について考えていきましょう。よろしくお願いします。」

Q7:授業終了時の挨拶はどんな言葉がいい?

A: 授業を締める場面なので、感謝の気持ちを込めた言葉がおすすめです。

次回につなげる一言を加えると、授業が流れとしてスムーズに感じられます。

テンプレート例文
「これで今日の授業を終わります。協力してくれてありがとう。次回も一緒に頑張りましょう。」

Q8:先生方への挨拶で気をつけることは?

A: 社会人としての礼儀を意識することが大切です。

先生方に対しては「お願いします」よりも「よろしくお願いいたします」と敬意を込めて言いましょう。

テンプレート例文
「短い期間ですが、多くのことを学ばせていただきたいと思っております。

どうぞよろしくお願いいたします。」

Q9:生徒がざわついていて挨拶が聞こえないときは?

A: 無理に大声を出すより、少し間を置いて落ち着くのを待つ方が効果的です。

黒板に一言書いて注意を引いてから挨拶するのも有効です。

テンプレート例文
(黒板に「静かにしましょう」と書き)
「ありがとうございます。それでは改めて授業を始めます。よろしくお願いします。」

Q10:最終日の挨拶で泣いてしまいそうな時は?

A: 泣いてしまっても構いません。

ただし、感情に流されすぎて言いたいことが伝わらないのは避けたいので、事前に挨拶をメモに書いて準備しておきましょう。

テンプレート例文
「みなさんと過ごした日々は一生の宝物です。

これからも皆さんの成長を応援しています。

本当にありがとうございました。」

Q11:挨拶の後にお礼状を渡すのは失礼にならない?

A: むしろ丁寧な印象を与えます。

特に校長先生や指導教員に渡すと誠意が伝わります。

手書きで簡潔にまとめるのがベストです。

テンプレート例文(お礼状)
「教育実習では多くのご指導をいただき、誠にありがとうございました。

先生方のお言葉を胸に、今後の学びに生かしてまいります。」

まとめ:挨拶は「お礼状」とセットで考えよう

教育実習の挨拶は「区切りをつける」大切な役割を持ちます。

特に最終日には、口頭での挨拶に加えてお礼状を渡すことで、より誠意が伝わります。

挨拶とお礼状をセットで準備することを意識しましょう。

お礼状に書く内容の例

  • 実習期間のお礼
  • 学んだこと
  • 今後への決意


「挨拶と合わせて、お礼状の準備も忘れずにしましょう(→詳しくは『教育実習のお礼状の書き方と例文集』をご覧ください)。」