教育実習を目前に控えて、やむを得ず辞退を検討している方は少なくありません。
しかし、伝え方を誤ると大学や実習校との関係が悪化し、今後の進路や教員免許取得にも影響する可能性があります。
この記事では、教育実習を辞退する際に必要な手順やマナー、トラブルを避けるポイントを解説。
メール例文や電話での伝え方、よくある質問まで網羅し、誠意をもって辞退できる方法を紹介します。
辞退後も今後の進路を大学と相談することが重要です。
詳細は教育実習を辞退したらどうなる?卒業・単位・就職への影響と進路選択ガイド
の記事で、免許取得までの全体スケジュールを確認しておくと安心です。
目次
教育実習を辞退するのはどんなケース?
教育実習を辞退する理由は人それぞれです。
体調や家庭の事情、進路変更など、正当な理由がある場合でも不安になるのは自然なことです。
ここでは、実際に辞退が必要になるケースと誤解されがちなポイントを整理し、辞退が無責任ではないことを理解してもらいます。
健康上の理由
体調不良や長期の治療が必要な場合、教育実習を継続することは困難です。
特に感染症や慢性疾患の場合、学校側も安全面から辞退に理解を示すことが多いです。
「医師から体調面で教育実習を継続することが困難と指示を受けたため、やむを得ず辞退させていただきたくご相談申し上げます。」
家庭や経済的事情
家庭の介護や経済的負担が理由で、予定通りの実習が困難になる場合もあります。
理由は簡潔に伝え、詳細は必要に応じて説明します。
「家庭の事情により、実習に集中することが難しい状況となりましたので、誠に勝手ながら辞退のご相談をさせていただきます。」
進路変更や留学などの自己都合
教育実習前に進路変更や留学が決まった場合も、辞退は正当な理由です。
大学に早めに相談することが重要です。
「進学/留学の計画に伴い、教育実習を予定通り行うことが困難になりました。
ご迷惑をおかけしますが、辞退のご相談をさせていただきます。」
よくある誤解「辞退は無責任では?」
辞退は無責任ではありません。
誠意ある手順で伝えれば、大学や実習校との信頼関係は維持できます。
むしろ、体調不良や家庭の事情を無理に押し通す方がトラブルの元になります。
辞退を決めたら最初にやるべきこと
辞退を決めたら、まずは大学への相談が最優先です。
学校や実習校への連絡順序を誤ると、信頼関係が崩れる可能性があります。
ここでは、スムーズに辞退手続きを進めるためのステップを解説します。
まず大学へ相談する
大学の担当教員や教務課に相談することで、実習校との調整や書類手続きがスムーズに進みます。
NG例:実習校に直接連絡する
→大学を通さずに連絡するとトラブルになる可能性があります。
実習校への連絡は大学を通じて
実習校には大学から連絡してもらうのが原則です。
自分で電話やメールをしても問題ありませんが、大学に一言確認すると安心です。
早めに伝える重要性
辞退が決まったら、できるだけ早く大学に相談します。
ギリギリだと代替の学生の手配や実習校への迷惑が大きくなります。
「教育実習辞退の件について、できるだけ早くご相談させていただきたくご連絡いたしました。」
辞退を伝えるときのマナーと注意点
教育実習の辞退はデリケートな話題です。
言葉遣いやタイミング、伝える方法を間違えると誠意が伝わりません。
ここでは、電話・メールそれぞれのポイントと、避けるべきNGワードを紹介します。
電話とメール、どちらで伝える?
メールは記録に残るため安心ですが、緊急の場合や表現に気を配るなら電話も有効です。
例文(電話):
「お忙しいところ失礼いたします。
〇月から予定されていた教育実習について、誠に申し訳ありませんが辞退をお願いしたくご相談申し上げます。」
言ってはいけないNGワード
- 「面倒になった」
- 「やる気が出ない」
- 「時間がもったいない」
→ これらは無責任な印象を与えます。理由は簡潔かつ誠意を持って伝えます。
誠意が伝わる謝罪の姿勢とは
「ご迷惑をおかけして申し訳ありません」と述べたうえで、理由を簡潔に説明します。
次のステップ(再チャレンジ希望など)を添えると印象が良くなります。
教育実習辞退の伝え方【例文集】
ここでは、実際に使える例文を多数紹介します。
大学へのメール、実習校への電話、テンプレート化した文章まで、状況別に応用可能です。
大学へ伝える場合の例文(メール)
件名:教育実習辞退のご相談
〇〇大学 教職課程担当 △△先生
お世話になっております。〇〇学部〇年の□□です。
このたび、〇月より予定されておりました教育実習について、
誠に勝手ながら辞退をお願いしたく、ご相談申し上げます。
理由としましては、◯◯(健康上の問題/家庭の事情 等)により、
実習を全うすることが困難と判断いたしました。
突然のお願いとなり、実習校を含め多大なご迷惑をおかけすることを
心よりお詫び申し上げます。ご指導をいただければ幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。
□□(氏名)
実習校へ伝える場合の例文(電話)
「お忙しいところ失礼いたします。
〇〇大学の□□と申します。
〇月より予定されておりました教育実習について、誠に申し訳ありませんが、やむを得ず辞退させていただきたくご相談申し上げます。
実習校の皆様には大変ご迷惑をおかけしますが、何卒ご理解いただけますようお願い申し上げます。」
実際に使える文章テンプレート
- 健康上の理由
- 家庭の事情
- 進路変更・留学
→ シンプルで誠意を伝える文面を共通で利用可能です。
トラブルを回避するためのポイント
辞退する際にトラブルを避けるためには、理由の伝え方やタイミングが重要です。
曖昧な表現や誤解を招く行動は避け、誠意を持った対応を心がけましょう。
曖昧な理由は避ける
「家庭の事情」とだけ言うのではなく、簡潔で理解しやすい理由を添えると誠意が伝わります。
正直に事情を話すべきか?
詳細すぎる個人的事情は不要ですが、健康上や家庭事情など、正当な理由を明確に伝えましょう。
書面やメールで記録を残す
口頭だけで伝えるより、メールで記録を残すと万一の誤解を防げます。
辞退後にしておくべきこと
辞退後も大学や実習校との関係を保つことが重要です。
次年度以降のチャンスを失わないために、感謝の意を伝え、今後の進路を相談しておきましょう。
今後の進路を大学と再相談する
辞退後も教員免許取得に向けたスケジュール調整や代替の実習機会を相談します。
実習校への感謝の気持ちを伝える
電話やメールで「ご迷惑をおかけしました」と一言伝えるだけでも印象は良くなります。
次年度以降の実習チャンスについて
「将来的に再挑戦したい」と伝えると、大学側も配慮してくれます。
よくある質問(Q&A)
教育実習の辞退に関しては、学生から多くの不安や疑問の声が寄せられます。
「辞退したら教員免許は取れなくなる?」「再挑戦は可能?」など、進路や資格に関わる重要な内容です。
ここでは、実際に学生が直面しやすい11の質問を取り上げ、具体的で実践的な回答と、大学や実習校に連絡する際に使えるテンプレート例文をまとめました。
これを読めば、誠意を持って辞退手続きを進められます。
Q1. 教育実習を辞退すると教員免許は取れなくなる?
回答(詳細)
教育実習を一度辞退しただけで、教員免許取得自体が不可能になるわけではありません。
ただし、再度の実習機会が大学のカリキュラムに組み込まれるか、空き枠があるかは大学によって異なります。
辞退の理由を明確にし、大学の教務課や担当教員と早めに相談することが重要です。
再挑戦の意向を伝えておくと、スケジュール調整がスムーズになります。
例文(大学へのメール)
件名:教育実習再挑戦についてのご相談
〇〇大学 教職課程担当 △△先生
お世話になっております。
〇〇学部〇年の□□です。
先日、健康上の理由により教育実習を辞退させていただきました。
今後、体調が整い次第、再度実習に挑戦したいと考えております。
再挑戦の手続きやスケジュールについてご教示いただけますと幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。
□□(氏名)
Q2. 大学に黙って実習校へ直接連絡してもいい?
回答(詳細)
大学に相談せずに実習校に直接連絡すると、大学との信頼関係を損ねる可能性があります。
必ず大学を通して調整し、必要に応じて実習校への連絡も大学経由で行うことがルールです。
大学からの連絡を待つ間に準備やメモを整理しておくと、誠意が伝わります。
例文(実習校への確認メール・大学経由の場合)
件名:教育実習辞退のご連絡について(確認)
〇〇学校 教務ご担当者様
お世話になっております。
〇〇大学の□□です。
学生□□が健康上の理由により、教育実習を辞退することとなりました。
大学を通して正式にご連絡差し上げますが、念のためご確認いただけますでしょうか。
何卒よろしくお願いいたします。
〇〇大学 教職課程担当
Q3. 辞退理由は正直に言わないとダメ?
回答(詳細)
正直に伝えることは重要ですが、詳細すぎる個人的事情まで話す必要はありません。
「健康上の理由」「家庭の事情」「進路変更」など、簡潔で理解されやすい理由で十分です。
言い訳がましくならず、誠意を持って伝えることが大切です。
Q4. 再度チャレンジできる可能性はある?
回答(詳細)
体調や事情が整えば翌年度以降に教育実習に再挑戦できます。
大学によって再挑戦の条件やスケジュールが異なるため、辞退時に「再挑戦したい」という意思を明確に伝えておくと、調整が容易になります。
例文(大学への相談メール)
件名:教育実習再挑戦の希望について
〇〇大学 教職課程担当 △△先生
お世話になっております。
〇〇学部〇年の□□です。
教育実習を辞退した件について、今後体調が整い次第、再挑戦したく考えております。
再挑戦の可能性や手続きについてご教示いただけますと幸いです。
□□(氏名)
Q5. 辞退の連絡はいつまでにすべき?
回答(詳細)
実習開始が決まったら、辞退の意思はできるだけ早く大学に伝えましょう。
直前すぎると、代替の学生の手配や実習校への調整が難しくなり、迷惑をかけることになります。
理想は実習開始の1~2か月前までに連絡することです。
例文(大学への早期連絡メール)
件名:教育実習辞退の早期相談
〇〇大学 教職課程担当 △△先生
お世話になっております。
〇〇学部〇年の□□です。
〇月から予定されていた教育実習について、やむを得ない事情により辞退を検討しております。
早めにご相談させていただきたくご連絡いたしました。
□□(氏名)
Q6. 実習校への電話での伝え方は?
回答(詳細)
電話では、短くても誠意が伝わる言葉遣いが重要です。
先に大学に連絡済みであることを伝え、迷惑をかけることへの謝意を述べます。
例文(電話)
お忙しいところ失礼いたします。
〇〇大学の□□と申します。
学生□□が健康上の理由により教育実習を辞退することになりました。
実習校の皆様には大変ご迷惑をおかけしますが、何卒ご理解いただけますようお願い申し上げます。
Q7. 辞退理由を詳しく聞かれた場合は?
回答(詳細)
詳細な個人的事情までは答える必要はありません。
「健康上の理由」「家庭の事情」など、簡潔で理解されやすい理由で十分です。
理由を深掘りされた場合は、簡潔にまとめて答えましょう。
例文(回答テンプレート)
健康上の理由で実習を続行することが困難な状況です。
詳細は個人的な事情となりますが、大学の指導のもと、適切な対応を検討しております。
Q8. 家庭の事情で辞退する場合の伝え方は?
回答(詳細)
家庭の事情で辞退する場合も、簡潔かつ誠意を持って伝えます。
「具体的な内容は個人的事情」と添えると理解されやすくなります。
例文(大学へのメール)
件名:教育実習辞退のご相談(家庭の事情)
〇〇大学 教職課程担当 △△先生
お世話になっております。
〇〇学部〇年の□□です。
家庭の事情により、教育実習を予定通り行うことが困難となりました。
誠に勝手ながら辞退のご相談をさせていただきます。
□□(氏名)
Q9. 辞退後の成績や単位への影響は?
回答(詳細)
教育実習の単位取得は実習の完了が前提です。
辞退した場合は単位は取得できませんが、再挑戦すれば取得可能です。
大学のシラバスや教務課に確認し、代替プランを検討してください。
例文(大学への確認メール)
件名:教育実習辞退による単位取得について
〇〇大学 教職課程担当 △△先生
お世話になっております。
〇〇学部〇年の□□です。
教育実習を辞退した場合、単位取得への影響や再挑戦の方法についてご教示いただけますでしょうか。
何卒よろしくお願いいたします。
□□(氏名)
Q10. 就職活動に影響はある?
回答(詳細)
教育実習を辞退しても、就職活動に直接的な悪影響はほとんどありません。
ただし、教員採用試験や学校推薦では、実習経験が有利になる場合がありますので、再挑戦や代替経験(ボランティア、研修)でカバーすると安心です。
例文(履歴書の補足説明)
教育実習につきましては、健康上の理由により一度辞退いたしました。
現在は体調が回復し、補助的な教育活動や研修に参加して経験を積んでおります。
Q11. 辞退後の大学・実習校への感謝の伝え方は?
回答(詳細)
辞退後も感謝の意を伝えることは大切です。
短い文章でも、丁寧な言葉で「迷惑をかけたことへのお詫び」と「機会をいただいたことへの感謝」を伝えましょう。
例文(メール)
件名:教育実習辞退のお礼
〇〇大学 教職課程担当 △△先生
お世話になっております。
〇〇学部〇年の□□です。
教育実習につきまして、やむを得ず辞退することとなりました。
このような機会をいただきましたこと、心より感謝申し上げます。
今後ともご指導のほどよろしくお願いいたします。
□□(氏名)
教育実習を辞退する際は、大学への相談、実習校への連絡順序、誠意ある伝え方が重要です。
早めに伝え、簡潔な理由を添え、NGワードを避けることで、関係悪化を防ぎ、将来の実習や免許取得への影響も最小限に抑えられます。
まとめ
教育実習を辞退する際は、大学への相談、実習校への連絡順序、誠意ある伝え方が重要です。
早めに伝え、簡潔な理由を添え、NGワードを避けることで、関係悪化を防ぎ、将来の実習や免許取得への影響も最小限に抑えられます。
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