「はじめて法事・法要の案内状を作るけれど、形式やマナーがわからない──。」


本記事では、四十九日・一周忌・三回忌に共通する基本構成とマナーを、テンプレート付きでわかりやすく解説します。

最短5分で完成する“丸ごとコピペ”例文も用意したので、時間がない方でも安心です。

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法事・法要案内状とは?目的と役割

法事・法要の案内状とは、ご家族や親族、故人と縁のあった方に、故人の供養のための法要を行う旨をお知らせする大切なお手紙です。

主な目的は「供養の場へのご招待」と「参列者への配慮・準備のための連絡」です。

また、地域や宗派によって多少の違いはありますが、正しい形式とマナーで案内状を送ることで、故人への敬意を表し、受け取った方にも丁寧な印象を与えます。

送付時期とスケジュール早見表

案内状は、遅くとも法要の3週間前までに届くように送るのが一般的です。

下記は、法要準備から案内状発送までの目安です。

法事・法要のスケジュール例(四十九日)

時期やること
6週間前お寺・会場・会食の予約
4週間前参加者リスト作成、案内状作成開始
3週間前案内状の発送
1週間前出欠確認・会食人数の確定

なお、往復はがきで返信をお願いする場合は、返送期限を法要の1週間前に設定しましょう。

案内状に必ず入れる5つの要素

法事・法要案内状には、以下の5つの情報を必ず盛り込みましょう。

① 故人・施主情報

故人のお名前、施主(差出人)の名前と関係性(例:長男 〇〇)を明記します。

案内状には、誰の何回忌目の法要なのかが解るように、
下記の3つの項目を明記するようにしましょう。

・故人の氏名
・施主の氏名
・何回忌の法要か(四十九日なのか一周忌なのか等)

② 日時

法要を行う日付と時間を「令和◯年◯月◯日(日) 午前◯時より」など丁寧な形式で記載します。

特に年忌法要は、厳密に故人の命日に行うというよりは、
参列者の多くが都合の付く日程に配慮して執り行われることが多く、
故人の命日の前の休日(土曜・日曜)に法事を行うのが一般的といえます。

慣例として法事の日程を明記する際には、
西暦は用いず令和○○年と記載したほうがいいです。

③ 場所(地図付き)

法要の会場名、住所、電話番号に加えて、地図を同封またはURL記載すると親切です。

自宅で法事・法要を行うのか、別に会場を設けて行うのかを記載します。

多くの方を招待する場合は、
菩提寺やホテル等で会場を設けて行われることが多いです。

また、法要後に会食を行うかどうかも記載したほうが良いでしょう。

④ 会食(お斎)の有無

会食がある場合は「ささやかではございますが、お斎の席をご用意しております」といった表現を使います。

法事・法要と一口に言っても、以下のように様々な法事・法要があります。

・法要(僧侶の読経、法話、参列者の焼香)
・お墓参り
・卒塔婆供養
・納骨
・お斎(会食)

詳細に説明する必要は無いですが、
法要とお斎で会場が異なる場合には、
お斎を行なう場所を記載しておくと良いでしょう。

主催者側で法要だけにするのか、法要とお斎を行うのかを自由に決定できます。

⑤ 返信方法

出欠の確認方法(返信はがき、電話、LINEなど)を明記し、返信期限も記載します。

案内状には、施主の氏名をフルネームで記載します。

直前になって出欠の変更が出た場合に連絡が取れるよう、
施主の電話番号を忘れずに入れておきましょう。

書き方マナーとNG例

法事・法要の案内状を書くうえで、注意しておきたい点があります。

通常の手紙とは異なり、特別なマナーがありますので以下で説明します。

句読点は使用しない

法事・法要の案内状には、
句読点の「、」や「。」は使用せずに案内文を作成するようにしましょう。

これは、お悔み事に関する案内状、遺族が送付するお礼状でも同様です。

なぜ句読点を使用しないかは、以下の3つの理由があげられます。

・もともと案内状は毛筆で書かれていて、
句読点を使用しない慣習がそのまま現代にも残ったから

・行事がスムーズに終わるように、
という願いのために句読点を使用しないようになったため

・句読点がなくても
文章を読みとる力を持っている相手に対して、
わざわざ句読点を使用するのは失礼だから

二重封筒はNG

案内状を封筒で送付する場合、
二重封筒は不幸が重なるという意味で、使用しないのが礼儀となります。

案内状の封筒は白い無地のものを使用しましょう。

最近では、
往復はがきを使用することもありますが、これは問題ありません。

NG表現例

  • × 敬具・拝啓(ビジネス文書向け)
  • × 語尾の断定口調「〜です」「〜します」→ 丁寧で柔らかい口調にしましょう

案内状テンプレート集

近親者だけですませる法要ならば、電話連絡でもかまいませんが、
四十九日法要や一周忌、三回忌の法要など大きな法要を営むときは、
往復はがきや封書で法要の案内をしたほうが良いでしょう。

出欠の返事をもらうために、
往復はがきや返信用はがきを同封して送ります。

返信用はがきの表に返送先の住所、氏名を書き、
裏には出欠に丸がつけられるようにしておきます。

案内文は簡潔に必要なことを伝えることが大切です。

内容は時候のあいさつ、誰の何回忌か、日時・場所
(必要な場合は地図・電話番号を添える)、
平服でよい場合はその旨を明記します。

四十九日(父の場合)

拝啓 

暑さ厳しき折 皆様には益々ご健勝のこととお慶び申し上げます

さて 亡父 ○○ の四十九日法要を下記の通り執り行いたくご案内申し上げます

ご多用とは存じますが ご参列賜りますようお願い申し上げます

日時:令和○年○月○日(日) 午前10時より

場所:○○寺(東京都〇〇区〇〇)

会食:法要後にお斎をご用意しております(○○レストランにて)

返信:同封のはがきにて○月○日までにご返信ください

施主:○○ ○○(長男)

一周忌(父)アレンジ例

拝啓 初秋の候 皆様にはお健やかにお過ごしのことと存じます 早いもので亡父 ○○ の一周忌を迎えることとなりました つきましては 下記の通り法要を執り行いますので ご参列賜りますようお願い申し上げます

三回忌(母)

拝啓 時下ますますご清祥のこととお喜び申し上げます 亡母 ○○ の三回忌にあたり 下記の通り法要を執り行いますので ご案内申し上げます

案内状の例文:父の四十九日

謹啓 ○○の候 ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。

先般、亡父の葬儀に際しましては、
ご丁重なるご厚志を賜りまして、誠にありがとうございました。

さて、来る○月○日は○○○○信士の七七日にあたります。

つきましては○月○日(○曜日)午前○時より、
菩提寺の○○寺において、四十九日の法要を営みたいと存じます。

法要後は、供養のしるしに粗餐を差し上げたいと存じます。

その折には、
亡き父の思い出話などをお聞かせいただければ幸いでございます。

ご多用のところ誠に恐縮ではございますが、
ご出席くださいますようお願い申し上げます。

お手数ですが、○月○日までに同封の葉書にて、
ご返信いただければ幸いです。 敬具

                 記

日時  ○月○日(○曜日)午前○時
場所  ○○○○○○

  令和○○年○月○日

                 氏名○○ ○○

案内状の例文:父の一周忌

謹啓 ○○の候 ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。

さて 来る○月○日は 亡父○○○○
○○○○信士の一周忌にあたります。

つきましては 生前ご親交を賜りました方々のご来臨をいただき
ささやかながら追善の供養をいたしたく存じます。

ご多用中まことに恐縮でございますが、 
ご光来を賜りたくご案内申し上げます。 敬具

                 記

日時  ○月○日(○曜日)午前○時
場所  ○○○○○○

  令和○○年○月○日

               氏名○○ ○○

尚、 
勝手ながら同封の葉書にて○月○日迄にご返信お願い申し上げます。

案内状の例文:母の三回忌

拝啓 ○○の候 皆様には益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。

さて、来る○月○日は、母○○の三回忌にあたります。

つきましては、○月○日(○曜日)午前○時より、
菩提寺の○○寺において、年回法要を営みたいと存じます。

何かとご多用の折とは存じますが、
ご参列ご焼香くださいますようお願い申し上げます。 敬具

  令和○○年○月○日

                 氏名○○ ○○

なお、法要の後に粗餐を差し上げたく存じますので、
同封の葉書で○月○日までにご返事をお願い申し上げます。

よくある質問(Q&A)

Q1:メールで案内してもいいですか?


A1:ご高齢の方が多い法要では、正式な印刷されたはがきが望ましいですが、親しい友人や遠方の方にはメールやLINEでの補足連絡も問題ありません。

Q2:案内状の返信は電話でもOKですか?


A2:返信方法に「お電話でも結構です」と一文添えれば、電話での返答でも問題ありません。

Q3:地図は必須ですか?


A3:住所と電話番号だけでは不安に感じる方もいるため、紙の地図またはGoogleマップURLを記載すると親切です。

チェックリストで最終確認

最後に、案内状作成前のチェックリストを確認しましょう。

  • □ 日時・場所・会食の情報は正確か?
  • □ 句読点なし・丁寧な文面になっているか?
  • □ 返信方法と期限を明記したか?
  • □ 同封物(返信はがき・地図など)は準備済みか?
  • □ 投函時期は法要の3週間前を目安にしたか?

準備を万全に整えて、大切なご供養のひとときを安心して迎えましょう。

まとめ

この記事では、
法要・法事の案内状についてご説明しました。

故人の法事へ集まってくださる方々のために、
案内状ひとつをとっても、いろいろと配慮しなければならない点があります。

相手方を気遣いつつ内容を
簡明に伝えることは、多少手間であるかもしれません。

しかし、法事をトラブルなく進行し、遺族と参列者が共に故人を偲び、
その供養を行う場をつくり上げるために必要不可欠な手順といえます。

事前にしっかりとした準備を行い、
故人を偲べる法事を行えるようにしたいものです。

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