教育実習の内諾をいただいた際に、どのようなにお礼を伝えればよいか悩んでいませんか?
本記事では、
内諾のお礼状の書き方や電話でのマナー、メールでの連絡方法について、
具体的な例文を交えて解説します。
教育実習を円滑に進めるための第一歩として、ぜひ参考にしてください。
教育実習が終わった後に出すお礼状の書き方と例文も紹介しています。
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目次
教育実習の内諾後に必要な初期対応とは?
教育実習の内諾をいただいた後は、迅速かつ丁寧な対応が求められます。
以下の3つのステップを踏むことで、実習先との信頼関係をスムーズに築くことができます。
お礼状(手紙またはメール)を送る
書類を添えて郵送する
電話での確認や補足連絡を行う
いずれもビジネスマナーを意識し、誠意を持って対応しましょう。
お礼状はなぜ必要?教育実習内諾後の第一印象を左右するマナー
教育実習は、学校側の厚意と信頼の上に成り立っています。
内諾を得たら、まず感謝の気持ちを伝えるのが基本です。
ポイント:
お礼状は「形式的」ではなく、「信頼構築」の第一歩
丁寧な文章や正しいマナーが、誠実な印象につながる
書面でのやり取りは今後の実習にも好影響を与える
手紙で伝えるお礼の気持ち:書き方と例文
お礼状の出し方ですが、相手に負担もなく、
何度も推敲が出来るので電話やメールより、手紙でのお礼状が一番おすすめです。
手紙を書くときに綺麗な手紙が書けずに悩んでいらっしゃる方がいたら、
別の記事で「きれいな手紙が書ける便箋と封筒」をご紹介しています。
心配性な人は内諾のお礼状を送る前に、
他の人にも見てもらい、コピーを取っておくことをおすすめします。
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>良かったら読んでみてください。
教育実習の内諾のお礼状の便箋・封筒・筆記具の選び方
使用する便箋・封筒・筆記具の選び方
・便箋:白無地、縦書きが基本。イラスト入りやカラフルなものは避ける
・封筒:白の長形4号が一般的。和封筒が望ましい
・筆記具:黒の万年筆またはボールペン(消せるペンはNG)
*筆記用具は、「呉竹の筆ペン<筆ごこち>」を使って書いてみました。

目上の人や改まった相手に手紙を書く場合、
お礼状の便箋は白無地の縦書きを使用することがマナーです。
お礼状の封筒は、白無地の物を用意しましょう。
封筒は、白無地の和封筒(長型4号)が基本。
二重か、厚手の上質紙のものを選びます。

手紙を書くときに綺麗な手紙が書けずに悩んでいらっしゃる方がいたら、
別の記事で「きれいな手紙が書ける便箋と封筒」をご紹介しています。

お礼状の基本構成とポイント
・頭語(拝啓など)
・季節の挨拶(例:〇〇の候)
・教育実習内諾への感謝
・今後への意気込み・お願い
・結語(敬具など)
教育実習の内諾のお礼状の構成

お礼状は、以下の構成に従って書くことで、
感謝の気持ちを敵切に伝えることができます。
①頭語
②時候の挨拶
③受け入れていただいたことへのお礼を書く
④提出書類などの連絡事項等
⑤今後の意気込みを書く
⑥結びの時候の挨拶と末文を書く
⑦結語
⑧後付け(日付・大学名・氏名)
⑨宛名(学校名・校長名)
順番に
「頭語、時候の挨拶、お礼の言葉、本文、結びの挨拶、結語、後付け」で締めます。
ここでは、お礼状の書き方について詳しくみていきましょう。
①頭語を書く
頭語とは、
手紙の一番初めにくる挨拶で、末文の結語とセットで使います。
「拝啓」「拝呈」「啓上」などが一般的です。
頭語は手紙の始まりに頭を下げて挨拶をする様を表す言葉。
目上の人に対して少し改まった表現になると、
「謹啓」「謹呈」などがあります。
いずれも「頭語」に対して使用できる「結語」は決まっています。
・拝啓
(指導教員には、拝啓を使います。)
・謹啓
(校長先生には、謹啓を使います。)
②時候の挨拶を書く
時候の挨拶とは、季節や天候に応じて、
心情や季節感を表す言葉を頭語から1文字あけて書き始めます。
頭語の後に続く書き出しの言葉で、
「○○の候」「○○のみぎり」といった表現が一般的です。
季節の移り変わりを伝え相手の健康を気遣う意味があり、
手紙に使用できる季節の言葉は時季によって異なります。
(例文)
・拝啓 新緑の候 貴校ますますご繁栄の事と思います。
・梅雨の晴れ間にのぞく青空に夏らしさを感じる今日この頃、
先生方におかれましてはお健やかにお過ごしでしょうか。
しかし、
季節を問わず年中使える時候の挨拶として、
「時下」を用いる場合があります。
時下とは、「このところ」「今現在」などの意味合いを持つもので、
春夏秋冬を問わず使うことができます。
(使用例)
「拝啓 時下ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。」
月ごとの時候の挨拶を書きたい人は、以下の関連記事をご参照ください。
教育実習の内諾のお礼状を出すときの1月から12月までの「時候の挨拶」をまとめています。
「書き出し」と「結び」の例文を紹介していますので、参考にしてください。
【時候の挨拶】1月~12月の季語と結びの言葉!月ごとの季節の例文を紹介
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③受け入れていただいたことへのお礼を書く
(例文)
・先日お願い致しました教育実習の件では、
ご多忙にもかかわらず快いお返事をいただき、誠にありがとうございます。
・卒業してから数年経ち、
しばらくお目にかかる機会がございませんでしたが、
このたび、貴校での教育実習の内諾を頂き、誠にありがとうございます。
④提出書類などの連絡事項等
(例文)
・つきましては「教育実習内諾書」並びに、○○大学教育学部からの
「令和○○年度教育実習について(依頼)」の書類の2点に対して、
切手を貼付した返信用封筒を同封しておりますので、ご確認の上、
ご返送下さいますようお願い申し上げます。
⑤今後の意気込みを書く
(例文)
・実習を受けるにあたり、
自分なりに課題を考え取り組んでいきたいと思っております。
・一生懸命頑張りますので、
宜しくご指導ご鞭撻の程お願い申し上げます。
⑥結びの時候の挨拶と末文を書く
(例文)
・向暑の時節、くれぐれもご自愛くださいませ。
・皆様のご健康と〇〇中学校の益々のご発展をお祈り申し上げます。
お忙しいところ、お手を煩わせて申し訳ございませんが、
何卒よろしくお願い申し上げます。
末筆になりますが、
○○先生始め皆々様のご健勝をお祈り申し上げます。
⑦結語を書く
結語は、手紙の終わりに頭を下げて挨拶をする様を表す言葉です。
頭語とセットで使用します。
「拝啓ー敬具」「「謹啓ー謹白」などが一般的に使用されています。
本文の下から1文字上げて書く。
・敬具
(指導教員には、敬具を使います。)
・謹白
(校長先生には、謹白を使います。)
⑧後付け(日付・大学名・氏名)
すべて書き終えたら最後に署名をします。
名前だけではなく、
大学名とお礼状を書いた日付も記入しましょう。
縦書きの場合は漢字で、年号を含めた日付を書きます。
日付は2文字下げたところから書き始めましょう。
(日付)令和○年○月○日
(学校名・学部・学科)○○大学 ○○部
フルネームで、本文よりも大きめの文字で書きます。
本文の下から1文字上げて書く。
(氏名)○○ ○○
⑨宛名(学校名と校長名)
宛名には必ず敬称をつけます。
校長先生の場合
〇〇中学校
校長 〇〇 〇〇 様
学生さんのお礼の気持ちが伝わることが大切なので、
形にこだわり過ぎず、内諾のお礼を書いてみても大丈夫でしょう。
また、
内諾のお礼の文章の中に連絡事項などはきちんと書いてあるか、
自分の名前・所属大学が書いてあるかをしっかり確認しておきましょう。
担当教員に聞きたいことなどがなく、
本当のお礼だけの場合は、宛名は校長先生にするとよいですよ。
①頭語
謹啓(校長先生向け)
②時候の挨拶
時下ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
③受け入れていただいたことへのお礼を書く
先日お願い致しました教育実習の件では、
ご多忙にもかかわらず快いお返事をいただき、誠にありがとうございます。
④提出書類などの連絡事項等
つきましては、「教育実習承諾書」並びに「○○(書類名)」を同封させて頂きます。
内容ご確認のうえ、同封の返信用封筒にて、ご返送下さいますようお願い致します。
⑤今後の意気込みを書く
一生懸命頑張りますので、
宜しくご指導ご鞭撻の程お願い申し上げます。
⑥結びの時候の挨拶と末文を書く
皆様のご健康と〇〇中学校の益々のご発展をお祈り申し上げます。
⑦結語を書く
謹白(校長先生向け)
⑧後付け(日付・大学名・氏名)
令和○年○月○日
○○大学教育実習生
氏名○○ ○○
⑨宛名(学校名と校長名)
〇〇中学校
校長 〇〇 〇〇 様
実践例:校長先生宛のお礼状例文
【例文1】校長先生あてのお礼状(手紙形式)
拝啓 春暖の候、貴校ますますご清栄の事とお喜び申し上げます。
私は、○月○日より実習でお世話になります、
○○大学 氏名〇〇 〇〇と申します。
このたび、大学より正式に承諾を受け改めてご挨拶申し上げます。
実習を受けるにあたり、
自分なりに課題を考え取り組んでいきたいと思っております。
皆様におかれましてはご多用の所大変お世話になりますが、
何卒、ご指導頂けますよう宜しくお願い致します。
簡単ではございますが、ご挨拶申し上げます。 敬具
令和○年○月○日
○○大学○学部
氏名 〇〇 〇○
○○小学校
○○校長先生
【例文2】校長先生あてのお礼状(手紙形式)
拝啓 薫風のみぎり、
貴校ますますのご清祥のこととお喜び申し上げます。
先日お願い致しました教育実習の件では、
ご多忙にもかかわらず快いお返事をいただき、
誠にありがとうございます。
つきましては「教育実習内諾書」並びに、○○大学教育学部からの
「令和○○年度教育実習について(依頼)」の書類の2点に対して、
切手を貼付した返信用封筒を同封しておりますので、ご確認の上、
ご返送下さいますようお願い申し上げます。
また、大学への提出期限のため、お手数ですが、
令和○○年○月○日までに返信していただけると幸せます。
末筆ながら皆様のますますのご発展をお祈り申し上げます。 敬具
令和○年○月○日
○○大学○学部
氏名 〇〇 〇○
○○中学校
○○校長先生
【例文3】校長先生あてのお礼状(手紙形式)
拝啓 春深く、木々の緑に心躍るこの頃、
校長先生にはいかがお過ごしでいらっしゃいますでしょうか。
卒業してから数年経ち、
しばらくお目にかかる機会がございませんでしたが、
このたび、貴校での教育実習の内諾を頂き、誠にありがとうございます。
母校という事で、大変嬉しくもあり、緊張もしております。
一生懸命頑張りますので、
宜しくご指導ご鞭撻の程お願い申し上げます。
花冷えの時節柄、お身体をくれぐれもご自愛くださいませ。 敬具
令和○年○月○日
○○大学○学部
氏名 〇〇 〇○
○○高等学校
○○校長先生
【例文4】校長先生あてのお礼状(手紙形式)
拝啓 新緑の候、貴校ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
この度は、私の不躾な依頼をお聞き届け頂き、誠にありがとうございます。
付きましては、
「教育実習承諾書」並びに「○○(書類名)」を同封させて頂きます。
内容ご確認のうえ、
同封の返信用封筒にて、ご返送下さいますようお願い致します。
お忙しいところ、お手を煩わせて申し訳ございませんが、
何卒よろしくお願い申し上げます。
末筆になりますが、○○先生始め皆々様のご健勝をお祈り申し上げます。 敬具
令和○年○月○日
○○大学○学部
氏名 〇〇 〇○
○○中学校
○○校長先生
書類郵送時の添え状マナーと文例
①添え状 (送付状)は必ず書いてください。
※書類だけを送付するのは失礼なことで、常識が欠落していると思われてしまいますよ。
②添え状 (送付状)については、教育実習を受け入れていただいたお礼と、
どのような書類を同封したのかを書いてください。
③用紙については、A4サイズの用紙 (縦:横書き)、PCの印刷用紙で良いです。
教育実習の書類を郵送する際の添え状:例文
県立 ○○高等学校 教育実習受け入れご担当者様
拝啓、貴校ますます御清栄の事とお喜び申し上げます。
このたびはお忙しいにも関わらず教育実習の受け入れ、誠にありがとうございます。
下記の書類を同封しております。
・教育実習報告書
・指導教員からの評価書
・学生証コピー
何卒よろしくお願い申し上げます。
○○大学
氏名○○ ○○
電話連絡のマナー:教育実習の内諾確認をスムーズに行うために
教育実習の事前打ち合わせの確認をするのに
実習先へ電話しなければならない…。
初めてのことで緊張して
どのようにしていいのかわからない人も多いのではないでしょうか。
電話の際は失礼のないように、
最低限のマナーをわきまえて話しをしなければなりません。
失敗しないように、
電話で確認をするときの時間帯やマナーを把握しておきましょう。
電話をかけるタイミングと注意点
絶対に避けるべき時間帯は、早朝とお昼時。
どの職場もそうですが、早朝は朝礼や申し送りで慌ただしくなります。
学校の場合は授業の準備もありますので、
10時前に電話するのは絶対に避けましょう。
また、お昼の時間帯に電話するのもマナー違反。
先生方も昼食をとっていますので、
出来れば13時半くらいまでは電話を控えたいですね。
17時以降に電話するのも、少々非常識な印象を与えるので避けましょう。
これらを総合すると、
無難な時間帯は「10~11時半」「14~15時半」となります。
しかし実習校から、
「担当の先生は授業中なので12:30ごろかけてください。」と
電話の時間を指定されら、昼休みであってもその時間にかけてください。
もし担当の先生が授業中だったり席を外していたら、
「では改めてお電話させていただきたいのですが、
何時頃でしたらご迷惑ではないでしょうか?」
と都合の良い時間帯を確認しておきましょう。
教育実習先に電話する際のマナーと流れ
①相手の学校の名前を確認する。
②挨拶をする
③自分の名前をはっきり名乗る
④先生がいらっしゃるか確認をする。
⑤先生の都合を尋ねる
(内容や聞きたいことを確認する)
⑥確認の意味で念押しする
⑦お礼・結びの挨拶
(相手が電話を切ったのを確認してから切る。)
電話で教育実習の確認をする場合の会話例
①○○高等学校でしょうか?
②こんにちは。
お昼休みの、お忙しい時間にすみません。
③教育実習のお願いでお電話させていただいた、
○○大学○○学部〇年の○○○○と申します。
④来年度の教育実習をお願いしたく、
お電話させて頂いたのですが、教育実習担当の○○先生はいらっしゃいますか?
(教育実習担当の○○先生が電話口に出られる)
⑤先程、「○○先生は授業中のため12時半にかけてください。」と言われたので、
この時間にお電話させていただきましたが、今お時間よろしいでしょうか?
(上記と同じように、自己紹介と用件を伝えます。)
⑥「ご確認させて頂きたいのですが…このお電話で、
来年6月の教育実習について内諾を頂いたと解釈しても宜しいでしょうか?」
⑦お忙しいところ、本当にありがとうございました。
教育実習もどうぞよろしくお願い申し上げます。
注意ポイント
注意ポイントは、
緊張して早口になってしまわないように気を付けることです。
ゆっくりハキハキとしたやり取りができるように心がけましょう。
緊張して頭が真っ白になってしまい、
言葉が出なくなるのが困るという方は、
内容をメモしてから話し始めると良いですよ。
その通りに進むとは限りませんが、
セリフも書き出してシュミレーションまでしておくと、安心して話せますね。
たいてい先生の方が
いろいろこちらのことを訪ねてくれたり
話題を提供してくれたりするものです。
ぜひ必要以上に緊張したり心配したりせずに、電話をかけてみてください。
実践会話例とNG例
【良い例】
「お世話になっております。◯◯大学の◯◯と申します。
このたび、教育実習の内諾をいただき、ありがとうございます。
お礼を申し上げたくお電話いたしました。ご担当の先生はいらっしゃいますか?」
【NG例】
「えっと、教育実習の件で電話しました。◯◯って言いますけど…」→曖昧・失礼な印象
メールでのお礼状マナーと例文
忙しい学校現場ではメールでのお礼も受け入れられる場合があります。
ただし、対面や手紙よりも丁寧な表現を心がけましょう。
【メール例文】
【件名】
教育実習内諾のお礼(〇〇大学教育学部実習生 氏名○○○○)
………………………
【本文】
○○高等学校
教育実習担当 ○○○先生
このたび、大学より正式に承諾を受け改めてご挨拶申し上げます。
9月の実習にて、国語科を担当させていただく、
○○大学○○学部○○学科の○○○○と申します。
前回の事前指導、ありがとうございました。
実習に全力で臨むべく、担当予定の単元を知りたくメールいたしました。
お忙しい中お手数おかけしますが、お返事お待ちしております。
今後ともご教授賜りますようお願い申し上げます。
………………………
○○大学○○学部○○学科 ○年
氏名○○ ○○
携帯番号:090-××××-××××
メール:jissyuu@××××.ac.jp
「教育実習辞退する前に必読!電話・メール・手紙での連絡方法と注意点」
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まとめ
教育実習の内諾を受けた後の行動は、あなたの誠意と人柄を伝える大切な機会です。
手紙、電話、メールそれぞれのマナーを守ることで、実習がより有意義なものになります。
丁寧な準備を通して、自信をもって実習に臨みましょう。