疲れやストレスがたまって、家族にきつい言葉を言ってしまった。「あんな言い方をしなければよかった」と後悔しても、何と謝ればよいか迷うことがありますよね。

家族に当たってしまったときは、まず自分がした言動を具体的に認め、言い訳を重ねずに謝りましょう。疲れていたことや困っていたことは、謝罪の後に、相手を責めない形で伝えられます。

この記事では、家族にきつく当たってしまった後の謝り方と例文、相手がすぐに返事をしないときの接し方、これからのために休息や協力をお願いする言葉を紹介します。

なお、紹介する例文は架空のものです。家族との関係や状況に合わせて、無理のない言葉に変えて使ってください。

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家族にきつく当たってしまったら、まず何をする?

まずは、会話を続けることでさらに強い言葉が出そうか、自分と相手が安全に過ごせる状態かを確認しましょう。

まだ気持ちが高ぶっているときは、無理に長い話を続けず、短く謝ってから時間を置く方法があります。

さっきはきつい言い方をしてごめんね。今は少し落ち着いてから、改めて話したい。

すぐに話し合えなくても、落ち着いてから謝罪を伝え直せます。相手が距離を取りたい様子なら、その気持ちも尊重しましょう。

子どもの見守りや介助が必要な家族と一緒にいる場合は、その人の安全を確保せずにその場を離れないようにします。必要に応じて、ほかの大人に交代を頼んでください。

また、手が出そう、物を投げそうなど、相手を傷つける危険があるときは、謝罪の言葉を考える前に安全を優先し、信頼できる人や地域の相談窓口に助けを求めましょう。差し迫った危険がある場合は、ためらわず緊急の支援を求めてください。

気持ちが高ぶっているときにできることは、イライラしたときの対処法10選でも紹介しています。

家族に当たってしまったときの謝り方

謝るときは、長く説明するよりも、自分がしたことを認めて短く伝えることが大切です。次の順番を参考にしてください。

  1. どの言動について謝るのかを伝える
  2. きつく当たったことを謝る
  3. 必要なら、落ち着いてから伝え直したいことを話す

1.自分の言動を具体的に認める

「ごめんね」だけでは何について謝っているのか伝わりにくい場合があります。「大きな声を出した」「話しかけられたときに冷たく返した」など、自分の言動に触れましょう。

さっき話しかけてくれたのに、きつい言い方で返してごめんね。

相手がどう感じたかを決めつける必要はありません。相手が話してくれたときには、途中で言い返さずに聞く姿勢も大切です。

2.「でも」「あなたも」で謝罪を打ち消さない

自分にも疲れや不満があったとしても、「でも、あなたが先にそう言ったから」と続けると、相手には責任を押しつけられたように聞こえることがあります。

まずは自分の言い方や行動について謝り、そのうえで、伝えたいことがあれば別の話として落ち着いて話しましょう。

さっきは強い口調で言ってごめんね。お願いしたかったことはあるけれど、あの言い方はよくなかったと思っているよ。

3.許してもらうことを急がない

謝罪を伝えた後、相手がすぐに普段どおりに話せるとは限りません。「もう謝ったから許して」「いつまで怒っているの?」と迫らず、相手が気持ちを整理する時間を大切にしましょう。

謝罪は、相手にすぐ許してもらうためではなく、自分の言動を認めて伝えるものです。

家族にきつく当たってしまった後の謝罪例文

ここからは、場面ごとの例文を紹介します。相手が話せる状態かを確かめ、短い言葉から伝えてみてください。

パートナーに冷たく返してしまったとき

さっき、話しかけてくれたのに冷たく返してごめんね。疲れていて余裕がなかったけれど、あんな言い方をしてよかったわけではないと思っているよ。

疲れを伝える場合も、「疲れていたから仕方ない」で終わらせず、きつく返したことへの謝罪を先に伝えます。

親に強い言い方をしてしまったとき

さっきは大きな声で言い返してごめんね。話を聞く前に強く言ってしまった。もう少し落ち着いてから、話を聞かせてもらってもいいかな。

話を聞く約束をしても、その場で相手に返事を求める必要はありません。相手が話したくないときは、時間を置きましょう。

きょうだいに八つ当たりしてしまったとき

さっきは、関係のないことでイライラして、あなたにきつく言ってしまった。嫌な言い方をしてごめんね。

相手に原因がない場面では、「あなたのせいではない」と、自分が八つ当たりしたことを認める言葉も添えられます。

子どもに大きな声を出してしまったとき

さっきは大きな声で言ってごめんね。大きな声を出したのは、よくなかったよ。

子どもの年齢に合う短い言葉で、大人の行動について謝ります。「あなたが言うことを聞かないから」と責任を子どもに返さないようにしましょう。

謝った後に子どもが話したがらなくても、返事や抱擁を求めず、安心して過ごせるよう見守ります。怒鳴ることを繰り返して止めにくい、手が出そうで心配というときは、一人で抱えず、自治体の子育て相談窓口や保健センターなどに相談してください。

顔を合わせにくく、LINEで伝えるとき

さっきはきつい言い方をしてごめんね。疲れをあなたにぶつけてしまいました。すぐに返事をもらわなくて大丈夫です。

LINEでは、謝罪を短く伝え、返信を求めるメッセージを何度も重ねないようにします。相手から「連絡しないで」と言われている場合は、その意思を尊重してください。

「疲れていた」と伝えるときに気をつけたいこと

疲れやストレスがたまっていたことを家族に伝えるのは悪いことではありません。ただし、それを理由にきつく当たったことを正当化したり、相手に責任を負わせたりしないことが大切です。

たとえば、次のように謝罪と自分の状態を分けて伝えられます。

さっきは強い言い方をしてごめんね。今日は疲れがたまっていて、余裕がなかったことに自分でも気づいたよ。次はきつく言う前に、少し休みたいと伝えるようにしたい。

疲れの説明を聞いた相手が、すぐに理解したり慰めたりしてくれるとは限りません。まずは自分の言動について謝り、相手の気持ちを聞ける余地を残しておきましょう。

「何に疲れているのか、うまく説明できない」ときは、ストレスを言語化するコツと例文を参考に、短い言葉で自分の気持ちを確かめてみてください。

謝った後、家族がすぐに返事をしないとき

謝罪を受け取っても、相手がすぐに返事をしたり、普段どおりに接したりできないことがあります。その場合は、返事を催促せず、相手が落ち着く時間を取れるようにしましょう。

すぐに返事をしなくて大丈夫だよ。話せる気持ちになったら、聞かせてもらえたらうれしいです。

何度も「まだ怒っている?」「許してくれた?」と確認すると、相手に返事をする負担をかけることがあります。相手から距離を置きたいと言われた場合は、その希望を尊重してください。

同じ家で暮らしていて、食事や予定など必要な連絡があるときは、謝罪への返事を求める話とは分けて、用件を短く伝えます。

明日の予定についてだけ確認させてね。出かける時間が決まったら、教えてもらえると助かります。

後日話す機会があっても、自分を安心させるために相手へ許しを求めるのではなく、相手が話したいことに耳を傾けましょう。

同じことを繰り返さないための伝え方

謝罪に加えて、次に余裕がなくなったときにどうするかを考えておくと、行動を変えるきっかけになります。大きな約束をするより、自分ができそうなことを一つ決めてみましょう。

休みたいときは、時間を具体的に伝える

今日は余裕がなくなっているから、夕食の前に20分ほど休みたいです。その後で、明日の予定を一緒に確認してもいいかな。

休める時間や状況は家庭によって異なります。子どもの見守りや介助が必要な場合は、安全を確保したうえで、交代してもらえるか相談しましょう。

協力してほしいことを一つお願いする

夕方にやることが重なって余裕がなくなっているんだ。今日は食後の片付けをお願いできるかな。

「もっと手伝って」だけでは、お互いに何をすればよいか分からないことがあります。何を、いつお願いしたいかを具体的に伝え、相手の都合も聞いてみましょう。

家事の負担そのものを見直したい場合は、その場のお願いとは別に、落ち着いて話し合う時間を設けることもできます。

次に言い方が強くなりそうなときの対応を決める

言い方が強くなりそうなときは、いったん会話を止めて、落ち着いてから話すようにしたい。

「二度とイライラしない」と約束する必要はありません。気持ちが高ぶったときに、自分が取る行動を具体的に考えておきます。

イライラやつらさが続くときの相談先

家族に当たってしまうことが繰り返される、眠れない、仕事や家事に支障が出ているなど、つらい状態が続くときは、一人で抱え込まずに相談してよいのです。

相談先には、信頼できる人、かかりつけ医、心療内科・精神科、自治体の保健センターや精神保健福祉センターなどがあります。仕事のストレスが関係している場合は、職場の相談窓口や産業保健スタッフに話す方法もあります。

厚生労働省の「こころの耳」では、働く人や家族に向けたメンタルヘルス情報、相談窓口を案内しています。

「相談するほどではないかもしれない」と迷う段階でも、今の状態を話してかまいません。家族だけで解決しようとせず、必要な助けを探してみてください。

また、相手から怒鳴られたり脅されたりして怖い場合は、二人だけで話し合うことにこだわらず、自分と家族の安全を優先して、信頼できる人や専門の相談窓口へつながりましょう。

家族に当たってしまったときによくある質問

家族にきつく言った後、時間がたってから謝ってもよいですか?

時間がたっていても、謝罪を伝えることはできます。「昨日は」「この前は」と、どの言動について謝っているかを明確にするとよいでしょう。

この前はきつい言い方をしてごめんね。時間がたったけれど、ちゃんと謝りたいと思っていました。

相手が話したくない場合は、返事を求めず、その気持ちを尊重してください。

自分にも言い分があるときは、謝らなくてもよいですか?

困っていることや不満があったとしても、きつい言い方をしたことについては謝れます。不満を我慢する必要はありませんが、謝罪と、解決したい問題の話は分けて考えましょう。

さっきは強い言い方をしてごめんね。お願いしたかったことがあるので、落ち着いてから相談してもいいかな。

ただし、相手に恐怖を感じる場合など、安全に話し合えない状況では、無理に二人だけで話す必要はありません。

謝っても家族が許してくれないときは?

相手には、すぐに許すかどうかを決めず、時間をかける権利があります。謝罪を繰り返して返事を迫るより、相手の希望する距離を尊重し、自分の行動を見直しましょう。

同じことが続いている場合は、謝罪だけで終わらせず、休息の取り方や相談先を含め、具体的な対応を考えることが大切です。

まとめ|自分の言動を認め、相手の気持ちを急がせずに謝ろう

家族にイライラして当たってしまったときは、まず安全を確かめ、落ち着いてから自分の言動について謝りましょう。

  • 「大きな声を出した」など、謝る言動を具体的に伝える
  • 疲れや不満を、きつく当たった言い訳にしない
  • 相手に返事や許しを急がせない
  • 次に備えて、休息や協力を具体的にお願いする
  • つらさが続くときは、一人で抱えず相談する

後悔している気持ちを伝えるときは、完璧な言葉を探すより、「さっきはきつく言ってごめんね」という一言から始めても大丈夫です。相手の気持ちと自分の状態の両方を大切にしながら、少しずつ伝え直していきましょう。