お見舞い金を用意したものの、「渡すときに何と言えばよい?」「お返しを気にさせない伝え方は?」と迷うことがあります。

お見舞い金を渡すときは、「心ばかりですが、お見舞いです」と用件を伝え、「どうぞお身体を大切に」と短く気遣いを添えましょう。金額や用意した苦労を説明する必要はありません。

ただし、どのような言葉でも、必ず気兼ねなく受け取ってもらえるとは限りません。言い方だけでなく、受け取る意思を尊重し、辞退されたら無理に渡さないことが大切です。

この記事では、お見舞い金を本人や家族に手渡す場面で使える例文と、お礼を言われたとき・断られたときの返し方を紹介します。

スポンサーリンク



すぐ使える|お見舞い金を渡すときの短い言葉

まずは、本人・親しい友人・家族に渡すときの基本例文です。長く話そうとせず、相手の様子に合わせて短く伝えてください。

本人に渡すとき

「心ばかりですが、お見舞いをお持ちしました。どうぞご無理をなさらず、お身体を大切になさってください。」

親しい友人に渡すとき

「少しだけど、お見舞いの気持ちです。必要なものに使ってもらえたらうれしいよ。お返しは気にしないでね。」

家族に預けるとき

「〇〇さんへのお見舞いです。お預けしてもよろしいでしょうか。ご都合のよいときにお渡しいただけますと幸いです。」

家族に渡す場合は、誰へのお見舞いかを明確にし、預かってもらえるかを確認します。本人に届ける役割を、当然のように頼まないことも配慮の一つです。

気を遣わせにくい伝え方の基本

「お見舞いです」と短く用件を伝える

封筒を差し出すときは、「心ばかりですが、お見舞いです」「皆からのお見舞いをお持ちしました」など、何のためのものかを簡潔に伝えます。

「何と言えばよいか分からなくて」と長く説明したり、包んだ金額を周囲に聞こえる声で話したりする必要はありません。

使い道を細かく指定しない

一般的なお見舞いなら、「必要なものにお使いください」程度にとどめます。「このお金で必ず〇〇を買って」などと使い道を指定すると、相手に新たな用事を作ることがあります。

「治療費が大変でしょう」と相手の経済状況を決めつける言葉も避けましょう。家族への具体的な費用援助を考えている場合は、お見舞いの一言とは分けて相談します。

受け取る意思を尊重する

お見舞い金を辞退していると分かっている場合は、持参して受け取るよう説得することを控えます。突然封筒を差し出すと断りにくい関係なら、事前に受け取りの希望を確認しましょう。

言葉をやわらかくするだけでなく、相手が断れる余地を残すことが大切です。

金額も気になる場合は、お見舞い金はいくら包む?親・兄弟・親戚・友人・職場別の相場と考え方を参考にしてください。

相手別|本人にお見舞い金を渡すときの例文

友人・親しい知人へ

「少しだけど、お見舞いです。今、必要なものに使ってね。お礼の連絡は気にしなくて大丈夫だよ。」

普段の話し方に合わせて自然に伝えましょう。「気にしないで」を何度も繰り返すより、一度添えたら相手の返事を受け止めます。

親・兄弟姉妹などの家族へ

「お見舞いの気持ちです。必要なものに使ってもらえたらと思って持ってきたよ。お返しのことは考えなくて大丈夫だからね。」

家族でも、現金を受け取ることに抵抗がある場合があります。いつもの関係や、すでに行っている支援も踏まえて伝えてください。

親戚へ

「心ばかりですが、お見舞いをお持ちしました。どうぞお身体を大切にお過ごしください。お返しなどのお気遣いはなさらないでください。」

親戚同士の慣習がある場合は、それも参考にします。ただし、慣習があることを理由に、辞退する相手へ受け取りを強要しないようにしましょう。

職場の同僚へ個人で渡す

「心ばかりですが、個人としてのお見舞いです。どうぞ無理をせず、お身体を大切にしてください。」

「早く戻ってきて」「皆が待っているよ」など、職場復帰を急かすように受け取られかねない言葉は添えないほうが伝えやすくなります。

部署や有志の連名で渡す

「〇〇部の有志からのお見舞いをお持ちしました。どうぞお身体を大切にお過ごしください。参加した方のお名前は、こちらにまとめてあります。」

会社の制度による見舞金と、有志による私的なお見舞いは区別して伝えます。代表者だけの判断で、全員分の「お返しは不要」という意向を伝えないよう、取りまとめの段階で確認しておきましょう。

上司・目上の方へ

「心ばかりではございますが、お見舞いをお持ちいたしました。どうぞご無理をなさらず、お身体を大切になさってください。」

この例文は、現金のお見舞いを贈って差し支えないと確認できている場面で使います。目上の方への現金は受け止め方が異なるため、本人の希望や職場の慣例が分からない場合は、取りまとめ役などに相談しましょう。

訪問前後の連絡文は、職場のお見舞いメール例文集|上司・同僚・取引先への書き方とお礼・返信でも紹介しています。

家族にお見舞い金を渡すときの例文

本人に会えず、家族に預ける

「〇〇さんへのお見舞いをお持ちしました。お預かりいただくことは可能でしょうか。難しいようでしたら、今日は持ち帰りますので、遠慮なくお知らせください。」

預かってもらえる場合は、封筒に贈り主の名前を書いておきます。すぐに渡すことや、渡した報告を求める必要はありません。

看病している家族にも気遣いを添える

「こちらは〇〇さんへのお見舞いです。お預かりくださり、ありがとうございます。付き添いなどでお忙しいと思いますが、どうぞご自身のお身体も大切になさってください。」

家族への気遣いは一言にとどめ、病状の説明や本人の写真、近況の報告を求めないようにします。

ほかの声かけも知りたい場合は、入院した人の家族にかける言葉|付き添い・看病を気遣うLINE例文をご覧ください。

お礼を言われたとき・お返しを気にされたときの返し方

「ありがとう」と言われたら、素直に受け止める

「こちらこそ、受け取ってくれてありがとう。どうぞ無理せず過ごしてね。」

「お礼なんて言わないで」と打ち消すより、感謝の言葉をそのまま受け止めると、やり取りを短く自然に終えられます。

親しい相手がお返しを気にしている場合

「お見舞いの気持ちだから、お返しは気にしないでね。今はゆっくり過ごしてください。」

丁寧にお返しを辞退したい場合

「お気持ちはありがたく存じますが、お返しなどのお気遣いはなさらないでください。」

お返しを求めていない気持ちは、一度伝えれば十分です。相手がお礼をしたいと考える場合もあるため、「絶対に返さないで」と繰り返して、別の負担を生まないようにしましょう。

お見舞い金を辞退されたときはどうする?

辞退の言葉を、そのまま受け止めましょう。「遠慮しているだけ」と決めつけて押し問答にしたり、封筒を置いて帰ったりすることは控えます。

本人から「気持ちだけで十分」と言われた場合

「分かったよ。教えてくれてありがとう。今日は持ち帰るね。どうぞ身体を大切に過ごしてね。」

家族から辞退を伝えられた場合

「承知しました。お知らせくださり、ありがとうございます。今回は持ち帰ります。〇〇さんに、どうぞお大事になさってくださいとお伝えいただければ幸いです。」

別の家族に渡したり、後から無断で郵送したりして、辞退の意思を回避しないようにします。品物への変更も、相手が希望しているかを確認してから考えましょう。

渡すときに避けたい言葉と、言い換えの例

避けたい言い方 気をつけたい点 言い換えの例
大した金額じゃないけど 金額への返答を求める形になりやすい 心ばかりですが、お見舞いです
治療費が大変でしょう 経済状況を決めつけてしまう 必要なものにお使いいただければと思います
せっかく用意したから受け取って 断りにくくなる 難しければ、今日は持ち帰ります
これで早く元気になって 回復を急かすように伝わることがある どうぞお身体を大切にお過ごしください
元気になったら何かおごってね 冗談でも返礼を求める形になる お返しは気にしないでね
前にいただいた分のお返しです お見舞いが貸し借りの精算のようになる お見舞いの気持ちです

言葉以外にも気をつけたい、手渡すときの配慮

訪問と受け取りの了承を確認しておく

お見舞い金を渡すためであっても、突然訪問しないようにしましょう。病院の面会案内に加えて、本人や家族が会うことを希望しているかを確認します。

連絡の文面は、お見舞いに行く前の連絡例文|面会の都合を聞くLINE・メールとマナーで紹介しています。

封筒に名前を書き、その場での開封を求めない

現金はお見舞い用の封筒に入れ、贈り主が分かるよう名前を書いておきます。連名なら、必要に応じて参加者の名前を別紙にまとめます。

渡した後に「今、開けてみて」「金額を確認して」と求める必要はありません。相手が自分の都合で確認できるようにしましょう。

相手に保管の負担がないか考える

本人が現金の管理をしにくい状況なら、本人の意向を踏まえ、家族に預けられるか相談します。病室に封筒を置いたまま帰ったり、病院の職員に当然のように預かりを頼んだりしないようにしてください。

相手が疲れている様子なら、言葉は短くし、訪問を長引かせないことも大切です。

お見舞い金を渡すときの言葉についてよくある質問

「少しですが」と言ってもよいですか?

親しい相手には自然に使える表現です。ただし、「本当に少なくて申し訳ない」などと繰り返して、相手に慰めの言葉を求める形にならないようにしましょう。丁寧に伝えたい場合は、「心ばかりですが」と言えます。

「頑張ってね」と添えてもよいですか?

受け止め方は相手との関係や状況によって異なります。迷う場合は、「無理せず過ごしてね」「お身体を大切に」と、努力を求めない言葉を選ぶと伝えやすくなります。

「お返しはいりません」と必ず言うべきですか?

必須ではありません。お返しを求めていない気持ちを伝えたい場合に、「お返しは気にしないでね」「お返しなどのお気遣いはなさらないでください」と一度添えましょう。

本人が話せない場合も、何か言ったほうがよいですか?

返事を求めず、状況に合えば「お見舞いに来ました。どうぞゆっくりお休みください」と短く伝えます。封筒の受け取りや管理については、本人の意向や家族との相談を踏まえて対応しましょう。

退院後に渡すときは、言葉を変えますか?

退院したことを、完全に回復したことと決めつけないようにします。「ご退院されたと伺いました。心ばかりですが、お見舞いです。引き続きお身体を大切になさってください」など、今の状況に合わせて伝えられます。

まとめ|短い気遣いを添え、受け取る意思を尊重しよう

お見舞い金を渡すときは、「心ばかりですが、お見舞いです」と用件を伝え、相手を気遣う一言を添えましょう。家族に預ける場合は、誰へのお見舞いかを伝え、預かってもらえるかを確認します。

お返しを求めていない気持ちは、短く一度伝えれば十分です。辞退されたら説得せず、その希望を尊重してください。

言葉を上手に整えることよりも、相手が受け取りやすいかを考えることが大切です。
短い声かけと、返事やお返しを急かさない姿勢で、お見舞いの気持ちを伝えましょう。