「事務職から転職したいけれど、何がおすすめなのかわからない」「自分には事務経験しかないから、ほかの仕事へ移るのは難しい」と悩んでいませんか。
事務職で身につくのは、パソコン操作や書類作成のスキルだけではありません。電話・メール対応、スケジュール管理、社内外との調整、正確なデータ入力など、多くの職場で必要とされる経験を積んでいます。
そのため、これまでの経験を整理すれば、営業事務や人事・採用、経理、カスタマーサポート、IT事務など、さまざまな仕事を転職先の候補にできます。
ただし、職種名だけで転職先を選ぶと、「思っていた仕事内容と違った」「忙しさや人間関係の悩みが変わらなかった」と後悔することがあります。
この記事では、事務職から転職する場合におすすめの仕事7選と、それぞれの特徴、向いている人、求人票で確認したい7項目、後悔しない転職先の選び方をわかりやすく解説します。
この記事でわかること
この記事でわかること
- 事務職からの転職で活かせる経験やスキル
- 事務経験を活かしやすいおすすめの仕事7選
- 未経験の仕事に挑戦するときの選び方
- 転職先の求人票で確認したい7項目
- 事務職からの転職で後悔しないための準備
事務職から転職するなら経験を活かせる仕事がおすすめ
事務職から転職するときは、まったく経験のない仕事だけを探す必要はありません。
まずは、これまで担当してきた業務を細かく書き出し、その経験を活かせる仕事を探してみましょう。自分では「普通の事務作業」と思っていることも、転職先では評価される可能性があります。
たとえば、次のような経験です。
- WordやExcelを使った書類・資料の作成
- データ入力や集計
- 電話、メール、来客への対応
- 社内外の担当者との連絡や調整
- 請求書、見積書、伝票などの作成
- スケジュールや納期の管理
- 備品管理や業務手順の改善
- 個人情報や機密情報の取り扱い
これらは、営業、人事、経理、IT、医療、福祉など、多くの分野で役立つ経験です。
「事務職しか経験していない」と考えるのではなく、「事務職を通して何ができるようになったのか」という視点で自分の強みを見つけることが大切です。
事務職からの転職におすすめの仕事7選
ここからは、事務職で培った経験を活かしやすい仕事を7つ紹介します。仕事内容や向いている人を比べ、自分に合う転職先を考えてみましょう。
| 転職先 | 活かせる経験 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 営業事務 | 資料作成・納期管理・調整力 | 人を支えることが得意な人 |
| 人事・採用 | 連絡・日程調整・個人情報管理 | 人と関わることが好きな人 |
| 経理 | 数字の管理・伝票処理・正確性 | 数字や細かい確認が苦にならない人 |
| カスタマーサポート | 電話・メール対応・説明力 | 相手の話を丁寧に聞ける人 |
| IT事務・ITサポート | パソコン操作・データ管理 | 新しい知識を学ぶことが好きな人 |
| 医療・介護事務 | 受付・入力・書類管理 | 専門性を身につけたい人 |
| Web関連職 | 文章作成・情報整理・進行管理 | コツコツ学びながら働ける人 |
1.営業事務
営業事務は、営業担当者を支える仕事です。見積書や提案資料の作成、受発注処理、顧客からの問い合わせ対応、納期の確認などを行います。
一般事務よりも営業担当者や取引先と連絡を取る機会が多いため、事務処理能力に加えてコミュニケーション力や調整力が求められます。
事務職として資料作成や電話対応、社内外との連絡を担当してきた人は、経験を活かしやすいでしょう。
向いている人
- 人を支えることにやりがいを感じる人
- 複数の仕事を優先順位に沿って進められる人
- 周囲と連携しながら働くことが好きな人
求人によっては、売上目標への意識や迅速な対応を求められます。応募前に、担当する営業人数や繁忙期、残業時間を確認しておきましょう。
2.人事・採用
人事・採用では、求人情報の作成、応募者への連絡、面接日程の調整、入社手続き、勤怠管理などを担当します。
事務職で身につけたスケジュール管理やメール対応、書類作成、個人情報を慎重に扱う姿勢を活かせる仕事です。
応募者や社員と接する機会が多いため、人の話を聞く力や、相手に合わせてわかりやすく説明する力も必要になります。
向いている人
- 人と関わりながら働きたい人
- 相手の立場を考えて対応できる人
- 秘密や個人情報を適切に管理できる人
採用業務だけでなく、給与計算や社会保険手続きまで担当する求人もあります。仕事内容の範囲を確認してから応募しましょう。
3.経理
経理は、会社のお金の流れを記録し、管理する仕事です。伝票入力、入出金管理、請求書処理、経費精算などを担当します。
一般事務で請求書や伝票を扱った経験がある人は、経理へ移りやすい場合があります。数字を正確に扱う力や、期限を守って作業する力も活かせます。
未経験から目指す場合は、簿記の基礎を学んでおくと、仕事内容を理解しやすくなります。資格の有無だけでなく、Excelの集計機能や会計ソフトへの適応力も評価されることがあります。
向いている人
- 数字を扱うことに抵抗がない人
- 細かい違いによく気づく人
- 専門性を身につけて長く働きたい人
月末、決算期、年末調整の時期は忙しくなりやすいため、繁忙期の残業状況も確認しておきましょう。
4.カスタマーサポート
カスタマーサポートは、商品やサービスを利用する顧客からの問い合わせに、電話、メール、チャットなどで対応する仕事です。
事務職で電話対応や来客対応を経験している人は、相手の用件を正確に聞き取り、必要な情報をわかりやすく伝える力を活かせます。
企業によっては、問い合わせ対応だけでなく、データ入力や報告書作成、担当部署への引き継ぎなども行います。
向いている人
- 相手の話を落ち着いて聞ける人
- わかりやすく説明することが得意な人
- 人の困りごとを解決することに喜びを感じる人
クレーム対応の割合や対応件数、評価基準、研修制度によって働きやすさが変わります。求人票だけでわからない点は、面接で質問しましょう。
5.IT事務・ITサポート
IT事務は、IT企業や情報システム部門などで、データ入力、書類作成、アカウント管理、機器の管理、問い合わせ対応などを行う仕事です。
高度なプログラミング技術を求められない求人もあり、基本的なパソコン操作ができる事務経験者を募集している場合があります。
働きながらIT用語やシステムの仕組みを学べば、将来的にヘルプデスクやシステム運用などへ仕事の幅を広げられる可能性もあります。
向いている人
- パソコン操作が好きな人
- 新しい知識を継続して学べる人
- わからないことを調べて解決するのが得意な人
「未経験歓迎」と書かれていても、業務内容や研修期間は企業によって異なります。入社後に何を学ぶのか、誰に質問できるのかまで確認しましょう。
6.医療事務・介護事務
医療事務や介護事務は、病院、クリニック、介護施設などで受付、会計、データ入力、書類作成などを担当する仕事です。
一般事務で培った接客対応、入力作業、書類管理の経験を活かしながら、医療や介護に関する専門知識を身につけられます。
資格が必須ではない求人もありますが、診療報酬や介護報酬に関する知識があると仕事を理解しやすくなります。
向いている人
- 人と接する仕事にも関心がある人
- 専門知識を身につけたい人
- 正確さと丁寧さを大切にできる人
勤務先によっては、早番や土曜日勤務、レセプト期間の残業があります。勤務時間や休日についても詳しく確認しましょう。
7.Web関連職
Web関連職には、Webライター、コンテンツ制作の補助、サイト運営、SNS運用、Webディレクターのアシスタントなどがあります。
事務職で培った情報整理、文章作成、進行管理、関係者との連絡調整などを活かせる可能性があります。
ただし、「パソコンを使う仕事」というだけで事務職と同じではありません。文章作成、画像編集、アクセス解析など、職種に応じた知識を学ぶ必要があります。
向いている人
- 文章や情報発信に興味がある人
- 変化のある仕事を楽しめる人
- 新しいツールや知識を学び続けられる人
未経験者は、いきなり幅広い業務を担当する求人よりも、仕事内容と教育担当者が明確な求人を選ぶと安心です。
事務職からの転職先を選ぶ3つの方法
得意なことから選ぶ
転職先に迷ったら、これまでの仕事で無理なくできたことを振り返ってみましょう。
電話対応が得意ならカスタマーサポート、数字の確認が得意なら経理、日程調整や連絡が得意なら人事・採用など、自分の得意分野から候補を絞れます。
上司や同僚から褒められたこと、周囲からよく頼まれていたことも、自分の強みを見つける手がかりになります。
今の事務職でつらいことを避けて選ぶ
「事務職を辞めたい理由」を明確にすることも大切です。
給料の低さが理由なら給与体系や昇給制度、単調な作業が理由なら仕事内容の幅、人間関係が理由なら職場の人数や相談体制を重視します。
辞めたい理由が曖昧なまま転職すると、次の職場でも同じ悩みを抱える可能性があります。
今の職場を辞めるか迷っている方は、事務職を辞める勇気が出ないときに考えたいことも参考にしてください。
これから身につけたい専門性から選ぶ
今できることだけでなく、今後どのような働き方をしたいかも考えてみましょう。
経理、人事、IT、医療などの専門知識を身につければ、将来の選択肢が広がることがあります。
ただし、資格を取得すれば必ず転職できるとは限りません。最初に求人を調べ、応募条件や仕事内容を確認してから、必要な学習を始めることが大切です。
未経験の仕事へ転職する前に準備したいこと
事務経験を具体的な言葉にする
応募書類に「一般事務を担当」とだけ書いても、採用担当者には実際の経験が十分伝わりません。
担当していた業務、使用したソフト、処理した件数、工夫したことなどを具体的に整理しましょう。
たとえば、「請求書を作成していました」よりも、「月約100件の請求書を作成し、確認表を使って入力漏れを防いでいました」と書くほうが、経験と工夫が伝わりやすくなります。
不足している知識を少しずつ補う
希望する仕事の求人を複数確認し、共通して求められている知識やスキルを調べます。
経理なら簿記や会計ソフト、IT事務なら基本的なIT用語、Web関連職なら文章作成や画像編集など、転職先に合わせて学ぶ内容を選びましょう。
資格取得だけに時間をかけるのではなく、仕事でどのように活用できるかを説明できる状態を目指すことが重要です。
在職中に求人を調べる
生活費や転職期間への不安がある場合は、できる範囲で在職中に求人を調べましょう。
実際の求人を見ることで、必要な経験、給与水準、勤務時間、募集の多い職種などがわかります。
退職するか転職活動を始めるか迷う方は、事務職を辞めたいけれど次がないと不安な人へもあわせてご覧ください。
転職先の求人票で確認したい固定チェック7項目
職種名や給与だけで転職先を決めると、入社後に働き方の違いに気づくことがあります。求人票、面接、職場見学を通して、次の7項目を確認しましょう。
| 確認項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 1.仕事内容 | 担当業務、業務範囲、電話・接客・外出の有無 |
| 2.給与・賞与・手当 | 基本給、固定残業代、賞与実績、昇給制度、各種手当 |
| 3.残業時間 | 通常月と繁忙期の残業時間、残業が発生する理由 |
| 4.休日・休暇 | 年間休日、土日祝勤務、有給休暇、希望休の取りやすさ |
| 5.雇用条件 | 雇用形態、試用期間、契約更新、転勤、勤務時間 |
| 6.職場の人員体制 | 部署の人数、年齢構成、業務分担、欠員時の応援体制 |
| 7.教育・研修体制 | 研修期間、指導担当者、マニュアル、資格取得支援 |
仕事内容と担当範囲
同じ職種名でも、会社によって担当する仕事は異なります。「その他付随する業務」という記載がある場合は、具体的にどこまで担当するのか確認しましょう。
給与・賞与・手当
月給の金額だけでなく、基本給と手当の内訳を確認します。固定残業代が含まれている場合は、対象となる時間数と超過分の支給方法も確認が必要です。
残業時間
平均残業時間だけではなく、繁忙期にどの程度増えるのかも確認しましょう。経理、人事、営業事務などは、時期によって忙しさが変わる場合があります。
休日・休暇
完全週休2日制と週休2日制は意味が異なります。年間休日、祝日の扱い、土日出勤の有無、有給休暇の取りやすさを確認しましょう。
雇用形態と試用期間
正社員募集でも、試用期間中は給与や勤務条件が異なる場合があります。契約社員の場合は、契約期間、更新基準、正社員登用制度の実績も確認しましょう。
職場の人員体制
部署の人数、同じ仕事を担当する人の数、休んだときの応援体制を確認します。一人だけで担当する仕事が多い職場では、休暇を取りにくいこともあります。
教育・研修体制
未経験の仕事へ転職する場合は、教育体制が特に重要です。研修期間だけでなく、実際に誰がどのように教えるのか、独り立ちまでの目安も聞いておきましょう。
事務職からの転職で失敗しないための注意点
「未経験歓迎」だけで決めない
未経験歓迎の求人でも、十分な研修があるとは限りません。人手不足によって未経験者まで募集対象を広げている可能性もあります。
研修内容、配属後の業務量、質問できる人の有無を確認し、無理なく仕事を覚えられる環境か判断しましょう。
華やかなイメージだけで職種を選ばない
人事やWeb関連職などに魅力を感じても、実際には地道な入力作業や確認作業が多い場合があります。
職種名のイメージではなく、毎日どのような作業をするのかを調べ、自分が継続できる仕事か考えましょう。
転職を急ぎすぎない
今の職場がつらいと、早く辞めることを優先してしまうことがあります。しかし、条件を十分に確認せずに転職すると、同じ悩みを繰り返すかもしれません。
心身に余裕がある場合は、求人を比較しながら準備を進めましょう。ただし、体調を崩している、ハラスメントを受けているなど、働き続けることが危険な場合は、安全と健康を優先してください。
事務職からの転職に関するよくある質問
Q1.事務職から転職するなら何がおすすめですか?
営業事務、人事・採用、経理、カスタマーサポート、IT事務などは、事務経験を活かしやすい仕事です。ただし、一律におすすめできる職種はありません。自分の得意なこと、辞めたい理由、希望する働き方から選びましょう。
Q2.資格がなくても事務職から転職できますか?
資格を必須としない求人もあります。事務経験で身につけたパソコン操作、正確性、電話対応、調整力などを具体的に伝えることが大切です。専門職を目指す場合は、求人を確認したうえで必要な知識を補いましょう。
Q3.未経験の職種へ転職するのは難しいですか?
年齢、経験、地域、希望条件によって難易度は異なります。しかし、事務経験と転職先の仕事に共通点があれば、完全な未経験ではありません。これまでの経験を応募先でどう活かせるか説明できるようにしましょう。
Q4.転職活動は退職してから始めるべきですか?
収入が途切れることに不安がある場合は、在職中に求人調査や応募書類の準備を始める方法があります。ただし、心身の不調やハラスメントなどで働き続けることが難しい場合は、健康と安全を優先して判断してください。
Q5.面接では転職理由をどのように伝えればよいですか?
今の職場への不満だけを伝えるのではなく、「事務経験を活かして人と関わる仕事に挑戦したい」「専門知識を身につけて仕事の幅を広げたい」など、転職後に実現したいことへつなげて説明しましょう。
まとめ|事務経験を整理して自分に合う転職先を選ぼう
事務職からの転職では、営業事務、人事・採用、経理、カスタマーサポート、IT事務、医療・介護事務、Web関連職などが候補になります。
事務職で身につけたパソコン操作、書類作成、電話対応、スケジュール管理、調整力、正確性は、さまざまな仕事で活かせます。
大切なのは、「おすすめと書かれているから」という理由だけで転職先を決めないことです。自分が得意なこと、今の職場を辞めたい理由、将来身につけたい専門性を整理しましょう。
求人を確認するときは、仕事内容、給与・賞与・手当、残業、休日、雇用条件、人員体制、教育・研修体制の7項目を比較することも重要です。
今すぐ退職するか、このまま我慢するかの二択で考える必要はありません。求人を調べる、経験を書き出す、必要な知識を学ぶなど、できる準備から始めてみましょう。
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