「毎月の給料が安く、生活に余裕がない」「仕事の量や責任に給料が見合っていない」と感じていませんか。

事務職は、会社の業務を支える大切な仕事です。しかし、成果が数字に表れにくいため、営業職や専門職と比べて評価や昇給につながりにくいことがあります。

給料に不満があっても、すぐに転職することだけが解決策とは限りません。昇給の見込み、賞与や手当、残業時間、仕事内容などを整理すると、今の職場で改善できるのか、転職したほうがよいのかを判断しやすくなります。

この記事では、事務職の給料が安いと感じる方に向けて、転職を考える前に確認したいことや、給料アップにつながる職場の選び方をわかりやすく解説します。

この記事でわかること

  • 事務職の給料が安いと感じやすい理由
  • 今の給料が本当に低いのか確認する方法
  • 転職を考えるときの7つの判断基準
  • 今の職場に残りながら給料を上げる方法
  • 給料アップにつながる転職先の選び方
  • 退職前に準備しておきたいこと
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事務職の給料が安いと感じる主な理由

事務職の給料が安いと感じる背景には、基本給の低さだけでなく、昇給の少なさや仕事量とのバランスなど、いくつかの理由があります。

成果が数字に表れにくい

営業職であれば、売上や契約件数などによって成果を示しやすい一方、事務職の成果は数字に表れにくい傾向があります。

書類を正確に作成する、電話や来客に対応する、周囲が働きやすいように調整するといった仕事は、会社に欠かせません。しかし、問題なく処理できている状態が「当たり前」と受け取られ、評価されにくいことがあります。

昇給の幅が小さい

毎年昇給があっても、金額が少なければ生活が楽になったとは感じにくいでしょう。物価や社会保険料などの負担が増えると、昇給していても手取りがほとんど変わらない場合があります。

また、一般事務には役職や昇進の枠が少なく、長く働いても給料が大きく上がりにくい職場もあります。

担当する仕事が増えている

入社したときは簡単な入力作業が中心だったのに、いつの間にか経理、総務、採用、電話対応、備品管理など、多くの仕事を任されていることがあります。

仕事量や責任が増えているのに給料が変わらなければ、「これだけ働いているのに安い」と感じるのは自然なことです。

正社員と非正規雇用で待遇に差がある

同じような事務作業を担当していても、雇用形態によって賞与、昇給、退職金、手当などに差が出ることがあります。

時給だけを見るのではなく、賞与や各種手当、年間休日、福利厚生を含めた年収全体で比べることが大切です。

今の給料が本当に安いのか確認する方法

給料に不満を感じたら、すぐに「転職すれば上がる」と考えるのではなく、現在の待遇を整理してみましょう。

手取りではなく年収で確認する

給料を比べるときは、毎月の手取りだけでなく、次の項目を含めた年収で考えます。

  • 基本給
  • 賞与
  • 残業代
  • 通勤手当
  • 住宅手当や家族手当
  • 資格手当や役職手当
  • 退職金制度

月給が高く見えても賞与がない職場もあれば、基本給は高くなくても賞与や手当が充実している職場もあります。

地域・年齢・経験年数が近い求人と比べる

事務職の給料は、勤務地、企業規模、業界、仕事内容、経験年数などによって異なります。

求人を見るときは、条件の異なる会社と比べるのではなく、自分と同じ地域で、似た仕事内容や経験を求めている求人を確認しましょう。

複数の求人を調べると、自分の給料が相場から大きく離れているのか、それとも事務職全体の水準に近いのかが見えてきます。

労働時間を含めて時給換算する

月給が同じでも、毎日残業がある職場と、ほぼ定時で帰れる職場では負担が違います。

サービス残業や持ち帰り仕事がある場合は、実際に働いた時間を含めて考えましょう。給料を労働時間で割ってみると、仕事に見合った待遇かどうかを判断しやすくなります。

給料が安い事務職が転職を考える7つの判断基準

転職を決める前に、給料だけでなく、働き方や将来性を含めた次の7項目を確認しましょう。

1.給与・賞与・昇給

まず確認したいのは、基本給、賞与、昇給の仕組みです。

  • 定期昇給があるか
  • 過去にどの程度昇給したか
  • 賞与の支給実績があるか
  • 仕事量や責任が増えたときに給与へ反映されるか
  • 資格手当や役職手当があるか

昇給制度が書かれていても、実際にはほとんど上がっていない場合があります。就業規則や給与規程を確認し、わからなければ上司や担当部署へ聞いてみましょう。

2.残業時間と残業代

残業が多いにもかかわらず、残業代が正しく支給されていない場合は、実質的な時間当たりの給料が低くなります。

毎月の残業時間、残業代の計算方法、固定残業代の有無と対象時間を確認してください。残業が常態化している職場では、給料が少し高くても長く働き続けることが難しい場合があります。

3.休日・休暇

年間休日、土日祝日の出勤、有給休暇の取りやすさも重要です。

給料が高くても休日が少なければ、心身を休める時間が不足します。反対に、現在の給料が高くなくても、残業が少なく休暇を取りやすい職場には別の価値があります。

4.業務内容

一般事務として採用されたのに、経理、総務、人事、営業補助などの仕事まで担当している場合は、業務内容と給料が釣り合っているか確認しましょう。

電話対応や来客対応、雑務などが特定の人に集中していないかも大切な確認点です。責任の重い仕事を任されている場合は、その経験を転職時の強みとして伝えられます。

5.人員体制

事務職の人数が少なく、一人に仕事が集中している職場では、休みを取りにくくなります。

特に一人事務の場合、自分が休むと仕事が止まる、相談できる人がいない、担当外の仕事まで任されるといった負担が生じやすくなります。

増員の予定がなく、今後さらに仕事が増える見込みであれば、転職を考える一つの理由になります。

6.教育・引き継ぎ体制

仕事を教えてもらえないまま責任だけを求められる職場では、経験や技能を身につけにくくなります。

マニュアルがあるか、質問できる人がいるか、担当変更時に引き継ぎ期間が設けられているかを確認しましょう。

教育制度がなく、何年働いても同じ作業だけを続ける環境では、将来の転職で評価される経験を増やせない可能性があります。

7.職場環境

給料が安くても、人間関係がよく、残業が少なく、休みを取りやすい職場であれば、すぐに辞める必要はないかもしれません。

一方で、給料が安いことに加えて、上司から正当に評価されない、人間関係が悪い、ハラスメントがある、体調を崩している場合は、働き続ける負担が大きくなります。

給料だけを切り離さず、職場環境全体を見て判断しましょう。

今の職場で給料を上げるためにできること

仕事内容や人間関係に大きな不満がない場合は、転職前に今の職場で給料を上げる方法を考えてみましょう。

担当業務と実績を書き出す

給与について相談するときは、「給料が安いので上げてほしい」と伝えるだけでは、希望が通りにくいことがあります。

次のような実績を具体的に整理してみましょう。

  • 作業時間を短縮した
  • 書類のミスを減らした
  • 業務マニュアルを作成した
  • 複数の部署を支援した
  • 新人の教育や引き継ぎを担当した
  • 経理や人事など担当できる分野を増やした

自分が会社へどのように貢献しているかを示すことで、昇給や手当について相談しやすくなります。

専門性のある仕事を身につける

一般的な入力作業だけでなく、経理、労務、貿易、営業支援、ITツールの活用など、専門性のある仕事を担当できると評価の幅が広がります。

資格を取ることだけを目的にするのではなく、職場で実際に使える知識や技能を身につけることが大切です。

配置転換や雇用形態の変更を相談する

会社に別の部署がある場合は、より専門性を高められる部署への異動を相談する方法もあります。

契約社員やパートとして働いている場合は、正社員登用の条件や実績を確認しましょう。ただし、正社員になれば必ず給料が上がるとは限らないため、仕事内容や残業、責任の変化も合わせて確認してください。

給料アップにつながる転職先の選び方

今の職場で改善が難しい場合は、在職中に求人を調べてみましょう。求人を見るだけでも、現在の経験がどのような会社で評価されるのかがわかります。

月給ではなく基本給を確認する

求人票に記載された月給には、固定残業代や各種手当が含まれている場合があります。

基本給が低いと、賞与や退職金の計算に影響することもあるため、月給の内訳まで確認しましょう。

昇給・賞与は実績を見る

求人票に「昇給あり」「賞与あり」と書かれていても、金額や支給回数は会社によって異なります。

可能であれば、前年度の支給実績や評価制度について確認してください。業績によって支給されない可能性があるかどうかも見ておきましょう。

経験を生かせる事務職を選ぶ

給料アップを目指す場合は、未経験の仕事へ移るよりも、これまでの経験を生かせる求人のほうが評価されやすいことがあります。

  • 一般事務から営業事務へ進む
  • 請求書処理の経験を経理事務に生かす
  • 採用補助の経験を人事事務に生かす
  • Excelや業務システムの経験を生かす
  • 業界経験を同じ業界の事務職で生かす

「事務経験があります」だけではなく、担当してきた業務、扱えるソフト、改善したことなどを具体的に伝えましょう。

固定チェック7項目を求人ごとに比べる

転職先を選ぶときも、給与だけで決めないことが大切です。次の7項目を求人ごとに比較しましょう。

確認項目 確認する内容
給与・賞与・昇給 基本給、手当、賞与実績、昇給制度
残業 月の残業時間、残業代、固定残業代
休日・休暇 年間休日、有給休暇、休日出勤
業務内容 担当範囲、電話対応、雑務、仕事量
人員体制 事務職の人数、一人事務の可能性、欠員状況
教育・引き継ぎ体制 研修、マニュアル、引き継ぎ期間
職場環境 人間関係、相談体制、評価制度、働きやすさ

給料が安くてもすぐに辞めないほうがよい場合

給料が安いと感じていても、次のような場合は、転職を急がず準備期間を設けてもよいでしょう。

  • 近いうちに昇給や雇用形態の変更が見込める
  • 残業が少なく休日を取りやすい
  • 人間関係や職場環境に大きな問題がない
  • 身につけたい仕事を経験できている
  • 転職後の希望条件がまだ決まっていない
  • 生活費や転職資金の準備ができていない

「辞めるか、我慢するか」の二択にする必要はありません。今の職場で働きながら求人を調べ、条件のよい会社が見つかったときに応募する方法もあります。

退職後の生活が不安な方は、事務職を辞めたいけれど次がないと不安な人へも参考にしてください。

転職を前向きに考えてよいサイン

次の状態が続いている場合は、今の職場に残ることだけにこだわらず、転職を検討してもよいでしょう。

  • 何年働いてもほとんど昇給しない
  • 仕事や責任だけが増え続けている
  • 残業代が適切に支払われていない
  • 人員不足を補うための負担が大きい
  • 身につく経験や技能が増えていない
  • 生活に必要な収入を確保できない
  • 給料への不満で働く意欲を失っている

転職するか迷っている方は、事務職の辞めどきはいつ?退職を考えるべき7つのサインもあわせて確認してみてください。

退職する前に準備しておきたいこと

転職を決めても、すぐに退職届を出す必要はありません。収入が途切れる不安を減らすため、可能であれば在職中に準備を進めましょう。

  • 毎月必要な生活費を計算する
  • 現在の年収と希望年収を整理する
  • 担当業務や実績を書き出す
  • 求人を見て必要な経験を確認する
  • 履歴書と職務経歴書を準備する
  • 転職先へ求める条件に優先順位をつける
  • 就業規則で退職手続きや引き継ぎ期間を確認する

辞めたい気持ちはあっても決断できない場合は、事務職の悩み・退職・働き方の記事一覧から、自分の状況に近い記事を確認してみてください。

事務職の給料に関するよくある質問

Q1.事務職は長く働けば給料が上がりますか?

会社の昇給制度や評価制度によって異なります。勤続年数に応じて昇給する会社もありますが、役職や専門性のある仕事を担当しなければ、大きく上がりにくい場合もあります。過去の昇給実績を確認することが大切です。

Q2.給料が安いことを理由に転職してもよいですか?

給料は生活に関わる重要な条件なので、転職理由にしても問題ありません。ただし、面接では不満だけを伝えず、「これまでの経験を生かし、より責任のある仕事に挑戦したい」など、前向きな希望と合わせて説明しましょう。

Q3.未経験の事務職へ転職すると給料は下がりますか?

未経験の場合は、経験者より低い条件から始まることがあります。ただし、業界、企業規模、担当業務によって条件は異なります。これまでの接客、電話対応、パソコン操作、調整業務などが評価される可能性もあります。

Q4.資格を取れば給料は上がりますか?

資格を取得しただけで、必ず給料が上がるわけではありません。資格手当の対象になるか、その資格を使う仕事を担当できるかを確認しましょう。実務経験と組み合わせることで、転職時の評価につながりやすくなります。

Q5.給料と働きやすさのどちらを優先すべきですか?

どちらか一方だけでなく、自分が生活に必要な最低限の収入を決めたうえで、残業、休日、人間関係、仕事内容とのバランスを考えましょう。希望条件に優先順位をつけておくと、転職先を選びやすくなります。

まとめ|給料だけでなく働き方全体を見て判断しよう

事務職の給料が安いと感じたら、まずは基本給、賞与、昇給、手当を含めた年収を整理しましょう。地域や仕事内容が近い求人と比べることで、現在の待遇を客観的に判断できます。

転職を考えるときは、給与だけでなく、残業、休日・休暇、業務内容、人員体制、教育・引き継ぎ体制、職場環境まで確認することが大切です。

今の職場で昇給の可能性があるなら、実績を整理して相談する方法があります。一方で、仕事や責任だけが増え、昇給や成長の見込みがない場合は、在職中に転職活動を始めてもよいでしょう。

すぐに退職を決める必要はありません。自分に必要な収入と大切にしたい働き方を整理し、納得できる次の一歩を選んでください。