ビジネスメールや文章は、内容そのもの以上に「書き方」や「言葉選び」で印象が大きく左右されます。
ほんの一言の敬語ミスや配慮不足が原因で、「失礼な人」「仕事が雑な人」という評価につながってしまうことも珍しくありません。
特に、メールや文章は相手の表情が見えないコミュニケーションです。
そのため、正しいマナーや型を知らずに書くと、本人に悪意がなくても誤解を招いてしまいます。
本記事では、社会人として必ず押さえておきたい
ビジネスメール・文章・マナーの基本から応用までを、
- すぐ使える【例文】
- やりがちな【NG表現】
- シーン別の【具体的な書き方】
を交えながら、体系的に解説します。
✔ 失礼にならないメールを書きたい
✔ 上司・取引先に安心して送れる文章を作りたい
✔ 謝罪・依頼・お礼など難しい場面にも対応したい
そんな方は、このページを総合案内所(Pillar)として活用してください。
困ったときに戻ってくれば、必ず答えが見つかる構成になっています。
目次
- 1 ビジネスメールの基本構成と正しい書き方
- 2 件名の付け方とNG例
- 3 冒頭の挨拶・名乗りの基本
- 4 要件のまとめ方(結論ファースト)
- 5 結びの挨拶と署名マナー
- 6 敬語・言葉遣いで「失礼」を防ぐ
- 7 間違えやすい敬語・二重敬語の典型例
- 8 丁寧すぎて「読みにくい文章」になっていないか
- 9 クッション言葉で印象をやわらかくする
- 10 敬語・言葉遣いのNG集
- 11 謝罪・クレーム対応で信頼を落とさない書き方
- 12 謝罪メールの基本構成【最重要】
- 13 クレーム対応メールで絶対に守るべき3原則
- 14 謝罪・クレーム対応でよくあるNG表現集
- 15 クレーム対応を組織で失敗しないために
- 16 電話対応・口頭コミュニケーションの基本
- 17 電話の第一声で印象は8割決まる
- 18 取次ぎ・保留・折り返し対応の正解フレーズ
- 19 聞き漏れを防ぐ「電話メモ」の取り方
- 20 電話対応でやってはいけないNG集
- 21 お礼・挨拶・人間関係を円滑にする文章
- 22 基本のお礼メッセージは「即・簡潔・具体」が鉄則
- 23 挨拶文・メッセージで差がつくポイント
- 24 久しぶりの連絡で失礼にならない書き方
- 25 お礼・挨拶でよくあるNG集
- 26 まとめ|ビジネス文章に迷ったら、このページに戻ればOK
ビジネスメールの基本構成と正しい書き方
ビジネスメールでは、内容以前に「型(構成)」が守られているかどうかが非常に重要です。
どれだけ正しい内容を書いていても、構成が乱れていると「読みにくい」「配慮が足りない」と受け取られてしまいます。
逆に言えば、正しい構成を身につけるだけで、メールの印象は大きく改善します。
これは新人・ベテランを問わず、すべての社会人に共通するポイントです。
この章では、
「毎回この順番で書けば失礼にならない」
というビジネスメールの基本構成を、例文・NG例とともに丁寧に解説します。
件名の付け方とNG例
件名は、ビジネスメールの第一印象を決める最重要ポイントです。
件名が分かりにくいと、開封されなかったり、後回しにされたりする原因になります。
正しい件名の基本ルール
- 要件が一目で分かる
- 具体的で簡潔
- 「お願い」「確認」など目的が明確
良い例
【ご確認のお願い】○月○日の打ち合わせ資料について
【ご報告】○○プロジェクト進捗の件
NG例
お世話になっております
資料について
ご連絡
❌ 内容が分からず、相手の時間を奪う件名はNGです。
👉 件名を含めたメール全体の型は、以下の記事で詳しく解説しています。
→ ビジネスメールの基本構成と正しい書き方
冒頭の挨拶・名乗りの基本
冒頭の挨拶は、相手との関係性を円滑にするクッションの役割を果たします。
省略しすぎると冷たい印象を与え、長すぎると回りくどく感じられます。
基本テンプレ
株式会社〇〇の△△です。
いつもお世話になっております。
初めて連絡する場合:
株式会社〇〇の△△と申します。
突然のご連絡失礼いたします。
NG例
△△です。
要件ですが…
❌ いきなり要件に入ると、失礼・高圧的な印象になります。
👉 挨拶文の例文をまとめて確認したい方はこちら。
→ビジネスメール例文集(依頼・確認・催促)
要件のまとめ方(結論ファースト)
ビジネスメールでは、結論ファーストが基本です。
前置きが長すぎると、相手は「結局何が言いたいのか?」と感じてしまいます。
正しい順番
- 何の用件か
- 具体的な内容
- 期限・対応してほしいこと
例文
本日は、○月○日の打ち合わせ日程についてご相談です。
下記3つの日程の中から、ご都合の良い日時をお知らせいただけますでしょうか。
NG例
先日はありがとうございました。
さて、最近暑くなってきましたが…
❌ 雑談が長すぎるのはビジネスでは逆効果です。
結びの挨拶と署名マナー
結びの挨拶は、メール全体の印象を丁寧に締める重要なパートです。
ここで失礼があると、それまでの内容が台無しになることもあります。
よく使われる結び表現
お忙しいところ恐れ入りますが、何卒よろしくお願いいたします。
ご確認のほど、よろしくお願いいたします。
署名の基本構成
- 会社名
- 部署名
- 氏名
- 電話番号・メールアドレス
👉 ビジネスメールで避けるべきNG表現も要チェックです。
→ビジネスメールで使ってはいけないNG表現集
ビジネスメールは、
「型を守る」→「相手に配慮する」
この2点を意識するだけで、失礼になるリスクを大幅に減らせます。
次の章では、多くの人がつまずきやすい
敬語・言葉遣いの正しい使い方 を詳しく解説します。
敬語・言葉遣いで「失礼」を防ぐ
敬語や言葉遣いは、ビジネス文章において最も間違えやすく、かつ評価に直結しやすい要素です。
丁寧に書いているつもりでも、実は間違った敬語を使っていたり、回りくどい表現になってしまっているケースは少なくありません。
特にメールや文章では、声のトーンや表情が伝わらないため、*敬語の使い方ひとつで「冷たい」「偉そう」「距離が近すぎる」と誤解されることもあります。
この章では、
- よくある敬語ミスと正しい言い換え
- 丁寧すぎて読みにくくなる表現の改善方法
- 相手に配慮を伝えるクッション言葉の使い方
を、具体的な例文とNG例を交えて解説します。
間違えやすい敬語・二重敬語の典型例
敬語の中でも特に多いのが、「丁寧にしようとして間違える」パターンです。
その代表例が、二重敬語や不自然な尊敬語・謙譲語の混在です。
よくあるNG例 → 正しい表現
❌ ご確認 いただけますでしょうか
⭕ ご確認 いただけますか
❌ 拝見 させていただきます
⭕ 拝見 いたします
❌ おっしゃられました
⭕ おっしゃいました
一見丁寧そうに見えますが、実は文法的に誤りのある表現です。
👉 正しい敬語・言い換え表を一覧で確認したい方はこちら。
→ 正しい敬語の使い方・言い換え一覧
丁寧すぎて「読みにくい文章」になっていないか
敬語を意識しすぎると、文章が不自然に長くなり、
「結局何が言いたいのか分からない」メールになりがちです。
回りくどい表現のNG例
❌
もしご都合などがよろしければ、ご確認などをしていただけましたら幸いです。
⭕
ご都合をご確認いただけますと幸いです。
ポイントは、
- 「など」「もし」「させていただく」の多用を避ける
- 一文を短くする
👉 読みやすく丁寧な文章に整える具体例はこちら。
クッション言葉で印象をやわらかくする
依頼・確認・指摘など、相手に負担をかける内容では、
クッション言葉を入れるかどうかで印象が大きく変わります。
よく使われるクッション言葉
- 恐れ入りますが
- お手数をおかけしますが
- 差し支えなければ
- 念のためご確認ですが
例文
恐れ入りますが、○月○日までにご確認いただけますでしょうか。
NG例
○月○日までに確認してください。
❌ 命令口調に見えると、関係性を損なう原因になります。
👉 失礼にならないクッション言葉一覧はこちら。
敬語・言葉遣いのNG集
- ご苦労さまです(目上にはNG)
- 了解しました → かしこまりました
- 参考になりました → 勉強になりました
- 取り急ぎご連絡まで(多用NG)
❌ 無意識に使っている表現ほど、印象を下げやすいので注意が必要です。
敬語・言葉遣いは、
「正確さ」+「読みやすさ」+「配慮」
この3点を意識することで、失礼のリスクを大きく減らせます。
次の章では、
最も神経を使う「謝罪・クレーム対応」 の正しい書き方を解説します。
謝罪・クレーム対応で信頼を落とさない書き方
ビジネスシーンにおいて、謝罪やクレーム対応は最も書き方の差が出る場面です。
同じミスをしても、文章次第で「誠実な対応」と受け取られることもあれば、
「反省していない」「責任逃れをしている」と評価を下げてしまうこともあります。
特にメールや文章では、
・謝罪の順序
・言葉の選び方
・説明の量とタイミング
を間違えると、相手の不満をさらに強めてしまいかねません。
この章では、
- 信頼を回復できる謝罪文の基本構成
- クレーム対応で絶対に外してはいけないポイント
- やりがちなNG表現と正しい言い換え
を、そのまま使える例文付きで詳しく解説します。
謝罪メールの基本構成【最重要】
謝罪メールで最も大切なのは、文章の順番です。
多くの人がやってしまう失敗が、「事情説明を先に書いてしまう」ことです。
正しい謝罪メールの構成(基本型)
- 最初に明確な謝罪
- 事実の説明(簡潔に)
- 再発防止・今後の対応
- 結びの謝罪
正しい例文(基本形)
このたびは、弊社の不手際によりご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません。
○月○日にお送りした資料に誤りがあり、ご混乱を招いてしまいました。
現在は修正版を作成し、再発防止のための確認体制を見直しております。重ねてお詫び申し上げます。
❌ 言い訳や弁解が先に来ると、印象は一気に悪化します。
👉 謝罪文の型をさらに詳しく知りたい方はこちら。
クレーム対応メールで絶対に守るべき3原則
クレーム対応では、内容以上に「姿勢」が見られています。
感情的な相手に対して、正論や説明を重ねても、問題は解決しません。
クレーム対応の3原則
① 感情に寄り添う一文を入れる
② 事実と感情を分けて書く
③ 今後どうするかを明確にする
例文(クレーム初動対応)
このたびは、ご不快な思いをおかけし誠に申し訳ございません。
ご指摘いただいた点につきまして、真摯に受け止めております。
❌ NG例
確認したところ、弊社に落ち度はございませんでした。
👉 火に油を注ぐ典型例です。
👉 クレーム対応メールの詳しい書き方はこちら。
→クレーム対応メールの書き方
謝罪・クレーム対応でよくあるNG表現集
謝罪やクレーム対応では、
「使ってはいけない言葉」を知っておくことが最大の防御策になります。
NG表現と改善例
❌ 申し訳ございませんが、○○の事情がありまして
⭕ 申し訳ございません。弊社の確認不足によるものです。
❌ ご理解いただけますと幸いです
⭕ ご不便をおかけし、重ねてお詫び申し上げます。
❌ 今後気をつけます
⭕ 再発防止策として、○○を徹底いたします。
👉 NG表現を体系的に確認したい方はこちら。
クレーム対応を組織で失敗しないために
個人対応だけでなく、
組織としてクレーム対応の型を持っているかも重要です。
ポイント
- 対応フローを統一する
- 個人判断に任せない
- 文面テンプレを共有する
👉 社内共有向けの完全マニュアルはこちら。
→ クレーム対応マニュアル完全版
謝罪・クレーム対応で信頼を守る最大のコツは、
- 先に謝る
- 相手の感情を受け止める
- 具体的な行動を示す
この3点を外さないことです。
次の章では、
メールだけでなく「電話対応・口頭対応」で失敗しないための基本
を解説します。
電話対応・口頭コミュニケーションの基本
電話対応や口頭でのやり取りは、ビジネスの中でも即座に印象が決まる場面です。
メールと違い、考える時間が少ない分、言葉遣いや反応の仕方がそのまま評価につながります。
特に、
- 第一声の挨拶
- 相手の話を聞く姿勢
- 取次ぎ・保留・折り返し対応
といった基本ができていないと、
内容以前に「この会社(人)は大丈夫か?」という不安を与えてしまいます。
この章では、
新人・事務職・電話が苦手な方でも安心して使える
電話対応・口頭コミュニケーションの基本を、例文とNG例付きで解説します。
電話の第一声で印象は8割決まる
電話対応で最も重要なのが、最初の3秒です。
第一声の挨拶が曖昧だったり、声が小さいだけで、相手の印象は一気に悪くなります。
正しい第一声の基本例文
お電話ありがとうございます。
株式会社○○の△△でございます。
NG例
❌
はい、○○です。
❌
お世話になっております。(名乗りなし)
👉 「会社名+名前」を必ずセットで名乗ることが基本です。
👉 電話対応の基本マナーを体系的に確認したい方はこちら。
→電話対応の基本マナーと敬語
取次ぎ・保留・折り返し対応の正解フレーズ
電話対応でミスが起きやすいのが、
取次ぎ・保留・不在時の対応です。
取次ぎの例文
恐れ入りますが、○○におつなぎいたしますので、少々お待ちください。
不在時の例文
あいにく○○は席を外しております。
よろしければ、折り返しお電話させていただいてもよろしいでしょうか。
NG例
❌
今いません。
後でかけ直してください。
👉 事務的すぎる対応は、信頼を下げる原因になります。
👉 社会人向けの電話応対フレーズをまとめて確認したい方はこちら。
聞き漏れを防ぐ「電話メモ」の取り方
電話対応で多いトラブルのひとつが、
「言った・言わない」の食い違いです。
これを防ぐために欠かせないのが、電話メモです。
電話メモに必ず書くべき項目
- 日時
- 相手の会社名・氏名
- 要件
- 折り返し先
- 対応者名
例文(メモ用)
〇月〇日 14:30
株式会社△△ □□様
要件:資料送付の確認
折り返し希望:本日中
担当:○○
👉 電話メモの正しい書き方はこちら。
電話対応でやってはいけないNG集
基本が分かっていても、
無意識の癖が評価を下げているケースは少なくありません。
よくあるNG対応
- 声が小さい・早口
- 相槌が「はいはい」
- 相手の話を遮る
- 保留が長すぎる(30秒以上)
❌ 特にクレーム時は、態度が文章以上に伝わります。
電話対応・口頭コミュニケーションは、
- 第一声を丁寧に
- 相手の立場を意識する
- 情報を正確に残す
この3点を押さえるだけで、評価は大きく改善します。
次の章では、
お礼・挨拶・人間関係を円滑にする文章術 を解説します。
お礼・挨拶・人間関係を円滑にする文章
ビジネスにおいて、お礼や挨拶の文章は「形式的なもの」と軽視されがちですが、
実際には人間関係の印象を大きく左右する重要なコミュニケーションです。
同じ内容でも、
- 一言の気遣いがあるか
- タイミングが適切か
- 相手との距離感に合っているか
によって、「感じのいい人」「信頼できる人」という評価につながります。
特にメールやLINEなど文章でのやり取りでは、
短い文章ほど配慮の差がはっきり出るため、型と例文を知っておくことが重要です。
この章では、
- 失礼にならない基本のお礼・挨拶文
- シーン別(上司・取引先・社外)例文
- 印象を下げてしまうNG表現
を、すぐ使える形で解説します。
基本のお礼メッセージは「即・簡潔・具体」が鉄則
お礼メッセージで最も大切なのは、
早く・簡潔に・具体的に伝えることです。
長文である必要はなく、
「何に対して」「どう感じたか」が伝われば十分です。
基本例文(メール)
本日はお時間をいただき、誠にありがとうございました。
○○について直接ご説明いただき、大変参考になりました。
LINEでの例文
今日はありがとうございました!
お話しできてとても勉強になりました。
❌ NG例
取り急ぎお礼まで。
👉 事務的・冷たい印象になりやすい表現です。
👉 お礼文を大量に確認したい方はこちら。
→お礼メッセージ例文集
挨拶文・メッセージで差がつくポイント
挨拶文は、
「定型文+ひと言のオリジナル」 を意識すると印象が良くなります。
例文(ビジネス挨拶)
いつも大変お世話になっております。
朝晩冷え込む日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
NG例
❌
いつもお世話になっております。
よろしくお願いいたします。
👉 定型文だけだと、事務連絡のように見えてしまいます。
👉 挨拶文の型を体系的に知りたい方はこちら。
→挨拶文・メッセージの書き方完全版
久しぶりの連絡で失礼にならない書き方
久しぶりの連絡では、
「なぜ今連絡したのか」+「気遣いの一言」 が欠かせません。
例文(ビジネス)
ご無沙汰しております。
その後いかがお過ごしでしょうか。
本日は○○の件でご連絡いたしました。
NG例
❌
久しぶりです。○○の件ですが。
👉 用件だけだと、都合のいい印象を与えます。
👉 状況別テンプレを確認したい方はこちら。
お礼・挨拶でよくあるNG集
丁寧なつもりでも、
無意識に印象を下げている表現は少なくありません。
よくあるNG表現
- お世話になってます(社外・目上にはNG)
- どうもありがとうございます
- 感謝します
- 以上です
⭕ 改善すると、
「誠にありがとうございます」「心より感謝申し上げます」などが適切です。
お礼・挨拶・日常的な文章は、
- 早めに送る
- 一言の気遣いを添える
- 相手との距離感を意識する
この3点を意識するだけで、人間関係は格段にスムーズになります。
まとめ|ビジネス文章に迷ったら、このページに戻ればOK
ビジネスメールや文章、マナーは、特別な才能が必要なものではありません。
正しい型・使える例文・避けるべきNG表現を知っているかどうかで、印象と評価が大きく変わるだけです。
本記事では、
ビジネスメールの基本構成と書き方
敬語・言葉遣いの正しい使い分け
謝罪・クレーム対応で信頼を守る文章術
電話対応・口頭コミュニケーションの基本
お礼・挨拶・久しぶりの連絡の書き方
といった、社会人がつまずきやすいポイントを網羅的に整理しました。
どんな場面でも共通して言えるのは、
「相手の立場を想像し、配慮が伝わる表現を選ぶこと」が最も重要だという点です。
このページは、
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