お詫びの品を送るときは、品物だけでなく、謝罪の気持ちを記した送付状を添えることが大切です。

どれほど丁寧に品物を選んでも、何についてのお詫びなのかが分からなければ、相手を戸惑わせてしまう可能性があります。

しかし、いざ送付状を書こうとすると、次のように迷う方も多いのではないでしょうか。

  • 法人と個人では、書き方を変えるべきなのか
  • お詫びの理由をどこまで書けばよいのか
  • 「ご笑納ください」を使っても失礼にならないか
  • 手書きと印刷のどちらが適切なのか

この記事では、お詫びの品に添える送付状の基本構成と書き方を、法人・個人別の例文とともに解説します。

相手に不快な印象を与えやすいNG表現も紹介しますので、送付前の確認にお役立てください。

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この記事でわかること

  • お詫びの品に送付状を添える意味
  • 送付状に入れたい基本項目
  • 法人・個人で異なる文章の書き方
  • そのまま使える送付状の例文
  • 謝罪で避けたいNG表現
  • 手書き・印刷・のし紙に関する注意点

お詫びの品に送付状を添える理由

お詫びの品は、謝罪の気持ちを形にして表すためのものです。

しかし、品物だけでは、謝罪の理由や今後の姿勢まで伝えることはできません。

送付状には、主に次の役割があります。

  • 何についてのお詫びなのかを伝える
  • 迷惑をかけたことへの認識を示す
  • 品物を送った理由を説明する
  • 今後の対応や再発防止への姿勢を伝える

特に宅配便などで品物を送る場合、送付状がなければ、相手は「なぜこの品物が届いたのだろう」と困惑するかもしれません。

品物は謝罪そのものではなく、あくまで気持ちを補うものです。

まず言葉で謝罪し、そのうえで控えめに品物について触れることが大切です。

送付状がないと誠意が伝わりにくい理由

お詫びの品だけが届くと、相手によっては次のように受け取る可能性があります。

  • 物を送るだけで済ませようとしている
  • 何について謝っているのか分からない
  • 本当に反省しているのか判断できない

もちろん、品物を送ること自体が失礼なのではありません。

言葉による説明がないため、意図が正しく伝わらないことが問題です。

短い文章でも構わないので、謝罪の言葉と品物を送った理由を添えましょう。

なお、トラブルの内容によっては、送付状や品物を送る前に電話で謝罪したほうがよい場合もあります。

連絡方法に迷ったときは、電話とメールどちらで謝る?ビジネス謝罪の正解と使い分けもあわせてご確認ください。

お詫びの品に添える送付状の基本構成

お詫びの送付状は、長く書く必要はありません。

次の順番でまとめると、簡潔で誠意の伝わる文章になります。

  1. 宛名
  2. 挨拶
  3. 迷惑をかけたことへの謝罪
  4. お詫びの品を送ったこと
  5. 今後の対応や再発防止への姿勢
  6. 結びの言葉
  7. 日付・差出人名

大切なのは、品物の説明より先に謝罪を書くことです。

最初から「品物をお送りしました」と書くと、品物を渡すことが目的のように見えてしまいます。

まず相手に迷惑をかけたことを認め、謝罪したあとで品物に触れましょう。

お詫びの理由は簡潔に書く

送付状には、何について謝っているのか相手が分かる程度に、理由を簡潔に記載します。

ただし、原因を細かく説明しすぎると、言い訳のように受け取られる可能性があります。

例えば、次のような書き方が適しています。

  • 弊社の確認不足により
  • 私どもの不手際により
  • 私の配慮が至らなかったため
  • お約束の期日を守ることができず

すでに電話やメールで詳しい説明をしている場合、送付状では謝罪の要点だけを記載しても構いません。

品物については控えめに伝える

お詫びの品は、謝罪の気持ちを補うものです。

金額や価値を強調せず、次のような控えめな表現を使いましょう。

  • 心ばかりの品をお送りいたしました
  • ささやかではございますが、お詫びの品をお送りいたしました
  • お詫びの気持ちとして、品物をお送りいたしました

「高価な品ではございますが」「特別に用意しました」など、品物の価値を強調する表現は避けます。

「ご笑納ください」は使わないほうが無難

「ご笑納ください」は、「つまらないものですが、笑って受け取ってください」という意味を持つ表現です。

親しい間柄の贈り物では使われることがありますが、重大なお詫びや取引先への正式な謝罪では、軽い印象を与える可能性があります。

お詫びの品には、次の表現が使いやすいでしょう。

  • お納めいただけましたら幸いです
  • お受け取りいただけましたら幸いです

【法人向け】お詫びの品に添える送付状の書き方

取引先や顧客に送る場合は、企業として責任を認め、簡潔で丁寧な文面にします。

感情的な表現を重ねるよりも、次の3点を明確に伝えることが重要です。

  • 自社の不手際に対する謝罪
  • お詫びの品を送ったこと
  • 再発防止に取り組む姿勢

問題の程度によっては、送付状と品物だけで対応せず、事前に訪問や電話で謝罪することも検討しましょう。

信頼を回復するためには、謝罪の言葉だけでなく、その後の対応も重要です。

具体的に何をすればよいか分からない場合は、誠意が伝わる行動で示すお詫び7選も参考にしてください。

法人向け送付状の例文

納期の遅れや確認不足などについて、取引先へ品物を送る場合の例文です。

令和〇年〇月〇日

株式会社〇〇
〇〇部 〇〇〇〇様

株式会社△△
代表取締役 △△△△

拝啓

平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

このたびは、弊社の確認不足により多大なるご迷惑をおかけしましたことを、深くお詫び申し上げます。

ささやかではございますが、お詫びの気持ちとして心ばかりの品をお送りいたしました。お納めいただけましたら幸いに存じます。

今後は確認体制を見直し、同様の事態を繰り返すことのないよう、再発防止に努めてまいります。

改めまして、このたびの不手際を深くお詫び申し上げます。

敬具

顧客へのお詫びに使える例文

拝啓

このたびは、弊社の対応によりご不快な思いとご迷惑をおかけしましたことを、心よりお詫び申し上げます。

本来であれば、より丁寧かつ迅速に対応すべきところ、配慮が行き届かず誠に申し訳ございませんでした。

お詫びの気持ちとして、心ばかりの品をお送りいたしました。お受け取りいただけましたら幸いです。

今回いただいたご意見を真摯に受け止め、今後の対応改善に努めてまいります。

敬具

【個人向け】お詫びの品に添える送付状の書き方

友人、知人、親戚、ご近所、子どもの友達の保護者など、個人へ送る場合は、法人向けほど形式にこだわる必要はありません。

ただし、親しい相手であっても、謝罪の場面では普段より丁寧な言葉を選びましょう。

個人向けの文章では、次の点を意識します。

  • 自分の非を率直に認める
  • 相手に与えた迷惑や不快な思いに触れる
  • 言い訳を加えない
  • 相手との距離感に合う言葉を選ぶ

個人向けの丁寧な例文

このたびは、私の不注意によりご迷惑をおかけしてしまい、誠に申し訳ありませんでした。

配慮が至らなかったことを深く反省しております。

ささやかではありますが、お詫びの気持ちとして品物をお送りいたしました。お受け取りいただけましたら幸いです。

今後は同じことを繰り返さないよう、十分に注意いたします。

改めまして、心よりお詫び申し上げます。

令和〇年〇月〇日
〇〇〇〇

親しい相手へ送る例文

先日は、私の配慮が足りず、嫌な思いをさせてしまって本当にごめんなさい。

自分の言葉や行動について、深く反省しています。

ほんの気持ちですが、お詫びの品を送ります。受け取っていただけたら幸いです。

これからは同じことがないよう、十分に気をつけます。本当に申し訳ありませんでした。

ご近所や子ども関係のお詫びに使える例文

このたびは、こちらの不注意によりご迷惑をおかけし、誠に申し訳ありませんでした。

ご不快な思いをさせてしまったことを、心よりお詫び申し上げます。

心ばかりではございますが、お詫びの品をお送りいたしました。お納めいただけましたら幸いです。

今後はこのようなことがないよう、家族で十分に気をつけてまいります。

お詫びの内容別に使えるフレーズ

謝罪の理由に合わせて、次の表現を組み合わせると文章を作りやすくなります。

納期や約束に遅れた場合

  • お約束の期日を守ることができず、誠に申し訳ございませんでした。
  • 商品の到着が遅れ、多大なるご迷惑をおかけしましたことをお詫び申し上げます。
  • ご期待に沿うことができず、深くお詫び申し上げます。

連絡漏れや確認ミスがあった場合

  • 私どもの確認不足により、ご迷惑をおかけしました。
  • ご連絡が遅くなりましたことを、心よりお詫び申し上げます。
  • 配慮が行き届かず、誠に申し訳ございませんでした。

個人間で行き違いがあった場合

  • 私の言葉が足りず、誤解を招いてしまったことをお詫びいたします。
  • 不用意な言動によって傷つけてしまい、本当に申し訳ありませんでした。
  • 相手のお気持ちを十分に考えられていなかったことを反省しています。

お詫びの送付状で避けたいNG表現

丁寧に書いたつもりでも、条件付きの謝罪や言い訳が入ると、相手をさらに不快にさせる可能性があります。

「不快に思われたのであれば」

次の表現は、相手の受け取り方に問題があったような印象を与えます。

NG例:もしご不快に思われたのであれば、申し訳ございません。

改善例:このたびはご不快な思いをさせてしまい、誠に申し訳ございませんでした。

「やむを得ない事情があり」

事情の説明が必要な場合もありますが、送付状に詳しく書くと言い訳に見えることがあります。

NG例:やむを得ない事情があり、対応が遅れてしまいました。

改善例:対応が遅れ、ご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。

「高価な品を用意しました」

品物の価格や価値を強調すると、物で解決しようとしている印象を与えかねません。

NG例:高価な品ではございますが、お受け取りください。

改善例:心ばかりの品ではございますが、お納めいただけましたら幸いです。

そのほかに避けたい表現

  • 結果的にご迷惑をおかけしました
  • 弊社としては問題ないと考えておりましたが
  • 念のためお詫びとしてお送りします
  • 大したものではありませんが
  • こちらにも事情がありますので

謝罪文では、責任を曖昧にせず、相手が受けた迷惑や不快な思いに目を向けることが重要です。

送付状は手書きと印刷のどちらがよい?

手書きと印刷のどちらが適切かは、相手との関係やお詫びの内容によって異なります。

  • 取引先や顧客への正式な文書:印刷を基本とする
  • 友人や親戚など親しい相手:手書きも適している
  • ご近所や子ども関係のお詫び:手書きの一言を添える方法もある

字に自信がない場合や文章が長い場合は、無理にすべてを手書きにする必要はありません。

本文を印刷し、最後に署名や「このたびは本当に申し訳ありませんでした」という一言を手書きで加える方法もあります。

お詫びの品にのし紙は必要?

お詫びの品は慶事の贈り物ではないため、紅白の水引が付いた一般的なのし紙は避けるのが無難です。

品物や地域の慣習、相手との関係によって対応は異なりますが、白無地の掛け紙を使うか、包装だけにする方法があります。

表書きを付ける場合は、「お詫び」「深謝」「陳謝」などが候補になります。ただし、問題の程度や相手との関係に合わない表現もあるため、購入する店舗に事情を伝えて相談すると安心です。

すでに相手が品物の受け取りを辞退している場合は、無理に送らないようにしましょう。

よくある質問

Q1. お詫びの品には必ず送付状が必要ですか?

正式なお詫びとして品物を郵送・宅配する場合は、送付状を添えるのが望ましいでしょう。

親しい相手への軽いお詫びでも、一言書いたカードやメモを添えると、送った理由と気持ちが伝わります。

Q2. すでにメールで謝罪していても送付状は必要ですか?

品物を送る場合は、短い送付状を添えると丁寧です。

メールですでに詳しく謝罪している場合は、同じ説明を繰り返さず、謝罪と品物を送ったことだけを簡潔に記載しても構いません。

Q3. お詫びの理由はどこまで書けばよいですか?

相手が何についての謝罪なのか分かる程度に書きます。

原因の詳細や経緯を長く書くと、言い訳に見える可能性があるため注意しましょう。

Q4. 品物の金額や内容を書いてもよいですか?

基本的に金額を書く必要はありません。「心ばかりの品をお送りいたしました」と控えめに伝えます。

ただし、品物の取り扱いに注意が必要な場合は、必要な説明を添えてください。

Q5. 送付状は縦書きと横書きのどちらがよいですか?

どちらでも構いません。

法人で使用している書式がある場合は、その形式に合わせます。

個人宛てでは、読みやすく自然に書ける形式を選びましょう。

Q6. お詫びの品はいつ送ればよいですか?

問題が起きたら、まず電話や対面など適切な方法で早めに謝罪します。

その後、必要に応じて品物を送ります。

品物だけを突然届けるのではなく、事前に相手の意向を確認することも大切です。

Q7. 相手がお詫びの品を辞退した場合はどうしますか?

相手が辞退している場合は、無理に送らないようにします。

重ねて送ると、かえって相手の負担になる可能性があります。

謝罪の言葉を伝え、今後の対応や再発防止に努めましょう。

謝罪したあとに返事がないと、「さらに連絡したほうがよいのだろうか」と不安になることもあります。

そのような場合は、続けて連絡する前に、謝ったのに返事がない理由と適切な対処法をご覧ください。

相手の気持ちを尊重しながら待つ期間や、避けたい行動を解説しています。

まとめ|送付状では品物よりも謝罪の言葉を大切にする

お詫びの品に添える送付状は、品物を送った理由と謝罪の気持ちを伝えるためのものです。

送付状を書くときは、次の点を意識しましょう。

  • 最初に迷惑をかけたことを謝罪する
  • 責任を曖昧にする表現や言い訳を避ける
  • お詫びの理由は簡潔に伝える
  • 品物の金額や価値を強調しない
  • 法人と個人で言葉の丁寧さを調整する
  • 相手が辞退している場合は無理に送らない

お詫びの品は、謝罪の代わりになるものではありません。

相手が受けた迷惑や不快な思いに向き合い、誠実な言葉で謝罪したうえで、必要に応じて品物を添えることが、信頼回復への第一歩になります。