クレーム対応メールは、多くのビジネスパーソンが「最も書き方に悩むメール」のひとつです。


謝罪すべきか、どこまで非を認めるべきか、どんな言葉を使えば相手の怒りを悪化させずに済むのか――判断を誤ると、小さなクレームが大きなトラブルや炎上に発展することも珍しくありません。

一方で、誠意あるクレーム対応メールは、失った信頼を回復し、場合によっては顧客満足度を高める武器にもなります。


本記事では、「クレーム対応 メール 書き方」「クレーム対応 メール 例文」で検索する方の悩みに応えるため、基本構成・NG例・ケース別例文・よくある質問までを網羅的に解説します。

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目次

クレーム対応メールが重要な理由

クレーム対応メールは、単なる「謝罪文」ではありません。


顧客は、問題が起きたこと自体よりも、「その後どのように対応されたか」を強く記憶します。

特にメールは文章として残るため、言葉選びや構成次第で、企業・担当者の姿勢そのものが評価対象になります。


ここでは、なぜクレーム対応メールが重要なのか、そしてなぜ丁寧な文章が信頼回復につながるのかを、実務目線で解説します。

クレーム対応で企業・個人の評価は決まる

クレーム対応メールは、企業の公式な「顔」とも言える存在です。


どれだけ商品やサービスが優れていても、クレーム時の対応が悪ければ「不誠実な会社」「二度と利用したくない」という評価につながります。

特にメールは、

  • 言葉遣いが冷たい
  • 事務的すぎる
  • 責任を回避しているように見える

といった印象を与えやすく、一文の違いが大きな不信感を生むこともあります。


逆に、誠意ある文章で迅速に対応すれば、「この会社は信頼できる」「対応が丁寧だった」と評価が好転するケースも少なくありません。

メール対応ひとつで「炎上」も「ファン化」も起こる

近年は、クレーム対応の内容がSNSや口コミサイトに掲載されることも珍しくありません。


不適切なクレーム対応メールは、意図せず炎上の火種になるリスクを抱えています。

例えば、

  • 上から目線の表現
  • 言い訳が多い文章
  • 責任を顧客に押し付ける表現

これらは、相手の感情を逆なでし、問題をさらに深刻化させます。

一方で、

  • 早い返信
  • 明確な謝罪
  • 具体的な改善策

が含まれたメールは、「対応が素晴らしい」と評価され、クレームを入れた顧客がファンになることすらあります。

クレームは信頼回復の最大チャンス

クレームはネガティブな出来事ですが、見方を変えれば信頼を取り戻す絶好の機会です。


何も言わずに離れていく顧客よりも、クレームを伝えてくれる顧客の方が、改善次第で関係を継続できる可能性があります。

その分岐点となるのが、最初に送るクレーム対応メールです。


ここで誠意を示せるかどうかが、その後の関係を大きく左右します。

クレーム対応メールを書く際は、まずビジネスメール全体の基本構成を理解しておくことが重要です。


基本から確認したい方は、

👉[ビジネスメールの基本構成と書き方【初心者向け】]をあわせてご覧ください。

クレーム対応メールの基本構成【5ステップ】

クレーム対応メールでは、感情的な文章や場当たり的な返信は避け、一定の型(構成)に沿って書くことが重要です。


構成が整っていないメールは、謝罪の意図が正しく伝わらなかったり、責任の所在が不明確になったりと、かえって問題を長期化させる原因になります。


本章では、実務で広く用いられている「クレーム対応メールの基本5ステップ」を整理し、それぞれのパートで押さえるべきポイントと、すぐに使える例文を解説します。

件名の書き方(開封率と印象を左右する)

クレーム対応メールの件名は、内容が一目で分かり、かつ誠意が伝わる表現が求められます。


曖昧な件名や軽い表現は、相手に不安や不信感を与える可能性があります。

件名作成のポイント

  • 「お詫び」「ご連絡」など要件を明確にする
  • 感情的・過剰な表現は避ける
  • 社内外で共有されても問題ない文言にする

件名例(適切)

  • 【お詫び】○○に関するご指摘への対応について
  • 【重要】ご指摘いただいた件につきまして

NG例

  • 「すみませんでした」
  • 「至急です!!」
  • 「クレームの件」

冒頭文(お詫び+感謝)の正しい書き方

冒頭文では、相手の不満や不便に対する謝罪を明確に示すことが最優先です。


この段階で言い訳や説明を入れると、誠意が伝わりません。

冒頭文の基本ルール

  • まず謝罪する
  • 次に連絡への感謝を述べる
  • 個人的な感情表現は控える

例文(標準)

この度は、弊社サービスに関しましてご不便をおかけし、誠に申し訳ございません。


また、ご多忙のところご連絡をいただき、ありがとうございます。

冒頭文の書き方については、一般的なビジネスメールの型を理解しておくことも重要です。
詳しくは 👉[ビジネスメールの基本構成と書き方【初心者向け】] をご確認ください。

事実確認と状況説明の書き方

謝罪の後は、確認した事実を簡潔かつ客観的に説明します。


ここで主観的な表現や推測を書くことは避けるべきです。

ポイント

  • 「確認した結果」を前提に書く
  • 社内事情や内部ミスの詳細は書かない
  • 責任回避と受け取られる表現を避ける

例文

社内にて確認を行ったところ、○月○日の発送処理に遅延が発生していたことが判明いたしました。

NG例

❌「想定外のトラブルが重なり」
❌「担当者の不注意により」

対応策・解決策の伝え方

クレーム対応メールで最も重要なのが、今後どのように対応するのかを具体的に示すことです。


抽象的な表現では、相手の不安は解消されません。

書くべき内容

  • 具体的な対応内容
  • 対応期限
  • 相手に求めるアクション(必要な場合のみ)

例文

本件につきましては、代替品を本日中に発送いたします。

到着予定日は○月○日でございます。

再発防止と締めの言葉

最後に、再発防止への姿勢改めてのお詫びを簡潔に述べます。


過剰な約束や断定的な表現は避けるのが実務上のポイントです。

例文

今後は確認体制を見直し、同様の事態が発生しないよう再発防止に努めてまいります。


この度は誠に申し訳ございませんでした。

クレーム対応メールでは、表現の丁寧さだけでなく、ビジネスマナー全体の理解も重要です。
あわせて 👉[ビジネスメールで失礼にならない言い回し集 も参考にしてください。

クレーム対応メールで必ず守る5つの原則

クレーム対応メールでは、基本構成を押さえるだけでなく、判断を誤らないための原則を理解しておくことが不可欠です。


特に実務では、「どこまで謝罪すべきか」「責任を認めても問題ないのか」「どの表現がリスクになるのか」といった判断に迷う場面が頻繁に発生します。


本章では、クレーム対応メールにおいて最低限守るべき5つの原則を整理し、NG例と改善例を交えながら、実務で安全に使える考え方を解説します。

言い訳を書かない

クレーム対応メールで最も避けるべきなのが、言い訳と受け取られる表現です。


たとえ事実として説明が必要な場合でも、謝罪より先に理由を述べると、責任回避と受け取られるおそれがあります。

NG例

当日は想定外のトラブルが重なり、対応が遅れてしまいました。

改善例

対応が遅れましたことにつきまして、深くお詫び申し上げます。

※理由の説明は、謝罪と事実確認の後に簡潔に行うのが原則です。

責任の所在をあいまいにしない

責任を明確にしない表現は、相手に不信感を与えます。


一方で、過度に責任を認めすぎる表現は、法的リスクを高める可能性があります。

避けるべき表現

  • 「確認不足だった可能性があります」
  • 「行き違いがあったかもしれません」

推奨表現

弊社の対応に不備があり、ご迷惑をおかけいたしました。

「不備があった事実」までに留め、原因の断定は避けるのが実務上の基本です。

感情ではなく事実ベースで書く

クレーム対応メールでは、感情的な表現や主観的な言葉は不要です。


誠意は、冷静で整理された文章から伝わります。

NG例

大変心苦しく、残念でなりません。

改善例

ご不便をおかけしましたことにつきまして、お詫び申し上げます。

感情語を減らし、事実と対応策を中心に記載しましょう。

謝罪のしすぎは逆効果になる

謝罪は重要ですが、過剰な謝罪は責任を不必要に拡大する可能性があります。


特にBtoB取引では、簡潔かつ明確な謝罪が求められます。

NG例

何度お詫びしても足りないほど申し訳ございません。

改善例

この度の件につきまして、深くお詫び申し上げます。

謝罪は1〜2回に留め、対応策の説明に重点を置きます。

返信スピードが信頼を左右する

クレーム対応では、内容と同じくらい返信スピードが重要です。


詳細な回答がすぐに用意できない場合でも、一次返信を行うことで信頼低下を防げます。

一次返信の例文

現在、社内にて事実確認を行っております。


○月○日までに改めてご連絡いたしますので、今しばらくお時間をいただけますと幸いです。

  • クレームの長期化
  • 再クレーム・追加要求
  • 社内エスカレーション
  • SNS・口コミでの評価低下

これらのリスクを防ぐためにも、原則に沿った対応が重要です。

クレーム対応では、言葉遣い一つで印象が大きく変わります。
表現に不安がある場合は、👉[ビジネスメールで失礼にならない言い回し集]もあわせて確認しておくと安心です。

クレーム対応メールのNG例【炎上・悪化パターン】

クレーム対応メールでは、「やってはいけない書き方」を知ることが、正しい書き方を学ぶ以上に重要です。


一見丁寧に見える表現でも、受け取り方次第では責任逃れ・高圧的・誠意不足と判断され、クレームを悪化させる原因になります。


本章では、実務で実際に問題になりやすいNGメールの代表例を取り上げ、どこが問題なのか、どう修正すべきかを具体的に解説します。

絶対に使ってはいけないNGフレーズ集

NGフレーズ例

  • 「そのような事例はこれまでありません」
  • 「通常は問題なくご利用いただいております」
  • 「弊社では責任を負いかねます」
  • 「お客様のご理解不足かと存じます」

これらの表現は、事実上の責任転嫁顧客否定と受け取られる可能性が高く、BtoB取引では特に危険です。

改善例

ご指摘の内容につきましては、弊社としても重く受け止めております。

実際にトラブルになりやすいNGメール例(全文)

NGメール例

ご連絡ありがとうございます。


弊社では通常このような不具合は発生しておらず、今回の件は想定外のケースとなります。


詳細につきましては現在確認中ですが、少々お時間をいただければと思います。

問題点

  • 謝罪がない
  • 責任を回避している印象
  • 対応期限が不明確

NG例 → 改善例の比較

改善メール例

この度は、弊社サービスに関しましてご不便をおかけし、誠に申し訳ございません。


現在、社内にて事実確認を行っており、○月○日までに改めてご報告いたします。

【ケース別】クレーム対応メール例文集(即コピペOK)

クレーム対応メールは、状況ごとに適切な表現を選ぶ必要があります。


本章では、実務で特に発生頻度の高いケースを厳選し、そのまま使用・調整できる例文を紹介します。


すべて BtoB取引を想定した安全な文面 で構成しています。

商品不良・破損の場合

この度は、納品いたしました商品に不具合があり、ご迷惑をおかけしましたことをお詫び申し上げます。


早急に代替品を手配し、本日中に発送いたします。

サービス対応への不満

弊社担当者の対応に至らぬ点があり、誠に申し訳ございません。


社内にて共有の上、対応体制の見直しを行ってまいります。

納期遅延・連絡漏れ

納期のご連絡が遅れましたこと、深くお詫び申し上げます。


現在の進捗は下記のとおりでございます。

誤請求・金額ミス

請求内容に誤りがあり、大変申し訳ございません。


正しい請求書を改めてお送りいたします。

感情的・強いクレームへの対応

ご不快なお気持ちにさせてしまいましたこと、誠に申し訳ございません。


いただいたご意見を真摯に受け止め、確認を進めております。

クレーム対応メールで使える定型フレーズ集

文章作成に迷った際に使える、実務向けの定型フレーズをまとめました。

謝罪

  • 「ご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません」
  • 「深くお詫び申し上げます」

状況説明

  • 「社内にて確認を行ったところ」
  • 「事実関係を精査しております」

再発防止

  • 「再発防止に努めてまいります」

よくある質問(Q&A)【実務者向け】

クレーム対応メールは、基本構成や例文を理解していても、実際の現場では判断に迷うケースが多く発生します。


「どこまで謝罪すべきか」「すぐに結論が出ない場合はどう書くべきか」「法的リスクはないのか」など、対応を誤ると問題が長期化する可能性もあります。


ここでは、実務担当者から特に多く寄せられる質問をQ&A形式で整理し、それぞれについて具体的な考え方・対応方針・すぐ使えるテンプレート例文を解説します。

クレーム対応メールに関して、実務で特に多い質問をQ&A形式でまとめました。

Q1. クレームメールは何時間以内に返信すべき?

A. 原則として24時間以内が望ましく、対応に時間がかかる場合は一次返信を行います。

クレーム対応では、返信の速さ自体が誠意として評価されます。


詳細な調査や社内確認が必要な場合でも、「受領したこと」「現在対応中であること」「次回連絡の目安」を伝える一次返信は必須です。

一次返信テンプレート例

ご連絡ありがとうございます。


現在、社内にて事実確認を行っております。


○月○日までに改めてご報告いたしますので、今しばらくお時間をいただけますと幸いです。

Q2. 非を認めると法的に不利になりますか?

A. 事実ベースの謝罪であれば、直ちに法的責任を認めたことにはなりません。

クレーム対応メールでは、「不快な思いをさせたこと」や「ご迷惑をかけた事実」への謝罪は問題ありません。


ただし、原因の断定や損害賠償を約束する表現は避け、確認済みの事実の範囲に留めることが重要です。

安全な謝罪表現例

ご不便をおかけしましたことにつきまして、お詫び申し上げます。

Q3. 定型文(テンプレート)の使い回しは問題ありませんか?

A. 骨組みとしての使用は問題ありませんが、必ず内容の調整が必要です。

定型文をそのまま送信すると、「機械的」「誠意が感じられない」と受け取られる可能性があります。


相手の状況・指摘内容に応じて、最低限のカスタマイズは行いましょう。

調整済みテンプレ例

この度は、○○の件につきましてご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません。

Q4. 相手が感情的で強い口調の場合、どう対応すべき?

A. 感情には反応せず、事実と対応方針のみを冷静に伝えます。

感情的な表現に引きずられてしまうと、トラブルが拡大する恐れがあります。


メールでは、感情的な部分には触れず、事実・謝罪・対応策に集中します。

対応テンプレート例

ご不快なお気持ちにさせてしまいましたことにつきまして、誠に申し訳ございません。


いただいた内容をもとに、事実確認を進めております。

Q5. クレーム内容が事実と異なる場合はどう書く?

A. 否定から入らず、確認結果として丁寧に説明します。

相手の主張を真正面から否定すると、感情的対立を招きやすくなります。


あくまで「確認結果」として伝えるのが基本です。

例文

社内にて確認を行った結果、○○の事実は確認されませんでしたが、誤解を招く点があった可能性については重く受け止めております。

Q6. 社内の担当者ミスが原因の場合、どこまで書くべき?

A. 内部事情は詳細に書かず、結果に対する責任を示します。

「誰がミスをしたか」「なぜ起きたか」といった内部情報は、原則として記載しません。

例文

弊社の確認体制に不備があり、ご迷惑をおかけいたしました。

Q7. 再発防止策は必ず書く必要がありますか?

A. 簡潔でもよいので、記載することを推奨します。

再発防止への言及は、「改善する意思がある」という評価につながります。

例文

今後は確認体制を見直し、再発防止に努めてまいります。

Q8. 電話で謝罪した後もメールは必要?

A. はい。必ずメールで記録を残すべきです。

電話対応のみでは、言った・言わないのトラブルにつながる可能性があります。

フォローアップメール例

本日お電話にてご説明させていただきました内容につき、書面でもご連絡いたします。

Q9. クレーム対応メールでCC・BCCは使ってよい?

A. 原則として慎重に使用します。

社内共有目的であっても、相手に不要な不信感を与える可能性があります。

対応例

(顧客宛メールにはCCを入れず、社内共有は別途行う)

Q10. どこまで丁寧に書けば「謝りすぎ」になりますか?

A. 同じ謝罪表現を何度も繰り返す場合は過剰です。

謝罪は1〜2回に留め、対応策の説明に重点を置きましょう。

適切なバランス例

この度は誠に申し訳ございません。


以下、対応内容についてご説明いたします。

Q11. クレーム対応メールで最も重要なポイントは?

A. 「誠意」「事実」「具体的な対応策」を簡潔に伝えることです。

感情的にならず、責任回避もせず、実務文書としての正確さを意識することが、信頼回復につながります。

総合テンプレート例

この度はご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません。


事実確認の結果と対応内容について、下記のとおりご案内いたします。

まとめ|クレーム対応メールは「信頼回復の公式文書」

クレーム対応メールは、単なる謝罪ではなく、企業としての姿勢を示す重要な公式文書です。


構成・原則・NG例・例文を理解し、冷静かつ誠実に対応することで、トラブルを最小限に抑え、信頼回復につなげることができます。

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