教育実習を辞退することになったとき、多くの方が頭を悩ませるのが「お詫びの伝え方」です。

口頭や電話だけでは誠意が伝わりにくく、後々トラブルになる可能性もあります。

そんなときに必要なのが、お詫び状やフォローのメールです。


本記事では、教育実習を辞退する際にふさわしいお詫び状・メールの文例やマナー、避けるべきNG表現を徹底解説します。

校長先生・指導教諭・大学の先生など相手別の例文を用意しましたので、すぐに使える実践的な内容となっています。

教育実習を辞退する際には、電話での謝罪・メールの送り方・お詫び状の書き方 など、細かなマナーを守ることが大切です。辞退理由を伝える際は「体調不良」や「家庭の事情」など一般的な表現が無難です。

詳しい伝え方の工夫については、こちらの 教育実習を辞退する正しい方法|電話・メールでのマナーと例文付き解説 で解説していますので参考にしてください。

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教育実習を辞退する正しい方法|電話・メールでのマナーと例文付き解説

教育実習を辞退すると卒業や単位、就職にどんな影響があるのか不安な方へ。

進路選択のポイントも詳しく解説しています。

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目次

教育実習を辞退する際にお詫び状・メールが必要な理由

教育実習の辞退は、学校や大学に大きな影響を与えます。

単に電話で伝えるだけでは誠意が伝わらず、後で「言った・言わない」のトラブルになりかねません。

そのため、正式に文面を残すことはマナーであり信頼関係を守るための手段です。

電話や口頭だけでは不十分なケース

電話や口頭で辞退を伝えた場合、一時的には伝わりますが記録が残りません。

そのため後から「聞いていない」と誤解されるリスクがあります。

特に校長先生や大学の先生に対しては、文面を残すことで責任を果たした証拠になります。

文面で残すことのメリット

お詫び状やメールは、感謝と謝罪を整理して伝えられる利点があります。

相手にとっても確認しやすく、誠意を感じてもらえる手段です。

形式に則った文章は、相手の負担を減らし、好印象につながります。

教育実習辞退のお詫び状・メールの基本構成

お詫び状やメールには、一定の構成があります。

この型に沿えば、相手に失礼なく誠意を伝えられます。

宛名・宛先の書き方

宛名は「○○小学校 校長 ○○先生」など、肩書と名前を正式に書きましょう。

略称や敬称抜けは失礼です。

謝罪と辞退理由の伝え方

冒頭でまず謝罪、その後に理由を簡潔に述べます。

理由は「体調不良」「家庭の事情」「大学の都合」など一般的なもので十分です。

感謝の言葉の入れ方

辞退は相手に負担をかける行為です。

謝罪と同時に「受け入れのご配慮に感謝しております」と必ずお礼を添えましょう。

締めくくりの表現

最後は「ご迷惑をおかけしましたことを重ねてお詫び申し上げます」で結び、誠意を強調します。

お詫び状・メールの文例集

以下は実際に使える例文です。

必要に応じてアレンジしてください。

校長先生宛ての文例

拝啓 ○○小学校 校長 ○○先生  

このたびは教育実習を受け入れていただく予定でしたが、家庭の事情により辞退せざるを得なくなりました。  

ご多忙の中、実習のご準備をしていただいたにもかかわらず、このような結果となり誠に申し訳ございません。  

ご配慮に心より感謝申し上げるとともに、ご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。  

敬具

指導教諭宛ての文例

○○小学校 ○年○組 指導教諭 ○○先生  

このたびは教育実習でご指導いただく予定でしたが、体調不良により実習を辞退させていただくことになりました。  

ご多忙の中、受け入れのご準備を進めていただいたにもかかわらず、このようなお願いとなり心よりお詫び申し上げます。  

短い間ではありましたが、先生からいただいたご助言は今後に生かしてまいります。  

誠に申し訳ございませんでした。

大学の担当教員宛ての文例

○○大学 教職課程担当 ○○先生  

このたびは教育実習を辞退することとなり、大変申し訳ございません。  

○○小学校に受け入れのご調整をいただいたにもかかわらず、このようなご連絡を差し上げることとなり、深くお詫び申し上げます。  

今後の履修計画につきましては大学の指導に従い、誠意を持って取り組んでまいります。  

このたびは誠に申し訳ございませんでした。

メールで送る場合の簡潔な文例

件名:教育実習辞退のご連絡(○○大学 ○○)  

○○小学校 校長 ○○先生  

お世話になっております。○○大学○年の○○と申します。  
このたび予定しておりました教育実習を、家庭の事情により辞退させていただきたくご連絡いたしました。  

ご準備いただいたにもかかわらず、このような結果となり大変申し訳ございません。  
心より感謝とお詫びを申し上げます。  

○○大学 ○○(署名)

教育実習辞退時のお詫び状・メールで注意すべきマナー

教育実習辞退の連絡には、いくつか気をつけるべきポイントがあります。

辞退理由の伝え方の工夫

理由は簡潔で構いません。

「就職活動が忙しい」など相手に悪印象を与える表現は避け、「体調不良」「家庭の事情」など一般的な言葉を使いましょう。

感謝の気持ちを必ず添える

受け入れ準備には多大な労力がかかっています。

必ず「ご準備いただき感謝申し上げます」と加えることが大切です。

メール送信のタイミングと件名の付け方

辞退が決まったらすぐに連絡しましょう。

件名は「教育実習辞退のご連絡(○○大学 ○○)」のように一目で内容がわかるものが望ましいです。

NG例文集(やってはいけないお詫び状・メール)

教育実習を辞退する際のお詫び状やメールでは、言葉選びひとつで誠意の伝わり方が大きく変わります

特に、曖昧すぎる表現や本音をストレートに書いてしまうと、相手に不快感を与える可能性があります。

ここでは、ありがちなNG例文と、それをどのように改善すべきかを具体的に解説します。

NG例1:理由が曖昧すぎる

悪い例:

実習に行けなくなりました。すみません。

👉 この文章では「なぜ行けないのか」が全く伝わらず、社会人としての誠意に欠ける印象を与えてしまいます。

改善例:

このたびは大変申し訳ございませんが、体調不良により教育実習を辞退させていただきたく存じます。貴重な機会をいただいたにもかかわらず、ご迷惑をおかけすることとなり、心よりお詫び申し上げます。

👉 理由は簡潔かつ相手が納得できる形で伝えることが大切です。

NG例2:本音をそのまま書いてしまう

悪い例:

就職活動が忙しいため実習を辞退します。

改善例:

👉 事実であっても、「教育実習より就活を優先している」と受け取られ、相手を軽視している印象を与えます。

誠に恐縮ではございますが、進路に関するやむを得ない事情により、今回の教育実習を辞退させていただきたくお願い申し上げます。貴重なご配慮をいただきながら、このような結果となりましたことを深くお詫び申し上げます。

👉 「就職活動」とストレートに書くのではなく、やむを得ない事情と表現することで、誠意と配慮が伝わります。

NG例3:感謝の言葉がない

悪い例:

体調不良のため辞退します。よろしくお願いします。

👉 謝罪だけでなく、これまで準備していただいた学校側への感謝が欠けているため、冷たい印象を与えます。

改善例:

このたびは教育実習のご準備を賜り、誠にありがとうございます。誠に心苦しいのですが、体調不良のため実習を辞退せざるを得ない状況となりました。多大なるご迷惑をおかけしますこと、心よりお詫び申し上げます。

👉 感謝の言葉を加えるだけで、相手に敬意を払っていることが伝わるため、文章の印象が大きく変わります。

NG例4:謝罪の言葉が不足している

悪い例:

実習には行けなくなりましたので、ご理解ください。

👉 「ご理解ください」という言い回しは、一方的で上から目線に聞こえてしまう危険があります。

改善例:

このたびは大変ご迷惑をおかけいたしますが、体調不良により実習を辞退させていただきますことを、心よりお詫び申し上げます。ご多忙の中ご調整いただきましたにもかかわらず、このような形となりましたことを深くお詫び申し上げます。

👉 謝罪の言葉を繰り返すことで、誠意と真摯な気持ちをより丁寧に表現できます。

NG例5:長すぎて要点がぼやける

悪い例:

私自身も教育実習に行きたい気持ちはとても強かったのですが、この数か月間で家庭の事情もあり、また就職活動や体調のことなど、さまざまな要因が重なってしまい、結果的にどうしても実習に行けなくなってしまいました。本当に残念ですが、辞退させていただきます。

👉 説明が長すぎて、相手に負担をかけてしまう文章になっています。

改善例:

誠に心苦しいのですが、家庭の事情により教育実習を辞退させていただきます。

せっかくのご配慮をいただいたにもかかわらず、このような形となりましたことを深くお詫び申し上げます。

👉 要点を簡潔にまとめることで、相手に伝わりやすく、誠意も感じられる文章になります。


教育実習の辞退は相手に大きな迷惑をかけるため、理由は簡潔・感謝を忘れない・謝罪を丁寧にという3点が重要です。

NG例と改善例を比べて、自分の文面が失礼になっていないかチェックしましょう。

よくある質問(Q&A)

教育実習を辞退する際には、多くの人が「どこまで理由を伝えるべきか」「メールで済むのか」「再実習に影響はあるのか」など、細かい疑問を抱きます。

ここでは、実際の相談や想定される質問をもとに、丁寧にお答えします。

さらに、すぐに使えるテンプレート文例も添えていますので、迷ったときに参考にしてください。

Q1. 辞退理由は正直に書いた方がいいですか?

回答
辞退理由は正直であることが望ましいですが、相手に不快感を与える表現は避けるべきです。

例えば「就職活動が忙しいから」という直接的な理由は、学校側に「優先順位が低い」と思われる可能性があります。

そのため、建前として「やむを得ない事情」「大学の都合」「体調不良」など、一般的で受け入れやすい理由にまとめるのが無難です。

例文テンプレート
「このたびは、家庭の事情により教育実習を辞退せざるを得なくなりました。」

Q2. メールだけで済ませてもいいのでしょうか?

回答
メールだけでの連絡は避けた方が無難です。

基本の流れは「電話で謝罪 → フォローとしてメールまたはお詫び状」です。

まず電話で直接謝罪の気持ちを伝えることが重要で、その後に文面を残すことで誠意が伝わりやすくなります。

例文テンプレート(電話後に送るメール)


件名:教育実習辞退のご連絡(○○大学 ○○)
「本日はお電話にて教育実習辞退の件をお伝えいたしました。

改めて、受け入れのご準備をいただいたにもかかわらず、このような結果となり大変申し訳ございません。」

教育実習を辞退する際には、電話での謝罪・メールの送り方・お詫び状の書き方 など、細かなマナーを守ることが大切です。

辞退の伝え方を誤ると、学校側や大学に悪い印象を与えてしまう可能性もあります。


詳しい流れや注意点については、以下の記事で 電話・メールのマナーや実際に使える例文解説していますので、あわせてご覧ください。

Q3. 辞退の連絡はいつまでにすべきですか?

回答
辞退が決まった時点で、できるだけ早く連絡するのがマナーです。

直前の連絡は、学校や大学に大きな迷惑をかけてしまいます。

少なくとも実習開始の1か月前までには伝えましょう。

例文テンプレート


「突然のご連絡となり恐縮ですが、教育実習の辞退について早急にお伝えする必要があると判断し、ご連絡申し上げました。」

Q4. お詫び状は手書きが望ましいですか?

回答
理想は手書きのお詫び状ですが、必須ではありません。

丁寧に書かれたパソコン文書でも誠意は伝わります。

大切なのは「内容が整っているか」と「感謝の気持ちが込められているか」です。

例文テンプレート


「このたびは、受け入れのご配慮をいただきながら、辞退することとなり誠に申し訳ございません。」

Q5. 辞退の理由を詳しく聞かれたらどう答えればいいですか?

回答
質問された場合は、差し支えない範囲で事実を簡潔に伝えましょう。

無理に詳細を説明する必要はありません。

「体調不良のため」「家庭の事情により」など一般的な表現で十分です。

例文テンプレート


「体調の関係で、長期間の実習が難しい状況にございます。」

Q6. 辞退したら今後の進路に影響しますか?

回答
大学のカリキュラムや卒業要件に関わるため、影響が出る可能性はあります。

ただし辞退時に誠意ある対応をしておけば、再度実習を受けられるケースも多いです。

大学の教務担当に必ず確認しましょう。

例文テンプレート


「今後の履修や卒業要件については、大学の指導に従い誠意を持って対応いたします。」

Q7. 辞退すると受け入れ校との関係が悪くなりますか?

回答
辞退は残念ながら負担をかけますが、丁寧な対応をすれば関係が大きく悪化することはありません。

むしろ誠意のあるお詫び状があれば、良い印象を残すことも可能です。

例文テンプレート


「受け入れのご準備をいただいたにもかかわらず、辞退することとなり大変心苦しく存じます。」

Q8. メールの件名はどうすればいいですか?

回答
件名は一目で内容がわかるように「教育実習辞退のご連絡(○○大学 ○○)」とするのが適切です。

件名が不明瞭だと、相手が見落とす可能性があります。

例文テンプレート
件名:教育実習辞退のご連絡(○○大学 ○○)

Q9. 実習先の学校に直接出向いて謝罪した方がいいですか?

回答
原則は電話とお詫び状で十分です。

ただし、直前での辞退や特別な事情がある場合は、大学の指導に従って直接謝罪に伺うこともあります。

例文テンプレート


「本来であれば直接お伺いしお詫びすべきところですが、まずは書面にて失礼いたします。」

Q10. 辞退後に再度教育実習を受けることは可能ですか?

回答
大学のカリキュラムによっては翌年度以降に再実習を受けることが可能です。

辞退の対応が誠実であれば、再挑戦に悪影響は少ないでしょう。

例文テンプレート


「今後改めて教育実習に臨めるよう、大学の指導に従い準備を進めてまいります。」

Q11. 辞退を伝えるときに避けるべき表現はありますか?

回答
「仕方なく辞退します」「面倒になったので」など、相手に軽んじている印象を与える言葉は絶対にNGです。

理由はやむを得ない事情として簡潔にまとめ、必ず感謝と謝罪を添えましょう。

例文テンプレート(NGを避けた表現)


「誠に勝手ながら、やむを得ない事情により辞退させていただくこととなりました。ご準備いただいたことに深く感謝申し上げます。」

このQ&Aでは、教育実習辞退にまつわる11のよくある疑問を解説しました。

大切なのは「理由は簡潔に」「感謝と謝罪を忘れずに」「誠意を持った対応をすること」です。

この記事のテンプレートを活用して、相手に配慮した対応を心がけてください。

まとめ

教育実習の辞退は大変申し訳ないことですが、誠意を持った対応をすれば相手に理解してもらえます。


大切なのは「謝罪+理由+感謝」を組み合わせた文面です。

この記事の文例を参考に、誠意を伝えられるお詫び状・メールを作成してください。

辞退理由を伝える際は「体調不良」や「家庭の事情」など一般的な表現が無難です。

詳しい伝え方の工夫については、こちらの 教育実習を辞退する正しい方法|電話・メールでのマナーと例文付き解説 で解説していますので参考にしてください。

教育実習を辞退する正しい方法|電話・メールでのマナーと例文付き解説

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