「お見舞いに来てくれるのはありがたいけれど、今は静かに休みたい」「退院したばかりで、人を迎える余裕がない」と感じることはありませんか。
入院中や退院後は、体力だけでなく、人と話す気力が戻っていないこともあります。相手を大切に思っていても、無理に面会を受け入れる必要はありません。
お見舞いを断るときは、気遣いへの感謝と「今は面会を控えてほしい」という希望を、短く明確に伝えると、意図が伝わりやすくなります。
この記事では、お見舞いや訪問を受ける本人・家族から伝えるお断りの例文を紹介します。入院中・退院後の状況や相手との関係に合わせて、使いやすい文章を選んでください。
すぐ使えるお見舞い・面会のお断り例文
まずは、すぐに送れる3つの例文です。名前や言葉遣いを、普段の関係に合わせて書き換えてください。
入院中の本人から親しい相手へ
お見舞いに来ようとしてくれてありがとう。気にかけてもらえてうれしいです。今はゆっくり休みたいので、面会は控えてもらえると助かります。気持ちはありがたく受け取っているよ。
目上の方へ丁寧に伝える場合
お見舞いのお申し出をいただき、ありがとうございます。温かいお心遣いに感謝しております。現在は休息を優先したく、面会は控えさせていただいております。お気持ちだけ、ありがたく頂戴いたします。
家族から本人に代わって伝える場合
〇〇の家族の△△です。このたびは、温かいお心遣いをありがとうございます。本人が今は静かに休みたいと希望しているため、面会は控えていただけますようお願いいたします。お気遣いに、本人も感謝しております。
家族が伝える場合は、本人の意向を確認できるときは確認してから連絡しましょう。「本人も感謝しております」など、本人の気持ちを書く部分も、確認できている内容に合わせてください。
お見舞い・面会を断るときの伝え方
長い説明をしなくても、感謝と希望が伝われば、お断りの文章はまとまります。
まず気遣いへの感謝を伝える
最初に「気にかけてくれてありがとう」「お見舞いのお申し出をありがとうございます」と添えると、相手の好意を受け止めていることが伝わります。
訪問を断ることと、相手の気持ちに感謝することは、両立できます。実際の気持ちに合う、無理のない言葉を選びましょう。
「今は面会を控えたい」と意思を明確にする
「わざわざ来てもらうのは悪いので」だけでは、「気を使わなくていいよ」と返され、訪問の話が進んでしまうことがあります。
「今は面会を控えたいです」「しばらく訪問はご遠慮ください」など、してほしいことを具体的に伝えましょう。
理由は伝えられる範囲で短くまとめる
「休息を優先したい」「人と会う余裕がない」「自宅で静かに療養したい」といった説明で十分です。病名や治療内容を詳しく伝える必要はありません。
理由を説明すること自体が負担なら、「今は面会を控えさせていただいております」と、希望だけを伝える方法もあります。
再開の時期が分からなければ約束しない
「来週なら会える」「退院したらすぐ来て」と、分からない予定を約束する必要はありません。
予定を尋ねられた場合は、「面会を再開する時期は、まだ決めていません」と伝えられます。連絡の約束を負担に感じるなら、「こちらから連絡します」という一文も省いて構いません。
電話やLINEも負担なら、連絡についても希望を伝える
面会を断ると、「それなら電話をしよう」と提案されることもあります。電話やメッセージへの対応も難しい場合は、その希望も一緒に伝えておきましょう。
気にかけてくれてありがとう。今は休息を優先したいので、面会と電話は控えてもらえると助かります。LINEにも返信できないことがあります。返事を待たずにいてくれるとありがたいです。
すでにいただいたお見舞いや励ましの言葉への感謝を、別に手紙で伝えたい場合は、お見舞いを受けた本人・家族から送るお礼状の例文も参考にしてください。
入院中の状況別|面会を断る例文
以下は、本人から送る例文です。自分が伝えてよいと思う範囲だけを使ってください。
体力がなく、休息を優先したいとき
お見舞いの申し出をありがとう。今は少し話すだけでも疲れてしまうので、面会は控えてもらえると助かります。静かに休む時間を大切にしたいと思っています。
「短時間なら大丈夫」と付け加えると、面会を受け入れる意味になります。会うこと自体が難しい場合は、時間の相談をせず、お断りの意思を伝えましょう。
手術前後・治療中で人に会う余裕がないとき
温かいお心遣いをありがとうございます。今は治療と休息に専念したいため、面会は控えさせていただいております。お見舞いのお気持ちに、心より感謝いたします。
手術の日や治療の内容まで伝えなくても、文章は成立します。医療上の面会可否については、病院に確認している案内に従ってください。
気持ちが落ち着かず、会いたくないとき
気にかけてくれてありがとう。今は人と会う気持ちの余裕がなく、一人で静かに過ごしたいと思っています。しばらく面会は控えてもらえると助かります。
気持ちの状態を話したくない場合は、「今は静かに休みたいので、面会は控えてください」と短くしても構いません。
病院の面会制限を伝えるとき
次の例文は、病院に確認し、現在の制限によってその相手との面会ができない場合に使います。面会時間や人数の制限だけの場合は、その内容に合わせて書き換えてください。
お見舞いのお申し出をありがとうございます。病院に確認したところ、現在の面会制限により、お越しいただいてもお会いすることができません。今回は訪問を控えていただけますようお願いいたします。お気持ちはありがたく頂戴いたします。
自分が休みたいという希望を伝えるために、確認していない病院の規則や医師の指示を理由にする必要はありません。
退院後の自宅訪問を断る例文
退院しても、来客に対応する余裕があるとは限りません。「退院しました」という報告と、「訪問を受けられる」という案内は分けて考えましょう。
退院直後で、静かに休みたいとき
退院を気にかけてくれてありがとう。しばらくは家で静かに休みたいので、自宅への訪問は控えてもらえると助かります。今は来客の予定を入れずに過ごそうと思っています。
通院・療養が続いているとき
温かいお心遣いをありがとうございます。退院後も通院と療養が続いており、今は人をお迎えする余裕がありません。自宅へのお見舞いは控えていただけますようお願いいたします。
通院や療養について詳しく知らせたくない場合は、「現在は自宅で休息を優先しております」とまとめられます。
訪問予定を延期・取りやめにしたいとき
〇日に来てくれる予定をしていたけれど、今の体調では人を迎えるのが難しいため、今回は取りやめにさせてください。予定を空けてくれていたのに、ごめんね。別の日程はまだ決められないので、いったん約束を見送らせてもらえると助かります。
すでに約束していた場合は、変更のお詫びを一度添えると丁寧です。新しい日を決めるのが難しいなら、無理に代わりの日程を提案しなくても構いません。
相手別|角を立てにくいお断りの例文
親しい相手には普段の言葉で、仕事関係や目上の方には丁寧な言葉で伝えます。どの場合も、面会を控えてほしいという内容は曖昧にしないことが大切です。
友人・親しい知人へ
顔を見に行こうかと言ってくれてありがとう。会いたい気持ちはあるけれど、今は休む時間を優先したいので、お見舞いは遠慮させてね。気にかけてくれたことがうれしかったです。
「会いたい気持ちはある」という一文は、本当にそう思うときだけ使ってください。親しい関係でも、気持ちを無理に合わせる必要はありません。
親戚へ
いつも気にかけてくださり、ありがとうございます。今は静かに療養したいため、お見舞いの訪問は控えていただけますと幸いです。ほかのご親戚から訪問のお話があった際も、同じようにお伝えいただけると助かります。
親戚間で伝えてもらう場合は、訪問についての希望だけを共有してもらいましょう。病状など、広めてほしくない情報まで伝える必要はありません。
上司・同僚へ
お見舞いのお申し出をいただき、ありがとうございます。皆さまのお心遣いに感謝しております。現在は療養を優先しており、面会は控えさせていただいております。職場の皆さまにも、その旨をお伝えいただけますと幸いです。
面会のお断りと、復帰予定や業務の相談は、必要に応じて別の連絡に分けると内容が分かりやすくなります。
面会のお断りとは別に、職場から届いたお見舞いメールへ一般的なお礼を返したい場合は、職場のお見舞いメールと、受け取った本人のお礼・返信例文をご覧ください。
目上の方へ
このたびは、ご丁寧なお見舞いのお申し出をいただき、ありがとうございます。現在は人とお会いする余裕がなく、ご訪問はご遠慮いただきたく存じます。温かいお心遣いに、心より御礼申し上げます。
丁寧な表現でも、お断りの意思は伝えられます。謝罪の言葉を何度も重ねるより、感謝と希望を簡潔にまとめましょう。
家族が代理でお見舞い・面会を断る例文
家族が連絡する際は、最初に本人との関係と名前を伝えます。本人の希望を確認できる場合は確認し、病状や気持ちを必要以上に共有しないようにしましょう。
本人の意向を確認できていないときは、「本人が希望しています」と断定せず、確認できている状況と、ご家族から伝えたいお願いを分けて書いてください。
本人の希望を伝えるとき
〇〇の妻の△△です。お見舞いのお申し出をありがとうございます。本人に確認したところ、今は面会をせず、静かに休みたいとのことでした。しばらくご訪問を控えていただけますようお願いいたします。
本人の言葉をそのまま詳しく紹介する必要はありません。「今は面会を控えたい」という希望が伝わる範囲にまとめます。
家族を窓口にして連絡をまとめたいとき
〇〇の娘の△△です。いつもお気遣いをありがとうございます。本人と相談し、当面は面会を控え、連絡は私が窓口となることにしました。本人への電話やメッセージは控えていただき、必要なご連絡がある場合は私宛てにお願いいたします。すぐにお返事できない場合もございます。
家族が窓口になる場合も、いつでも対応すると約束する必要はありません。緊急ではない連絡を控えてほしい場合は、その希望も添えられます。
病状の詳しい説明を控えたいとき
〇〇の家族の△△です。ご心配いただき、ありがとうございます。本人の意向により、病状の詳しいお話は控えさせていただいております。現在は面会も控えておりますので、ご訪問はご遠慮くださいますようお願いいたします。
病状を伝えないことについて、長い説明や繰り返しのお詫びは必要ありません。本人が共有してよいと考えている範囲を大切にしてください。
LINE・メール・電話で伝えるときの書き方
連絡方法は、普段のやり取りと、自分が対応しやすい方法に合わせて選びましょう。話すことが負担なら、文章で伝える方法もあります。
LINE|親しい相手へ短く伝える
LINEは、友人や親戚など、普段から連絡を取っている相手に使いやすい方法です。一度に読み切れる長さで、訪問についての希望を伝えます。
お見舞いに来ようとしてくれてありがとう。今は休みたいので、しばらく訪問は控えてね。気持ちはうれしく受け取っています。返信は気にしなくて大丈夫です。
すでに訪問日を約束している場合は、「〇日の訪問は取りやめにさせてください」と日付を入れて、変更する予定を明確にしましょう。
メール|件名・宛名・署名を付けて伝える
職場や目上の方には、誰からの連絡か分かるメールが使いやすい場合があります。必要なお願いが埋もれないよう、本文は簡潔にまとめます。
件名:お見舞いのお申し出へのお礼と面会について
〇〇様
このたびは、お見舞いのお申し出をいただき、ありがとうございます。
温かいお心遣いに、心より感謝申し上げます。
現在は療養と休息を優先したいため、面会は控えさせていただいております。
ご訪問はご遠慮いただけますようお願いいたします。
お気持ちだけ、ありがたく頂戴いたします。
ご返信には及びません。
△△ △△
署名は、自分の氏名など、相手が差出人を確認するために必要な情報だけで構いません。
電話|その場で伝える短い会話例
電話で申し出を受けた場合は、話を長く続けず、その場で希望を伝えられます。
相手:今度、お見舞いに行こうと思っているんだけど。
本人:気にかけてくれてありがとう。今は静かに休みたいので、面会は控えてもらえると助かります。
相手:少しだけでも難しいかな?
本人:うん、今は短時間でも会うのが難しいんです。気持ちはありがたく受け取っているよ。
電話を続けるのがつらい場合は、「今は長く話せないので、ここで失礼します」と切り上げても構いません。
断っても面会を求められるときの対応
一度伝えても、「少しだけ」「顔を見るだけ」と申し出が続くことがあります。その都度、新しい理由を用意する必要はありません。今の希望を、同じ内容で短く伝えましょう。
一度断った後、再度申し出があった場合
気にかけてくださり、ありがとうございます。先日お伝えしたとおり、今は短時間でも面会を控えたいと思っています。ご訪問はご遠慮ください。
説明を増やすより、「短時間でも難しい」「今は受けられない」と、判断が変わっていないことを伝える方法があります。
訪問日を一方的に決められた場合
お見舞いのお気持ちはありがたいのですが、〇日はお会いできません。現在は面会を控えておりますので、その日のご訪問はお取りやめください。
「その日は都合が悪い」だけでは、別の日を提案されることがあります。日程の問題ではなく、面会自体を控えていることも伝えましょう。
突然訪問された場合の短い伝え方
お気遣いありがとうございます。今は面会を受けられません。今日はお引き取りいただけますようお願いいたします。
自宅なら、インターホンや家族を通して伝える方法もあります。入院中で対応が負担になっている場合は、病院のスタッフに、面会を希望していないことを相談してください。
対応が負担なら、家族や病院のスタッフに相談する
何度も自分で断ることがつらいときは、家族に連絡を代わってもらう方法があります。入院中は、病院のスタッフに希望を伝え、どのように対応できるか相談しましょう。
周囲の人へは、「面会を控えたいと伝えているが、申し出が続いていて負担になっている」と具体的に説明すると、困っている内容が伝わりやすくなります。
お見舞いを断るときに避けたい表現
相手への遠慮から曖昧に書くと、面会を受け入れていると受け取られることがあります。次のように、意図が分かる言葉へ置き換えましょう。
「わざわざ来てもらうのは悪いので」だけで終える
「遠慮しているだけ」と受け取られやすい表現です。面会を控えてほしいことを付け加えます。
言い換え:お気遣いありがとうございます。今は静かに休みたいので、ご訪問は控えていただけますと幸いです。
「来週なら大丈夫」と、分からない予定を約束する
再開日を決めると、その日までに会える状態にならなければという負担につながることがあります。予定が分からないときは、そのまま伝えましょう。
言い換え:面会を再開する時期は、まだ決めていません。当面は訪問を控えていただけると助かります。
確認していない医師の指示や病院の規則を理由にする
「医師に止められている」「病院で禁止されている」という説明は、実際に確認できている場合に限って使います。自分の希望は、自分の希望として伝えられます。
言い換え:今は自分の体調を優先したいため、面会を控えさせていただいております。
「お返しができないので来ないで」と伝える
お返しだけが理由に聞こえると、「お返しはいらないから」と訪問を提案されることがあります。休息を優先したいのであれば、その希望を中心に伝えましょう。
言い換え:今は来客への対応が難しいので、訪問は控えてください。お見舞いのお気持ちは、ありがたく受け取っています。
お見舞い・面会のお断りに関するよくある質問
お見舞いを断るのは失礼ですか?
体調や気持ちを優先して、面会を控えてほしいと伝えることは、相手の好意を否定することではありません。気遣いへの感謝と、今は会うことが難しいという希望を伝えましょう。
相手が残念に感じることはあっても、それを避けるために無理をして会う必要はありません。
理由や病名を詳しく説明する必要はありますか?
面会を断るために、病名や治療内容を詳しく説明する必要はありません。「休息を優先したい」「今は人と会う余裕がない」と、伝えられる範囲で構いません。
詳しく尋ねられたときは、「病状についての詳しいお話は控えさせてください」と伝えられます。
「落ち着いたらこちらから連絡します」と書いてもよいですか?
自分から連絡したいと思っていて、約束が負担にならないなら使えます。ただし、面会を再開できる日まで約束する必要はありません。
連絡できるか分からない場合は、「面会を再開する時期は未定です」とするか、再開についての一文を省いても構いません。
面会だけでなく、電話やLINEも控えてほしい場合は?
面会と連絡を、それぞれ具体的に伝えます。LINEは読めるけれど返信が難しい場合と、メッセージ自体を控えてほしい場合では、お願いする内容が異なります。
気にかけてくれてありがとう。今は連絡に対応することも負担になっているため、しばらく面会・電話・LINEは控えてもらえると助かります。
必要な用件の連絡先を案内する場合は、窓口になる家族などに、先に了承を得ておきましょう。
品物やお見舞い金も辞退したい場合は?
訪問だけを断る文章では、品物やお見舞い金まで辞退したい意図が伝わらない場合があります。受け取りを控えたいものも、別に明記しましょう。
温かいお心遣いをありがとうございます。現在は訪問でのお見舞いに加え、お品物やお見舞い金も辞退させていただいております。お気持ちだけ、ありがたく頂戴いたします。
すでに受け取ったお見舞いについて、お返しや添える文章を調べたい場合は、お見舞いを受けた本人・家族が準備する快気祝い・お見舞い返しの例文とマナーをご覧ください。
まとめ|感謝と「今は休みたい」という希望を短く伝えよう
お見舞い・面会を断るときは、相手の気遣いへの感謝と、今は訪問を控えてほしいという意思を、短く明確に伝えましょう。
- 「気にかけてくれてありがとう」と、好意への感謝を添える
- 「今は面会を控えたい」と、希望を具体的に伝える
- 病名や治療内容は、伝えたい範囲だけにする
- 面会再開の日や、自分からの連絡を無理に約束しない
- 対応が負担なら、家族や病院のスタッフに相談する
まずは、「お見舞いの申し出をありがとう。今は静かに休みたいので、面会は控えてもらえると助かります」という一文からでも構いません。
相手への感謝を大切にしながら、自分が休むために必要な希望も伝えてください。