「子育てをしながら事務職を続けるのがつらい」「仕事と家事に追われ、毎日を乗り切るだけで精いっぱい」と感じていませんか。

事務職は、体力的な負担が比較的少なく、子育てと両立しやすい仕事と思われることがあります。しかし、実際には勤務時間が固定されていたり、月末・月初に仕事が集中したり、子どもの急な体調不良でも休みにくかったりする職場もあります。

仕事が終わっても、保育園や学童のお迎え、夕食の準備、入浴、洗濯、翌日の支度が待っています。自分のために休む時間を確保できず、「このまま続けられるだろうか」と不安になるのは、決して甘えではありません。

大切なのは、今すぐ辞めるか、限界まで我慢するかの二択で考えないことです。業務の調整や家族との分担、勤務条件の見直し、転職の準備など、今の生活に合う方法を一つずつ探すことができます。

この記事では、子育てしながら事務職を続けるのがつらい原因を整理し、負担を減らす方法や働き方を変える判断基準、転職先を選ぶときに確認したい項目をわかりやすく解説します。

この記事でわかること

  • 子育てしながら事務職を続けるのがつらい主な原因
  • 仕事と子育ての負担を減らすためにできること
  • 今の職場へ相談するときの伝え方
  • 働き方や職場を変えたほうがよいサイン
  • 子育てと両立しやすい職場を見極める7つの確認項目
  • 退職する前に準備しておきたいこと
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子育てしながら事務職を続けるのがつらいのは甘えではない

仕事と子育てを両立していると、職場でも家庭でも常に「次にすること」を考えなければなりません。

勤務中は電話対応や書類作成、データ入力、来客対応などに集中し、退勤後は子どものお迎えや家事に追われます。家に帰っても気持ちを切り替える時間がなく、知らないうちに疲労が積み重なることがあります。

周囲から「事務職なら定時で帰れるでしょう」「座ってできる仕事だから楽でしょう」と言われても、実際の負担は職場によって異なります。つらいと感じるのは、自分の努力が足りないからではなく、仕事と家庭の負担が現在の許容量を超えている可能性があります。

「辞めたいと思う自分は甘えているのでは」と責めてしまう方は、事務職を辞めたいのは甘え?そう感じる理由と後悔しない判断基準も参考にしてください。

子育てしながら事務職を続けるのがつらくなる7つの原因

1.勤務時間と保育園・学童の時間が合わない

始業時間が早い職場や通勤時間が長い職場では、朝の準備に余裕がなくなります。終業時刻とお迎え時間が近い場合は、少しの残業や電車の遅延でも間に合わなくなることがあります。

毎日時間に追われていると、仕事中も時計が気になり、精神的に落ち着かなくなります。

2.子どもの急な体調不良で休みにくい

子どもが小さい時期は、発熱や感染症などで突然休まなければならないことがあります。欠勤するたびに同僚へ謝り、仕事の遅れを心配していると、必要な休みであっても罪悪感を抱きやすくなります。

特定の人しか担当できない業務が多い職場では、休むことへの心理的な負担がさらに大きくなります。

3.月末・月初や繁忙期に残業が発生する

事務職は、月末・月初の締め作業、決算期、年度末などに業務が集中することがあります。定時退社を希望していても、周囲が残っていると帰りにくい職場もあるでしょう。

残業時間そのものが短くても、お迎えや夕食の時間に影響するため、子育て中の人にとっては大きな負担になります。

4.仕事を家に持ち帰るような気持ちになる

実際に書類を持ち帰っていなくても、「明日の仕事は間に合うだろうか」「休んだ分を取り戻さなければ」と考え続けてしまうことがあります。

家庭にいる間も仕事のことが頭から離れないと、子どもと過ごしていても心が休まりません。

5.家事や育児の負担が一人に偏っている

仕事の負担だけを減らそうとしても、家庭内の役割が一人に集中していれば、疲れはなかなか軽くなりません。

「自分がしたほうが早い」と抱え込んでいるうちに、食事の準備、洗濯、学校からの連絡確認、行事の管理などが積み重なります。見えにくい家事も含めて、負担を整理する必要があります。

6.職場に子育てへの理解がない

制度として時短勤務や有給休暇が用意されていても、実際には利用しにくい職場があります。

子どものことで休むたびに嫌な顔をされたり、重要な仕事から外されたりすると、「迷惑をかけている」「自分は評価されない」と感じやすくなります。

7.自分の時間と睡眠時間が足りない

子どもが寝たあとに家事や翌日の準備をしていると、就寝時間が遅くなります。夜中に子どもが起きる時期は、まとまった睡眠を取れないこともあるでしょう。

疲労が回復しないまま出勤する生活が続くと、集中力が落ち、仕事のミスや気持ちの落ち込みにつながることがあります。

まず確認したい「何が一番つらいのか」

仕事を辞めたいほどつらいときは、問題がいくつも重なり、何から変えればよいかわからなくなることがあります。まずは、現在の負担を書き出してみましょう。

  • 始業時刻や終業時刻が合わない
  • 通勤時間が長い
  • 残業が多い、または急な残業がある
  • 休暇を取りにくい
  • 担当業務を代わってくれる人がいない
  • 家事や育児の分担が偏っている
  • 睡眠時間や一人で休める時間が足りない
  • 職場の人間関係に強いストレスがある

一番大きな負担が勤務時間なら、時短勤務や始業・終業時刻の変更で改善できる可能性があります。職場の雰囲気や休みにくさが原因なら、制度だけでなく職場環境そのものを見直す必要があるでしょう。

今の職場で負担を減らすためにできること

上司へ具体的な希望を伝える

「子育てが大変です」だけでは、上司も何を調整すればよいかわからないことがあります。困っている状況と希望する対応を具体的に伝えましょう。

たとえば、「保育園のお迎えがあるため、午後5時30分までに退勤したい」「月末の締め作業を午前中から進められるようにしたい」など、業務への影響と希望をセットで説明します。

相談するときは、口頭だけで終わらせず、決まった内容をメールなどで確認しておくと認識の違いを防ぎやすくなります。

仕事の優先順位と締め切りを共有する

すべてを完璧に終わらせようとすると、時間内に仕事を収めることが難しくなります。担当業務を「今日中に必要なもの」「今週中でよいもの」「ほかの人へ依頼できるもの」に分けましょう。

新しい仕事を頼まれたときは、現在抱えている業務と締め切りを伝え、どちらを優先するか確認することも大切です。

休んでも仕事が止まらない仕組みを作る

業務手順や保存場所、連絡先、進捗状況を簡単にまとめておくと、急に休んだときでもほかの人が対応しやすくなります。

一人だけが仕事を把握している状態を減らすことは、本人だけでなく職場にとってもメリットがあります。上司へ「急な休みに備えて業務を共有したい」と提案してみましょう。

利用できる制度を確認する

就業規則や社内案内を確認し、時短勤務、時間単位の有給休暇、在宅勤務、フレックスタイム、子どもの看護等休暇など、利用できる制度がないか調べましょう。

制度の対象条件や取得方法は会社によって異なります。利用を希望する場合は、人事担当者へ具体的な手続きを確認してください。

家庭内の役割を見直す

家族と話し合うときは、「もっと手伝ってほしい」と伝えるだけでなく、担当する家事を具体的に決めることがポイントです。

  • 保育園や学童への送迎
  • 夕食の準備や片付け
  • 洗濯物を干す・取り込む・たたむ
  • 学校や園からの連絡確認
  • 子どもの通院や病気のときの付き添い
  • 日用品や食料品の買い物

毎日同じ分担にする必要はありません。繁忙期や家族の勤務予定に合わせて、週ごとに調整する方法もあります。

子育てと両立しやすい働き方の選択肢

勤務時間を短くする

フルタイム勤務が負担になっている場合は、時短勤務やパート勤務へ変更することで、朝夕の余裕を作れる可能性があります。

ただし、勤務時間を短くすると収入や社会保険の扱いが変わることがあります。変更前に、手取り額や賞与、昇給、将来の働き方を確認しましょう。

在宅勤務ができる仕事を探す

在宅勤務ができれば通勤時間を減らせますが、子どもの世話をしながら通常どおり働けるとは限りません。

在宅勤務の頻度、出社日、勤務中に子どもが自宅にいる場合の会社のルールなどを確認する必要があります。求人票に「在宅勤務可」と書かれていても、入社直後から利用できるとは限らないため注意しましょう。

通勤時間の短い職場へ移る

勤務時間が同じでも、通勤時間が短くなれば、朝の準備やお迎えに余裕が生まれます。

求人を探すときは、電車に乗っている時間だけでなく、自宅から駅、駅から会社までの移動時間も含めて考えましょう。乗り換え回数や遅延の起こりやすさも重要です。

業務量を調整しやすい事務職を選ぶ

同じ事務職でも、仕事内容や忙しい時期は異なります。一般事務、営業事務、経理事務、医療事務など、職種名だけで両立しやすさを判断することはできません。

担当業務の範囲、電話対応の量、締め切りの頻度、繁忙期、急な残業の有無を確認し、自分の生活に合うかを判断しましょう。

今の職場を続けるか変えるかの判断基準

今の職場で調整できる余地があるか

上司へ相談することで勤務時間や業務量を調整できるなら、すぐに退職しなくても状況が改善する可能性があります。

一方、相談しても取り合ってもらえない、制度の利用を妨げられる、休むたびに責められる状態が続く場合は、職場を変えることも現実的な選択肢です。

心身に不調が出ていないか

次のような状態が続いている場合は、仕事を続けることだけを優先せず、休養や医療機関への相談を検討してください。

  • 眠れない、または夜中に何度も目が覚める
  • 朝になると動悸や吐き気がする
  • 食欲が大きく落ちた、または食べすぎてしまう
  • 仕事や家事でミスが急に増えた
  • 子どもや家族へ強く当たってしまう
  • 休日も疲れが取れない
  • 涙が出る、何もしたくない状態が続く

体調に強い異変があるときは、退職を決める前に休むことも必要です。危険を感じるほどつらい場合は、一人で抱えず、家族や身近な人、医療機関などへ早めに相談してください。

生活を維持できる収入があるか

働き方を変えるときは、毎月必要な生活費と、働き方を変えたあとの収入を比べる必要があります。

給与だけで判断せず、保育料、通勤費、食費、外食費、家事代行などの支出も含めて考えましょう。勤務時間を短くすることで、支出が減る場合もあります。

子どもの成長によって状況が変わるか

保育園への入園、学童の利用、子どもの進学などによって、必要な送迎時間や家庭での負担は変化します。

現在のつらさが一定期間で落ち着く見込みがあるなら、その時期まで業務を調整する方法もあります。ただし、心身が限界に近い場合は、将来状況が変わることを理由に無理を続けないことが大切です。

退職を決めることに迷っている方は、事務職を辞める勇気が出ないときに考えたいこともあわせてご覧ください。

子育てと両立できる転職先を選ぶ7つの確認項目

「子育てに理解があります」という言葉だけで判断せず、求人票や面接で具体的な条件を確認しましょう。

1.給与・賞与・昇給

基本給だけでなく、賞与の実績、昇給の有無、各種手当、時短勤務に変更した場合の給与計算を確認します。

収入が高くても残業が多ければ、保育料の延長料金や外食費などが増える可能性があります。手取り額と生活全体の支出を合わせて考えましょう。

2.残業

平均残業時間だけでなく、急な残業があるか、繁忙期はいつか、定時で帰りやすいかを確認します。

「残業はほとんどありません」と説明された場合も、月末・月初や決算期の状況まで質問すると実態を把握しやすくなります。

3.休日・休暇

年間休日数、有給休暇の取りやすさ、時間単位や半日単位で休めるか、子どもの行事に合わせて休暇を取得できるかを確認しましょう。

制度があるかだけでなく、実際に子育て中の社員が利用しているかを聞くことも大切です。

4.業務内容

担当する業務、電話・来客対応の量、締め切り、繁忙期、外出の有無などを確認します。

求人票の「事務全般」だけでは具体的な負担がわかりません。一日の仕事の流れや、入社後に任される予定の業務を質問しましょう。

5.人員体制

事務職の人数、同じ業務を担当できる人がいるか、急な休みが出たときの対応方法を確認します。

一人事務の職場は自分のペースで働ける場合がある一方、急な休みの代替要員がいないこともあります。人数だけでなく、業務を共有できる体制があるかを見ましょう。

6.教育・引き継ぎ体制

研修期間、業務マニュアル、質問できる担当者の有無を確認します。引き継ぎ期間が極端に短い職場では、入社直後から大きな負担を抱える可能性があります。

子どもの体調不良で研修期間中に休んだ場合、どのようにフォローしてもらえるかも重要です。

7.職場環境

子育て中の社員がいるか、時短勤務や在宅勤務の利用実績があるか、上司や同僚が制度を利用しやすい雰囲気かを確認します。

可能であれば、職場見学で社員の様子や仕事の進め方を見ておきましょう。「子育て中の方も活躍中」という求人の表現だけで決めないことが大切です。

退職する前に進めておきたい準備

家計と必要な収入を整理する

毎月の固定費、教育費、保育料、貯蓄額を書き出し、最低限必要な手取り額を確認します。転職活動が長引いた場合に、どのくらいの期間なら生活できるかも考えておきましょう。

在職中に求人を調べる

今すぐ応募しなくても、希望する勤務時間や勤務地でどのような求人があるか調べることはできます。

求人を見ることで、現在の職場の条件が良い部分と、変えたほうがよい部分を客観的に比べられます。退職後の収入が心配な方は、できる範囲で在職中に準備を始めると安心です。

次の仕事が見つかるか不安な方は、事務職を辞めたいけれど次がないと不安な人へも参考にしてください。

自分の経験と希望条件を整理する

これまで担当した業務を、できるだけ具体的に書き出しましょう。

  • 使用したパソコンソフトや社内システム
  • 作成していた書類や資料
  • 電話・来客・取引先への対応経験
  • 経理、総務、人事などの補助経験
  • 業務改善やマニュアル作成の経験
  • 新人や後輩への引き継ぎ経験

あわせて、「何時までに退勤したいか」「通勤時間は何分以内か」「急な休みに対応できる職場か」など、譲れない条件と調整できる条件を分けておきます。

子育てしながら事務職を続けることに関するFAQ

Q1.子育てと事務職の両立がつらいのは、私の要領が悪いからですか?

要領の問題だけとは限りません。勤務時間、通勤時間、残業、休みやすさ、家庭内の分担など、複数の負担が重なっている可能性があります。

自分を責める前に、何に時間と体力を使っているかを書き出し、減らせる負担がないか確認してみましょう。

Q2.子どものことで何度も休むのが申し訳なく感じます

急な休みが必要になったときは、できる範囲で進捗や引き継ぎ事項を共有することが大切です。ただし、子どもの病気は完全に防げるものではありません。

休む人だけの責任にするのではなく、誰かが休んでも業務が止まらない体制を作ることは、職場全体の課題でもあります。

Q3.時短勤務へ変えるとキャリアに不利になりますか?

評価や昇進への影響は会社の制度や運用によって異なります。時短勤務を選ぶ前に、担当業務、給与、評価方法、フルタイムへ戻す条件などを確認しましょう。

一時的に勤務時間を短くすることが、長く働き続けるための現実的な選択になる場合もあります。

Q4.転職面接で子どものことはどこまで伝えるべきですか?

子どもの詳しい事情をすべて話す必要はありませんが、勤務に関係する条件は正直に伝えることが大切です。

勤務可能な時間、残業への対応、送迎の都合、急な休みが必要になった場合の対応方法などを整理して説明しましょう。できないことだけでなく、家族の協力体制や対応できる範囲も伝えると、働き方を具体的に話し合いやすくなります。

Q5.仕事を辞めるか迷ったときは何を優先すればよいですか?

まずは自分と家族の健康、生活を維持するための収入、現在の職場で改善できる可能性を確認しましょう。

体調が悪化している場合は、仕事を続けることだけを優先しないでください。すぐに結論を出せないときは、休暇を取る、上司へ相談する、求人を調べるなど、小さな行動から始めてもかまいません。

まとめ|子育てと仕事の両方を一人で抱え込まない

子育てしながら事務職を続けるのがつらいと感じるのは、甘えでも努力不足でもありません。勤務時間、残業、急な休みへの対応、家事や育児の負担などが重なれば、心身が疲れるのは自然なことです。

まずは、現在の生活で何が一番負担になっているかを整理しましょう。勤務時間や業務量の調整で改善できることもあれば、職場環境そのものを変えたほうがよい場合もあります。

転職を考えるときは、給与だけでなく、残業、休日・休暇、業務内容、人員体制、教育・引き継ぎ体制、職場環境まで確認することが大切です。

今すぐ退職するか、我慢して続けるかの二択で決める必要はありません。今の職場へ相談する、家庭内の分担を変える、求人を調べるなど、できる準備から少しずつ進めてください。

子育ても仕事も完璧にこなそうとせず、無理なく続けられる働き方を選ぶことが、あなたと家族の生活を守ることにつながります。