家族葬を終えた後、「親戚や友人には、いつ、どのように知らせればよいのだろう」「葬儀にお呼びしなかったことを、どう伝えればよいのかな」と迷っていませんか。
家族葬の事後報告では、故人が亡くなったことと葬儀を終えたことを伝え、相手との関係に応じて、生前のお付き合いへの感謝や、事後の連絡となったことへのお詫びを添えます。
香典や弔問などを辞退したい場合は、何を辞退するのか、具体的に書いておくと相手に伝わりやすくなります。
この記事では、ご遺族・喪主から親戚や友人へ知らせる、はがきとLINEの例文を紹介します。訃報を初めて伝える場合と、すでに知っている相手へ葬儀を終えたことを伝える場合に分けてまとめました。
※例文はすべて架空の例です。故人と相手との関係、名前、日付、ご家族の意向に合わせて書き換えてください。
家族葬を終えたことは、誰に知らせる?
家族葬を終えた後に知らせる相手に、全国共通の決まりがあるわけではありません。故人との関係や、これまでのお付き合いを思い浮かべながら、ご家族で相談して決めましょう。
たとえば、次のような方が連絡先の候補になります。
- 葬儀に参列を案内しなかった親戚
- 故人が親しくしていた友人や知人
- 生前、仕事や趣味などでお世話になった方
- 普段から年賀状や手紙のやり取りがあった方
- 地域のお付き合いで、連絡が必要と考えられる方
故人の連絡先や年賀状の記録を参考にする方法もあります。ただし、すべての知人に必ず知らせなければならないわけではありません。連絡先が分からない場合などは、無理のない範囲で考えましょう。
家族葬に参列する人の範囲も、ご家庭によって異なります。「家族葬だから親戚には知らせない」と一律に決めるのではなく、故人との関係やご家族の意向を踏まえて判断してください。
事後報告はいつする?はがきとLINEの選び方
葬儀後、準備ができた時期に伝える
事後報告の時期には、必ず守らなければならない一つの期限があるわけではありません。葬儀後1〜2週間を目安とする案内もありますが、連絡する相手やご遺族の状況によって適した時期は変わります。
故人と特に親しかった方など、早めに知らせたい相手には、準備ができた段階で短く伝える方法があります。はがきの準備に時間がかかる場合は、普段から連絡を取っている相手へ、先に電話やLINEで一報を入れることも考えられます。
時間がたってから知らせる場合も、「ご連絡が遅くなり申し訳ありません」と一言添え、落ち着いて伝えましょう。
はがき・LINE・電話を相手に合わせて選ぶ
改まった形で知らせたい相手や、普段は手紙でやり取りしている方には、はがきや手紙が選択肢になります。
普段から個別にLINEで連絡する親戚や友人には、LINEで知らせることもできます。声で直接伝えたい場合や、文字だけでは伝えにくい相手には、電話もよいでしょう。
どの方法が適しているかは、相手との関係や普段の連絡方法によって異なります。訃報は個人情報を含むため、広く公開されるSNSへの投稿や、転送を前提とした一斉送信には慎重になりましょう。
家族葬の事後報告に書く内容
亡くなったことを初めて知らせる場合は、相手が状況を理解できるよう、次の内容から必要なものを選びます。
- 故人の名前と差出人から見た続柄
- 亡くなった日、または時期
- 葬儀を家族葬で終えたこと
- 事後の連絡となったことへのお詫び
- 生前のお付き合いへの感謝
- 香典や弔問などについての希望
- 差出人の名前・連絡先
死因や詳しい経緯を必ず書く必要はありません。相手が故人を知らない場合は、生前のお付き合いへの感謝を無理に入れなくてもよいでしょう。
また、「故人の遺志により」「家族の希望により」という理由は、実際に確認できている場合に使います。理由を詳しく書かず、「家族葬にて執り行いました」と伝えるだけでも構いません。
すでに訃報を知っている相手には、葬儀後の報告を中心にする
すでに亡くなったことを伝えている相手には、同じ訃報を初めて知らせるような文章にする必要はありません。「葬儀を終えました」という報告と、必要に応じたお礼や今後の希望を簡潔に伝えます。
【はがき】家族葬を終えたことを知らせる例文
以下は、亡くなったことをまだ知らない相手へ送る例文です。はがきの宛名面には、実際の宛先と差出人の住所・氏名を記入してください。
親戚へ、亡くなったことを初めて知らせる
場面:故人の子が、葬儀に参列を案内しなかった親戚へ、父の訃報と葬儀を終えたことを初めて知らせるはがき。
父[故人の氏名]は、[年][月][日]に永眠いたしました。
葬儀は家族葬にて執り行い、滞りなく終えましたことをご報告申し上げます。
ご連絡が事後となりましたこと、お詫び申し上げます。生前に賜りましたご厚情に、心より御礼申し上げます。
[年][月]
[差出人の氏名]
相手が故人と生前に交流していなかった場合は、最後の感謝の一文を省くなど、関係に合わせて調整してください。
故人の友人へ、生前のお付き合いへの感謝を伝える
場面:故人の子が、母の親しい友人へ、母の訃報と家族葬の事後報告をするはがき。
母[故人の氏名]は、[年][月][日]に永眠いたしました。
葬儀は家族葬にて執り行いました。お知らせが葬儀後となりましたことを、心よりお詫び申し上げます。
生前は母と親しくお付き合いいただき、ありがとうございました。故人に代わり、心より御礼申し上げます。
[年][月]
[差出人の氏名]
「故人に代わり」という言葉が気になる場合は、「家族より心からお礼申し上げます」などに直せます。相手が故人を思い出せるよう、必要に応じて旧姓などを添えてもよいでしょう。
はがきの句読点や形式に迷ったら
葬儀に関する挨拶状では、句読点を使わない書き方も見られます。一方で、読みやすさを考えて句読点を使う場合もあります。
上の例文は読みやすさを優先して句読点を付けています。ご家族の考えや地域の慣習に合わせて整え、迷う場合は葬儀社などに相談してみましょう。
【LINE】家族葬を終えたことを知らせる例文
LINEでは、相手が突然の知らせを受け取ることに配慮し、誰のことか分かるように書きます。普段の呼び方を使っても構いませんが、故人と相手との関係が伝わるようにしましょう。
親しい友人へ、亡くなったことを初めて知らせる
場面:故人の子が、自分の親しい友人へ、父が亡くなったことと葬儀を終えたことを初めて知らせるLINE。友人は父とも面識があった場合。
突然の連絡でごめんね。父の[故人の名前]が[月][日]に亡くなりました。葬儀は家族葬で執り行い、無事に終えました。
知らせるのが葬儀の後になってしまって、ごめんなさい。生前は父にもよくしてくれて、本当にありがとう。
友人と故人に面識がない場合は、最後の一文を省くなどしてください。香典などを辞退したいときは、後ほど紹介する書き添え例から、実際の希望に合うものを選べます。
すでに訃報を知っている親戚へ、葬儀後の報告をする
場面:故人の子が、父の訃報をすでに伝えていた親戚へ、家族葬を終えたことを知らせるLINE。相手から気遣いの言葉をもらっていた場合。
先日は父のことで温かい言葉をいただき、ありがとうございました。
葬儀は家族葬にて執り行い、無事に終えましたのでご報告いたします。お気遣いいただき、心より感謝しております。
相手から特別な言葉や連絡を受けていない場合は、実際のやり取りに合うお礼に直すか、お礼の部分を省いてください。
連絡が遅れたことを短くお詫びする
場面:故人の子が、葬儀後しばらくたってから、親しい親戚に初めて知らせる文章の一部分。
ご連絡が遅くなり、申し訳ありません。葬儀は家族葬にて執り行いました。
この一文に、故人の名前や亡くなったことを添えて送ります。遅れた事情を詳しく説明したり、お詫びを何度も重ねたりする必要はありません。
香典・供花・弔問などを辞退したいときの書き添え例
家族葬で執り行ったことだけでは、香典や供花、後日の弔問を受け付けるかどうかは相手に分かりません。辞退したいものがある場合は、事後報告の文末などに具体的な希望を添えましょう。
香典、供花・供物、弔電、弔問はそれぞれ別のものです。「香典を辞退します」と書いただけで、それ以外もすべて辞退したことにはなりません。
以下は、はがきやLINEの本文に添える部分例です。どこまで辞退するかをまだ決めていない場合は、ご家族で確認してから使ってください。
香典を辞退したい場合
場面:ご家族で、香典を受け取らないと決めている場合。
なお、誠に勝手ながら、御香典は辞退させていただきます。どうぞお気遣いなさいませんようお願い申し上げます。
この文章は香典についての辞退です。供花・供物や弔問などについても希望がある場合は、それぞれ書き添えてください。
香典・供花・供物・弔問を辞退したい場合
場面:ご家族で、香典、供花、供物、後日の弔問をいずれも辞退すると決めている場合。
なお、誠に勝手ながら、御香典、御供花、御供物につきましては辞退させていただきます。また、後日のご弔問も控えさせていただきたく存じます。何卒ご理解くださいますようお願い申し上げます。
弔電も辞退したい場合は、「御弔電」を辞退するものの一覧に加えます。例文をそのまま使う前に、ご家族の希望と一致しているか確認しましょう。
香典は辞退し、弔問は別途相談したい場合
場面:香典は辞退する一方、後日の弔問は、連絡を受けてからご家族の都合を相談したい場合。
御香典は辞退させていただきます。後日のご弔問につきましては、事前にご連絡をいただけましたら、家族の都合を確認のうえご相談させていただきます。
これは、あらかじめ訪問を了承する文章ではありません。相談を受けた後に、ご家族の状況に合わせて対応を決められます。連絡を受ける方法や窓口が決まっている場合は、実際の連絡先も添えましょう。
弔問を希望する方が、訪問の可否を相談する方法については、葬儀後に弔問したいときの連絡方法で紹介しています。
喪中はがきで初めて知らせてもよい?
喪中はがきを受け取って、初めて訃報を知る方もいます。ただし、喪中はがきは主に、新年の祝いの挨拶を控えることを知らせるものです。家族葬の事後報告とは目的が異なります。
早めに知らせたい親戚や故人と親しかった方には、年末の喪中はがきを待たず、別に連絡する方法があります。一方、年賀状を中心にお付き合いしていた相手には、喪中はがきで知らせることを考えるご家庭もあるでしょう。
誰にいつ伝えるかは、相手との関係やご家族の状況に合わせて決めてください。受け取った側が返事を考える場合については、喪中はがきが届いたときの返事の要否と例文で紹介しています。
家族葬の事後報告でよくある質問
葬儀に呼ばなかった理由を詳しく書く必要はある?
詳しい事情まで説明する必要はありません。「葬儀は家族葬にて執り行いました」「事後のご連絡となりましたことをお詫び申し上げます」と、簡潔に伝える方法があります。
「故人の遺志」などの理由を添える場合は、実際に確認できている内容にしましょう。
事後報告が遅くなっても、知らせてよい?
時間がたっていても、伝えたい相手がいる場合は、連絡を考えてよいでしょう。「ご連絡が遅くなり申し訳ありません」と短く添え、亡くなったことと葬儀を終えたことを伝えます。
連絡を受けた相手が、後から訃報を知って驚くこともあります。返事を急がせず、相手の受け止める時間にも配慮しましょう。
香典を辞退した場合、弔問も断ったことになる?
香典の辞退と弔問の辞退は別です。訪問も控えてほしい場合は、その意向を別に伝えます。供花・供物や弔電についても、辞退する場合は具体的に書きましょう。
なお、香典辞退の案内を受け取った方の対応については、香典を辞退されたときの対応と注意点で詳しく説明しています。
まとめ|相手との関係に合わせて、家族葬の事後報告を
家族葬を終えた後は、故人とのお付き合いやご家族の意向を踏まえて、知らせる相手と方法を決めます。亡くなったことを初めて伝える相手には、故人の名前、亡くなったこと、葬儀を終えたことが分かるように書きましょう。
- 事後報告の時期は、相手との関係やご家族の状況に合わせる
- はがき・LINE・電話は、普段のやり取りも踏まえて選ぶ
- 事後の連絡になったお詫びや、生前のお付き合いへの感謝を必要に応じて添える
- 香典・供花・供物・弔電・弔問は、辞退する範囲を具体的に伝える
- 喪中はがきと事後報告は目的が異なることを踏まえて考える
ご家族で相談しながら、無理のない時期と方法で、相手に気持ちが伝わる文章を整えましょう。