出産祝いをいただいたら、感謝の気持ちを込めて贈る「出産内祝い」。


その際に必ず準備するのが「熨斗(のし)」と「名入れ」です。

ところが、実際に準備しようとすると「書き方がわからない」「赤ちゃんの名前をフルネームで書く?」「ふりがなは必要?」など、迷うポイントがたくさんあります。


この記事では、出産内祝いの熨斗・名入れの正しいルール、やってはいけないNG例、さらに実用的な例文集やQ&Aを丁寧にまとめました。

初めての方でも安心して準備できるよう、実際の書き方例を交えて解説します。

内祝いの品物選びに迷った方はこちらの記事も参考にしてください

出産内祝いで本当に喜ばれるギフト人気ランキング|失敗しない選び方と体験談

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目次

出産内祝いの熨斗(のし)の基本マナー

出産内祝いを贈る際、もっとも大切なのが「熨斗(のし)」の選び方と書き方です。

熨斗は単なる飾りではなく、感謝の気持ちを形に表すマナー

間違えると失礼にあたることもあります。

この章では、熨斗の種類・表書き・水引の選び方など、基本マナーを詳しく解説します。

出産内祝いに使う熨斗の種類

出産内祝いでは「蝶結び」の水引がついた紅白の熨斗紙を使います。


蝶結びは「何度あっても嬉しいお祝いごと」に使われる結び方で、出産というおめでたい出来事にふさわしいものです。

✅ NG例

  • 結婚祝いなどに用いられる「結び切り」は、出産内祝いには不適切。
  • 黒白や黄白の水引は弔事用なので絶対に避けましょう。

表書き(上段)の書き方:「内祝」が基本

熨斗の上段には「御礼」ではなく、「内祝」と書くのが正解です。


これは「お祝いをいただいたことへの感謝」と「喜びのおすそ分け」を表す言葉です。

例:

上段:内祝  
下段:陽翔(はると)  

水引の選び方(紅白・蝶結びが基本)

出産内祝いは「何度でも嬉しい出来事」に分類されるため、紅白の蝶結びを選びます。


特に親戚や年配の方に贈る場合は、シンプルで格調高いデザインを選ぶのがおすすめです。


最近ではモダンなデザインの熨斗紙も増えていますが、迷ったときはオーソドックスなものを選べば安心です。

出産内祝いの名入れルール

熨斗の下段に書く「名入れ」も重要なマナーです。

ここでは、赤ちゃんの名前を書くのが一般的ですが、フルネームか下の名前だけか、ふりがなは必要かなど、細かい疑問が多い部分です。

この章では、名入れの基本ルールと実際の書き方例を紹介します。

名前は「赤ちゃんの名前」を書くのが基本

出産内祝いは「子どもの誕生をお祝いしていただいたことへのお返し」なので、熨斗に書くのは赤ちゃんの名前です。


両親の名前を書くのは間違いです。

フルネーム or 下の名前だけ?

基本は下の名前のみでOKです。


親しい友人や会社の同僚には下の名前だけで十分。


ただし、親戚や目上の方にはフルネームにする場合もあります。

例:

下段:陽翔  
下段:佐藤 陽翔(フルネームで)  

読みにくい名前の場合の「ふりがな」の書き方

近年は個性的な名前も多く、読み方が伝わりにくいこともあります。


その場合はふりがなを入れると親切です。

例:

下段:心愛(ここあ)  

双子やきょうだいの場合の名入れ方法

双子の場合は両方の名前を並べて書きます。

例:

上段:内祝  
下段:陽翔(はると)・結衣(ゆい)  

熨斗の書き方の実例

ここでは、実際に使える熨斗の書き方例を紹介します。

1人の赤ちゃんの場合、双子の場合、読みづらい名前の場合など、シーン別に具体例を示します。

基本例(赤ちゃん1人の場合)

上段:内祝  
下段:一樺(いちか)  

双子の場合

上段:内祝  
下段:陽翔(はると)・結衣(ゆい)  

読みにくい名前の場合

上段:内祝  
下段:心愛(ここあ)  

出産内祝いの熨斗でやってはいけない注意点

出産内祝いの熨斗(のし)は、贈り物の印象を左右する大切な要素です。

熨斗の使い方を間違えると「マナーを知らない」と思われてしまう可能性も。

ここでは、特にやってはいけないNG例とその正しい対応方法を詳しく紹介します。

両親の名前を書くのは間違い

NG例

出産内祝いの熨斗に「両親の名前」を連名で書いてしまうケースはよくあります。

しかし出産内祝いは「赤ちゃんの誕生を祝っていただいたことへのお返し」なので、熨斗に書くべき名前はあくまで 赤ちゃんの名前 です。

両親の連名を書いてしまうと、

  • 「誰のお祝いなのか分からない」
  • 「一般的なマナーに反している」と受け取られてしまいます。

正しい例

上段:内祝  
下段:陽翔(はると)  

👉 両親の名前をどうしても伝えたい場合は、別途「挨拶状」や「メッセージカード」に書き添えるとスマートです。

水引の「結び切り」を使わない

NG例

「結び切り」の水引は、結婚祝いや快気祝いなど「一度きりで繰り返したくないこと」に使います。

そのため出産内祝いに使用すると「二度と繰り返したくない出来事」という意味合いになってしまい、不適切です。

特に、熨斗付きのギフトセットをそのまま使うときに誤って結び切りを選んでしまうケースがあるので注意が必要です。

正しい例

出産内祝いには 紅白の蝶結び を選びましょう。

蝶結びは「何度あっても嬉しいこと」に使われるため、出産にふさわしい水引です。

水引:紅白蝶結び  
表書き:内祝  
名入れ:陽翔  

出産祝いをいただいていない人へ贈る場合の対応

NG例

出産祝いをいただいていない方に「内祝」として贈るのは間違いです。


「内祝」は本来「お祝いをいただいた方へのお返し」を意味するため、お祝いをいただいていない方に使うと「お祝いを催促した」と誤解される恐れがあります。

正しい対応

出産祝いをいただいていない方に贈る場合は、熨斗ではなく「命名札」や「出産記念カード」を添えて贈りましょう。

例えば、ご近所へのご挨拶や会社の同僚にお裾分けする場合などは、出産のご報告として渡すのが適切です。

カード例文

命名 佐藤 陽翔(はると)  
令和◯年◯月◯日生まれ  
小さなご挨拶の品をお贈りいたします。  

👉 熨斗を使うのではなく、カード形式や簡単なシールで「誕生記念」と伝えると、誤解がなく丁寧です。

出産内祝いでの熨斗NGを防ぐために、以下をチェックしましょう。

  • ❌ 両親の名前を連名で書かない
  • ❌ 水引に結び切りを選ばない
  • ❌ 出産祝いをもらっていない人へ「内祝」として贈らない

代わりに、

  • ✅ 熨斗に書くのは赤ちゃんの名前だけ
  • ✅ 水引は紅白蝶結び
  • ✅ 出産祝いをいただいていない方には命名札や出産記念カードを添える

👉 こうした注意点を押さえておけば、相手に失礼なく、気持ちのこもった出産内祝いを準備できます。

熨斗の購入・印刷の便利サービス

最近は熨斗を自分で書かなくても、ギフトショップや通販で「無料印刷サービス」を利用できることが増えています。

手軽にマナーを守れる便利なサービスを紹介します。

百貨店やギフトショップでの対応

包装と一緒に無料でのし紙を印刷してくれる店舗が多いです。

ネット通販での「無料のし対応」サービス

Amazonや楽天のギフトショップでも対応可能。

名前の入力欄があるため便利です。

手書きで書く場合のポイント

毛筆や筆ペンを使い、濃い墨で丁寧に書くことが大切です。

ボールペンはNG。

よくある質問(Q&A)

出産内祝いの熨斗や名入れは、一見シンプルに見えて実際には「縦書き・横書きの違い」や「ふりがなの要不要」など、細かいマナーに悩む場面が多いものです。

さらに、郵送で贈るときの熨斗の付け方や、贈る相手による書き方の違いなども気になるポイントです。

ここでは、実際に寄せられる質問をまとめ、正しいマナーと具体的な書き方例文をセットで紹介します。

初めて準備する方でも、安心して対応できる内容になっています。

Q1. 出産内祝いの熨斗は縦書き?横書き?

回答: 基本は縦書きが正式です。

和の文化において、熨斗紙は縦書きが基本とされています。

ただし、洋風のギフトボックスやデザイン性を重視した包装では横書きを採用することもあります。

迷った場合や目上の方へ贈る場合は、必ず縦書きを選びましょう。

テンプレート例文:

上段:内祝  
下段:陽翔(はると)  
(縦書きが基本)

Q2. 親戚と友人で熨斗の書き方を変える必要はある?

回答: 書き方そのものは変わりません。

熨斗は「表書き=内祝」「名入れ=赤ちゃんの名前」が基本です。

ただし、親戚や年配の方には伝統的な縦書きとシンプルな紅白蝶結びを選ぶと無難です。

一方、友人や同僚には、カジュアルなパッケージやモダンデザインの熨斗紙を選んでも喜ばれるでしょう。

テンプレート例文:

親戚向け:  
上段:内祝  
下段:佐藤 陽翔  

友人向け:  
上段:内祝  
下段:陽翔  
(デザインのし紙でもOK)

Q3. 赤ちゃんの名前にふりがなを入れるのは必須?

回答: 必須ではありませんが、特に読みづらい漢字や珍しい名前の場合は入れておくと親切です。

ふりがなは小さめに、名前の横に入れるのが一般的です。

ご年配の方に贈る場合にも、ふりがながあると安心です。

テンプレート例文:

上段:内祝  
下段:心愛(ここあ)  

Q4. 内祝いを郵送する場合、熨斗はどうする?

回答: 郵送の場合は「内のし」がおすすめです。

内のしとは、熨斗紙をかけた上から包装紙で包むスタイル。

外のしにすると配送中に破れたり汚れる恐れがあるため、控えめかつ丁寧な印象を与える内のしが安心です。

テンプレート例文:

包装紙の下に熨斗紙をかける(内のし)  
表書き:内祝  
名入れ:陽翔  

Q5. 夫婦連名で名前を書いてもよい?

回答: 出産内祝いでは、赤ちゃんの誕生をお祝いしていただいたお礼をするため、熨斗に書くのは「赤ちゃんの名前」が原則です。

両親の連名は不要であり、むしろマナー違反とされることがあります。

テンプレート例文:

正しい例:  
上段:内祝  
下段:陽翔  

NG例:  
上段:内祝  
下段:佐藤 太郎・花子  

Q6. 双子やきょうだいの場合はどう書く?

回答: 双子の場合は両方の名前を並べて書きます。

きょうだいがいる場合でも、基本は「今回誕生した子の名前のみ」を書きます。

テンプレート例文:

双子の場合:  
上段:内祝  
下段:陽翔(はると)・結衣(ゆい)  

Q7. 名前をローマ字で書いてもよい?

回答: 基本的には漢字またはひらがな表記が望ましいです。

ローマ字表記はフォーマルな場には不向きですが、海外の友人や外国人の方へ贈る場合はローマ字で記載しても構いません。

その際はふりがなを併記すると丁寧です。

テンプレート例文:

上段:内祝  
下段:HARUTO(はると)  

Q8. 出産祝いをいただいていない人に贈る場合の熨斗は?

回答: 出産祝いをいただいていない方に贈る場合は、「内祝」ではなく「命名札」や「出産記念」のカードを添えるのがおすすめです。

熨斗を使うと「お祝いをいただいたお返し」と誤解される恐れがあります。

テンプレート例文:

カードに:  
「命名 佐藤 陽翔(はると)」  
「生まれました記念にお贈りします」  

Q9. 熨斗紙は印刷でもよい?それとも手書き?

回答: どちらでも問題ありません。

印刷は整っていて便利ですが、手書きには温かみがあります。

毛筆や筆ペンを使い、濃い墨で丁寧に書くと印象が良くなります。

ボールペンや鉛筆はマナー違反です。

テンプレート例文:

印刷:上段「内祝」 下段「陽翔」  
手書き:毛筆や筆ペンで丁寧に記入  

Q10. 出産内祝いを現金で贈る場合の熨斗は?

回答: 基本的に出産内祝いは現金ではなく品物を贈るのがマナーです。

ただし地域の風習や相手の希望によって現金を贈る場合は、紅白蝶結びの熨斗袋を使い、「内祝」と赤ちゃんの名前を記載します。

テンプレート例文:

表書き:内祝  
名入れ:佐藤 陽翔  
(水引:紅白蝶結びの袋を使用)  

Q11. 熨斗のデザインはシンプルな方がよい?

回答: 相手やシーンに合わせて選びましょう。

親戚や上司にはシンプルな紅白蝶結びが無難です。

友人や同僚には、カラフルなモダンデザインの熨斗紙でも失礼にはあたりません。

迷ったらシンプルなものを選ぶのが安心です。

テンプレート例文:

親戚向け:伝統的な紅白蝶結び  
友人向け:カラフルな蝶結びデザイン  

出産内祝いの熨斗は、「基本=縦書き・紅白蝶結び・赤ちゃんの名前」が鉄則です。


ただし相手や贈るシーンに応じて柔軟に対応しても問題ありません。

今回のQ&Aを参考に、安心して内祝いを準備してください。

まとめ

出産内祝いの熨斗は「紅白蝶結び」「表書きは内祝」「赤ちゃんの名前」が基本ルール。

  • 名前は下の名前だけ、読みづらい場合はふりがなを添える
  • 両親の名前を書くのはNG
  • 水引は結び切りではなく蝶結び

マナーを守りつつ、感謝の気持ちを込めて贈ることが何より大切です。

出産祝いのお返しには「どんな言葉を添えればいいのか分からない」という声も多く聞かれます。

親戚・友人・職場など相手との関係によって適切な表現が異なるため、失礼のないフレーズ選びが大切です。

具体的な例文や避けるべきNG表現をまとめた記事もご用意しましたので、ぜひ参考にしてください。

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