結婚祝いをいただいた方へお返し(内祝い)を贈るとき、感謝の気持ちを込めたお礼状を添えるのが社会人としての基本マナーです。
しかし、「どんな文面にすればいい?」「上司や親戚への書き方が分からない」「メールでも大丈夫?」と悩む方も多いでしょう。
この記事では、結婚内祝いのお礼状の正しい書き方・出す時期・相手別の文例・避けるべきNG表現まで詳しく解説します。
この記事を読めば、どんな相手にも失礼のない、気持ちの伝わるお礼状を自信を持って書けるようになります。
目次
- 1 結婚内祝いのお礼状とは?
- 2 お礼状を出すタイミングと基本マナー
- 3 結婚内祝いのお礼状の基本構成
- 4 【相手別】結婚内祝いのお礼状の例文集
- 5 メールでお礼を伝える場合の例文と注意点
- 6 添え状として同封する場合の文例
- 7 よくある質問(Q&A)
- 7.1 Q1. お礼状は手書きが良いですか?
- 7.2 Q2. メールだけでも失礼になりませんか?
- 7.3 Q3. お礼状に写真を添えてもいいですか?
- 7.4 Q4. 複数人からお祝いをいただいた場合、どうすればいいですか?
- 7.5 Q5. 相手の名前を間違えて送ってしまいました。どうすればいいですか?
- 7.6 Q6. お礼状を出すのが遅れてしまいました。今からでも送るべきですか?
- 7.7 Q7. 電話でお礼を伝えた場合も、お礼状は必要ですか?
- 7.8 Q8. 夫婦連名でお祝いをいただいた場合、誰の名前でお礼状を書くべきですか?
- 7.9 Q9. お礼状に使用する便箋や封筒の色に決まりはありますか?
- 7.10 Q10. SNSでのお礼投稿(Instagramなど)はマナー違反ですか?
- 7.11 Q11. お礼状の中で「内祝いの品」について具体的に書いた方が良いですか?
- 8 まとめ|感謝の気持ちを丁寧に伝えるお礼状を
結婚内祝いのお礼状とは?
まずは「結婚内祝い」と「お礼状」の違いを理解しておきましょう。
内祝いは“お祝いのお返し”として贈る品物ですが、お礼状は感謝の言葉を相手に直接伝えるための大切な挨拶状です。
形式的なギフトだけでなく、言葉で気持ちを添えることで、相手により丁寧な印象を与えられます。
内祝いとお礼状の違い
「内祝い」は物、「お礼状」は心の言葉です。
お礼状を添えることで、「きちんとお礼を伝えたい」という誠実な姿勢が伝わります。
とくに上司や年長の方は、形式よりも礼儀を重んじる傾向があるため、文章を添えるだけで印象が大きく変わります。
例文:
このたびは、私どもの結婚に際し、温かいお祝いをいただき誠にありがとうございました。
感謝の気持ちを込め、ささやかではございますが内祝いの品をお贈りいたします。
メール・手紙・添え状の違い
- 手紙:正式。上司や親戚など、フォーマルな相手に最適。
- メール:親しい友人や同僚に。迅速に感謝を伝えたい場合に有効。
- 添え状:ギフトに同封する短文メッセージ。本文が簡潔でも心を込めることが大切。
お礼状を出すタイミングと基本マナー
お礼状は、いつ・どのように出すかで印象が変わります。
せっかく丁寧に書いても、遅れてしまうと感謝が伝わりにくいもの。
ここでは、出す時期・封筒の選び方・言葉遣いの注意点を紹介します。
お礼状を送る時期はいつがベスト?
お祝いをいただいてから1週間〜10日以内が理想です。
内祝いの品と一緒に送る場合は、到着日に合わせて同封または前後して投函するのがスマートです。
遅れてしまった場合は、「ご挨拶が遅れましたが」とひと言添えましょう。
例文:
ご挨拶が遅れましたが、このたびはご丁寧なお祝いを賜り、誠にありがとうございました。
封筒や便箋の選び方
白無地または淡い色の便箋と封筒を使用します。
キャラクター柄や派手な色はNG。
筆記具は黒または濃紺のペンを使用し、毛筆や万年筆が最も丁寧な印象です。
宛名は「様」を忘れず、誤字・脱字に注意しましょう。
NG表現・忌み言葉一覧
結婚関連では「再び」「別れる」「切れる」「終わる」など、不吉な印象の言葉は避けます。
代わりにポジティブな言葉を使いましょう。
NG表現 | 言い換え例 |
---|---|
別れる | お世話になる |
終わる | 完了する/一区切り |
再び | 改めて |
忙しい | ご多用 |
結婚内祝いのお礼状の基本構成
お礼状は「形式」よりも「流れ」が大切です。
正しい構成を守ることで、文章にまとまりが生まれ、どんな相手にも誠実な印象を与えられます。
ここでは、挨拶から結びまでの流れと例文を紹介します。
お礼状の基本構成
- 時候の挨拶
- 感謝の言葉
- 近況報告(結婚生活など)
- 今後のお願い・結び
例文構成:
拝啓 春暖の候、皆様におかれましてはご健勝のこととお喜び申し上げます。
このたびは、私どもの結婚に際し、温かいお祝いを賜り誠にありがとうございました。
おかげさまで新生活も無事にスタートいたしました。
今後とも変わらぬご指導を賜りますようお願い申し上げます。
敬具
【相手別】結婚内祝いのお礼状の例文集

相手によって使う言葉や丁寧さの度合いは異なります。
上司・親戚・友人など、関係性に応じた文例を用意しておくと安心です。
以下で、立場別に使える実例を紹介します。
上司・目上の方への例文1
拝啓 秋涼の候、〇〇様におかれましてはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
このたびは、私どもの結婚に際し、過分なお祝いを頂戴し誠にありがとうございました。
心のこもったお祝いをいただき、深く感謝申し上げます。
ささやかではございますが、お礼の品をお贈りいたしますのでご笑納ください。
今後ともご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。
敬具
上司・目上の方への例文2
拝啓
初秋の候、○○様にはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
このたびは過分なお祝いをいただき、誠にありがとうございました。
今後とも変わらぬご指導を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
敬具
親戚への例文1
拝啓 爽秋の候、皆様にはお変わりなくお過ごしのこととお喜び申し上げます。
このたびは、結婚に際し心温まるお祝いをありがとうございました。
新生活を始めるにあたり、いただいた品が早速役立っております。
感謝の気持ちを込めて内祝いの品をお送りいたしますので、どうぞお納めくださいませ。
敬具
親戚への例文(丁寧+ややカジュアル)
拝啓
涼風の候、皆様にはお変わりなくお過ごしのことと存じます。
このたびは温かなお心遣いをありがとうございました。
新たな生活もようやく落ち着いてまいりました。
お近くにお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。
敬具
友人への例文
〇〇へ
結婚のお祝いありがとう!心のこもったプレゼント、とっても嬉しかったよ。
新生活もようやく落ち着いて、毎日楽しく過ごしています。
ささやかだけど、お礼の気持ちを込めて贈り物を送ります。
これからも末永くよろしくね。
友人・同僚向け(メール・LINE 兼用)
拝啓
寒さが厳しくなってきましたが、元気にしていますか?
結婚祝い、本当にありがとう!
ささやかだけどお返しを贈らせてもらいました。
これからも変わらずよろしくね。
機会があったら、またゆっくり会いましょう。
敬具
メールでお礼を伝える場合の例文と注意点
最近ではメールやLINEで感謝を伝える人も増えています。
ただし、相手との関係性によっては失礼にあたることも。
ここでは、メールで伝える際の文例と注意点を紹介します。
メールで伝えても良い場合とは?
親しい友人や同僚など、カジュアルな関係ならOK。
ただし、上司や年配者、取引先は避けるのが無難です。
NG例:
ありがとう!今度ご飯行こうね〜!(絵文字多数)
→ 軽すぎる印象に。感謝が伝わりにくい。
OK例:
このたびは、温かいお祝いをいただきありがとうございました。
お心遣いに感謝申し上げます。おかげさまで新生活も順調です。
添え状として同封する場合の文例
ギフトに一言添えるだけでも、印象が大きく変わります。
ここでは、短くても誠実さが伝わる添え状文例を紹介します。
例文:
このたびはご丁寧なお祝いをいただき、誠にありがとうございました。
感謝の気持ちを込めて、ささやかではございますが内祝いをお贈りいたします。
よくある質問(Q&A)
結婚内祝いのお礼状に関しては、「手書きにすべき?」「メールでも失礼じゃない?」「遅れてしまったらどうすれば?」など、細かな疑問が多く寄せられます。
ここでは、実際に多くの方が悩みがちな11の質問に、プロトコルマナーをもとにわかりやすく回答しました。
すぐに使えるテンプレート例文も掲載していますので、ぜひ参考にしてみてください。
Q1. お礼状は手書きが良いですか?
回答:
可能であれば手書きがおすすめです。
上司や年配の親戚など目上の方には、手書きの文字に「誠意」や「温かみ」を感じてもらえます。
ただし、人数が多い場合や字に自信がない場合は、パソコン印刷+最後に署名のみ手書きでも十分丁寧です。
重要なのは「丁寧に感謝を伝える姿勢」です。
例文:
このたびはご丁寧なお祝いをいただき、誠にありがとうございました。
感謝の気持ちを込めて、心を込めてお礼申し上げます。
Q2. メールだけでも失礼になりませんか?
回答:
メールはあくまで“補足的”な手段です。
親しい友人や同僚なら問題ありませんが、上司・恩師・年配の方には紙の手紙が基本です。
ただし、内祝いを送る前に「まず感謝を伝えたい」と思ったときは、メールで先に一言お礼を伝えておくのも好印象です。
例文(メール版):
件名:結婚のお祝いありがとうございました
〇〇様
このたびは、温かいお祝いをいただきありがとうございました。
お心遣いに心より感謝申し上げます。後日、ささやかではございますが内祝いをお送りいたします。
Q3. お礼状に写真を添えてもいいですか?
回答:
親しい親戚や友人なら、結婚式の写真や新居のスナップを添えると喜ばれます。
ただし、ビジネス関係・上司・恩師などには控えましょう。
写真は「近況報告」としてカジュアルに使うのがポイントです。
例文:
おかげさまで、先日の結婚式も無事に終えることができました。
当日の写真を少し同封いたしましたので、ご覧いただければ幸いです。
Q4. 複数人からお祝いをいただいた場合、どうすればいいですか?
回答:
原則として、一人ずつに個別のお礼状を送るのが丁寧です。
ただし、職場の同僚など連名でお祝いをいただいた場合は、代表者にまとめて送っても構いません。
その際は「皆さまへもよろしくお伝えください」と添えるのがマナーです。
例文:
このたびは職場の皆さまより心温まるお祝いをいただき、誠にありがとうございました。
代表して〇〇様にお礼申し上げます。皆さまにも感謝の気持ちをお伝えいただけますと幸いです。
Q5. 相手の名前を間違えて送ってしまいました。どうすればいいですか?
回答:
名前の誤記は非常に失礼にあたります。
気づいた時点で、すぐに電話またはメールでお詫びを伝えましょう。
その後、正しい宛名で改めてお礼状を送り直すのが最善です。
言い訳せず、素直に謝意を伝えることが大切です。
例文(お詫びメール):
先日お送りしたお礼状におきまして、宛名を誤って記載してしまいました。
大変失礼いたしました。深くお詫び申し上げます。
改めて、正しいお名前でお手紙をお送りさせていただきます。
Q6. お礼状を出すのが遅れてしまいました。今からでも送るべきですか?
回答:
はい、遅れても必ず送りましょう。
「遅くなって申し訳ありません」という言葉を添えれば、誠意はしっかり伝わります。
何も送らないよりも、遅くても丁寧に感謝を伝えることが大切です。
例文:
ご挨拶が遅くなり申し訳ございません。
このたびは心温まるお祝いをいただき、誠にありがとうございました。
おかげさまで、穏やかな新生活をスタートしております。
Q7. 電話でお礼を伝えた場合も、お礼状は必要ですか?
回答:
電話で感謝を伝えていても、改めてお礼状を送るのが丁寧です。
「ご挨拶はお電話にて失礼いたしましたが」と一言添えると、形式的にもきちんと整います。
特に上司や年配者の場合、紙のお礼状が印象を良くします。
例文:
ご挨拶はお電話にて失礼いたしましたが、改めてお礼申し上げます。
このたびは温かいお祝いをいただき、誠にありがとうございました。
Q8. 夫婦連名でお祝いをいただいた場合、誰の名前でお礼状を書くべきですか?
回答:
結婚内祝いのお礼状は、夫婦連名で書くのが一般的です。
ただし、相手がどちらかの親戚・友人など片方に関係が深い場合は、その本人を主に書き手としても構いません。
署名に両名を入れると印象が良くなります。
例文:
このたびは、私たちの結婚に際し温かいお祝いをいただき、誠にありがとうございました。
二人で感謝の気持ちを込めて内祝いの品をお贈りいたします。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
Q9. お礼状に使用する便箋や封筒の色に決まりはありますか?
回答:
白無地または淡いクリーム色が基本です。
派手な色・柄ものは避け、清潔感と上品さを重視しましょう。
封筒は縦型が正式で、封はのりでしっかり閉じます。
結婚関連では黒い便箋・封筒は弔事用になるため避けましょう。
Q10. SNSでのお礼投稿(Instagramなど)はマナー違反ですか?
回答:
公共の場で個人名や贈り物を掲載するのは避けましょう。
相手の許可があればOKですが、基本的には直接お礼状で伝えるのがマナーです。
SNSは「報告」目的にとどめ、「贈り主を特定できない形」で使うのが無難です。
例文(SNS投稿文例・OKパターン):
たくさんの方に祝福していただき、感謝の気持ちでいっぱいです。
これからも温かく見守っていただけたら嬉しいです。
Q11. お礼状の中で「内祝いの品」について具体的に書いた方が良いですか?
回答:
内祝いの品名は詳しく書かなくてもOKです。
「ささやかですが」「感謝の気持ちを込めて」などの表現で十分。
ただし、相手が遠方で届くタイミングを明確にしたい場合は、「近日中にお届けいたします」と書くと親切です。
例文:
感謝の気持ちを込めて、ささやかではございますが内祝いの品をお贈りいたしました。
近日中にお手元へ届くかと存じますので、ご笑納くださいませ。
お礼状は、形式よりも「相手を思う気持ち」が何より大切です。
遅れても、短くても、たとえメールであっても、誠意ある言葉で感謝を伝えることが一番のマナーです。
今回紹介したテンプレート例文をアレンジして、あなたらしいお礼状を仕上げてみてください。
まとめ|感謝の気持ちを丁寧に伝えるお礼状を
お礼状は形式よりも「心」が大切です。
短くても、相手に「あなたの気持ちが届いた」と感じてもらえることが一番の目的です。
お返しが遅れすぎたり、金額が不釣り合いだと印象を損ねることもあります。
そこで詳しく解説しているのがこちらの記事です。
贈る相手別の相場や、遅れたときの対応マナーも紹介しています。
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