この記事では、
親しい人に使える11月に咲く花を使ったはがきの書き方を紹介します。
旧暦では、10月、11月、12月の3ケ月が冬となります。
そして、
10月を初冬、11月を仲冬、12月を晩冬とも呼びました。
11月は、
吹く風は冷たく、日ごとに寒さがつのります。
そして冬のはじまりの景色に感傷を覚える頃。
11月に送るはがきには、寒さの中でも、元気に咲いている花や、
季語を使用して、書いてみられたらいかがでしょうか。
目次
11月の時候の挨拶
・秋気身にしみる頃となりました。
・日だまりの恋しい季節となりました。
・街路のいちょうもすっかり黄金色に色づきました。
・菊の香り漂う霜月を迎えましたが、いかがお過ごしでしょうか。
・暦の上でははや立冬となり、めっきり日脚も短くなってまいりました。
11月の時候の挨拶:結び
・天候不順の折柄、どうぞおからだにお気をつけください。
・時雨の多い時節柄、ご自愛くださいますようお祈り申し上げます。
・これから朝の霜が日ごとに深まりますので、どうぞご用心ください。
・これから寒さに向かいますが、くれぐれもお身体をおいといください。
・ことのほか風も冷たく感じられるこの頃、
ご家族の皆様にはつつがなくお過ごしください。
11月の花(石蕗・吾亦紅・サフラン)を使ったはがきの時候の挨拶
11月は、日に日に秋が深まり、
いよいよ冬の兆しを感じる季節です。
11月7日は「立冬」。
山々の樹々も、赤や黄色に色づき、紅葉が始まります。
そんな11月に咲いている、
「石蕗(つわぶき)」や「吾亦紅(われもこう)」や「サフラン」。
今回は、
これらの11月に咲く花を使ったはがきの書き方をご紹介します。
石蕗(つわぶき)」の花を使った11月のはがきの時候の挨拶
蕗(ふき)に似た、艶(つや)のある葉から、
「ツワブキ」になったという説もありますが、異説もあります。
ふつう「石蕗(つわぶき)」と書きますが、
「藁吾(つわぶき)」と書くのが正しいようです。
開花時期:10月~11月。
頭花は、4~6センチで鮮やかな黄色。
石蕗(つわぶき)の花言葉
・「謙虚」「困難に負けない」
>こちらをクリックすると「11月の花と花言葉」の詳細記事にリンクします。
石蕗(つわぶき)の俳句
・石蕗に語る生きて来し唯そのことを (赤城さかえ)
・石蕗の黄に十一月はしづかな月 (後藤比奈夫)
・黄八丈色に石蕗咲き妻が着て (草間時彦)
石蕗(つわぶき)の花を使った11月の時候のはがきの挨拶:例文
年の暮れを迎える「霜月」になりました。
「霜が降(お)りる月」だから、「霜月」とは、
何とも日本らしい風情のある言葉ですね。
お変わりなくお過ごしでいらっしゃいますか?
茶室の庭に「石蕗(つわぶき)」の花が咲き始めました。
初冬の花のないこの時期に、
明るい黄色の花を咲かせています。
ほんわりとした温か味を感じさせてくれる色です。
ことのほか風も冷たく感じられるこの頃、
どうぞ、つつがなくお過ごしください。
皆々様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。
吾亦紅(われもこう)を使った11月の時候のはがきの挨拶
「吾木香(われもこう)・我毛香(われもこう)」とも書きます。
漢方では、「地楡(ちゆ)」と呼ばれ、
吐血、鼻出血、血痢、やけどなどの治療に用いられます。
開花時期:8~12月。
吾亦紅(われもこう)は、
花材やドライフラワーにして利用されます。
吾亦紅(われもこう)の花言葉
・「変化」「愛慕」
吾亦紅(われもこう)の俳句
・吾も亦紅なりとひそやかに (高浜虚子)
・ほそみちに日のちらばって吾亦紅 (鷲谷七菜子)
・遠山の晴間みじかし吾亦紅 (上田五千石)
吾亦紅(われもこう)を使った11月の時候のはがきの挨拶:例文
暦の上では、はや立冬となり、
めっきり日脚も短くなってまいりました。
お変わりなくお過ごしでいらっしゃいますか?
私も、一時の忙しさから解放され、
ようやく穏やかな日々を過ごせるようになりました。
畑の片隅で、枯れたような、ちょっと寂しげな、
「吾亦紅(われもこう)」が、風に吹かれて咲いていました。
暗紅色(あんこうしょく)の、実のような丸い花。
秋の野の風情を表すのに欠かせない、名脇役。
茶花としてよく使われます。
11月の霜枯れの季節となりました。
冬の到来をいっそう間近に感じております。
これから朝の霜が日ごとに深まりますので、
くれぐれもお身体にはご留意なさってください。
サフランを使った11月のはがきの時候の挨拶
サフランはクロッカスの仲間。
新葉の間から伸ばした花径の先に、
ラッパ形をした、淡い紫色の花を咲かせます。
花のあと、松葉に似た葉を多数伸ばします。
「雄しべ」の柱頭を採取し、
乾燥させたものが香辛料のサフラン。
空中開花といい、
植えつけずに球根を置いておくだけで
開花するので、室内でも楽しめる花です。
開花時期:10月~12月。
サフランの花言葉
・「歓喜」「節度ある態度」
サフランの俳句
・サフランもって迅い太子についてゆく (飯島晴子)
・サフランや映画はきのう人を殺め (宇多喜代子)
・サフランの花をぐるりと雨しぶき (鷹羽狩行)
サフランの花を使った11月の時候のはがきの挨拶:例文
枯れ葉も落ちつくし、
木々の枝差しもあらわになって参りました。
晩秋の時の流れは、
1年でも特に早いと感じますが、
お変わりなくお過ごしですか?
叔母様からいただいた、
「サフラン」が、淡い紫色の花を咲かせました。
薄紫の色をたとえて、ギリシャ神話では、
「虹の女神はサフラン色の翼を持ち、
暁の女神はサフラン色の衣をまとう」と。
サフランの淡い紫色は安らぎを感じさせる色です。
きょうは、晩秋の穏やかな日をゆっくりと味わっています。
時雨の多い時節柄、
ご自愛くださいますようお祈り申し上げます。
まとめ
この記事では、
親しい人に使える11月に咲く花を使ったはがきの書き方を紹介しました。
11月は、
北国から初雪の知らせが届き始め、初氷が張る頃。
秋、暮れて自然も人も冬支度を始める季節です。
親しい人に、はがきを書くときは、
11月の季語や季節の花を使って、
書いてみられたらいかがでしょうか?

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