この記事は、親しい人に使える、
5月に咲く花を使ったはがきの書き方を紹介します。

5月は、さわやかな風が心も身体も癒す季節。

緑がだんだん濃くなって、
あらゆる生命が活発に動き始める風薫る5月になりました。

5月に送るはがきには、
庭の木も花もすべてが、光り輝く季節を感じさせる、
時候の挨拶を使用してみられたらいかがでしょうか。

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5月の時候の挨拶

・風薫る五月となり、ご壮健にてお過ごしのことと存じます。

・八十八夜も過ぎて、茶ばたけの緑も一層色濃くなってまいりました。

・端午の節句を迎え、
 お孫様のお健やかなご成長にお祝いを申し上げます。

・暦の上でははや立夏となり、
 心なしか日差しも明るさを増してまいりました。

・芳ばしい新茶の香りに心なごむ季節がやってまいりました。

5月の時候の挨拶:結び

・さわやかな好季節、ますますのご活躍を期待しております。

・すがすがしい若葉の季節、大いに英気を養いたいものです。

・新しい環境にも慣れた頃かと存じます。どうぞご活躍ください。

・過ごしやすい季節とはいえ、なにとぞご無理をなさいませんように。

・お子様の、
鯉のぼりのようにお健やかなご成長をお祈りいたしております。

5月の花(勿忘草・鈴蘭・苧環)を使ったはがきの時候の挨拶

「3月の風と4月の雨で5月の花が咲く。」
と、いう諺(ことわざ)があります。

雨が降り、雨があがって、季節の扉が開いていく。

そんな5月に咲いている、
「勿忘草(わすれなぐさ)」や「鈴蘭(すずらん)」・「苧環(おだまき)」の花。

今回は、
これらの5月に咲く花を使った
はがきの書き方をご紹介します。

勿忘草(わすれなぐさ)の花を使った5月のはがきの時候の挨拶

勿忘草(わすれなぐさ)は、
ヨーロッパ原産の多年草です。

日本には明治期に渡来し、
観賞用に栽培されています。

勿忘草(わすれなぐさ)の花は小さく、色は濃い空色。

最近はピンクや白の変種もあります。

つつましげな花ですが、
ロマンチックな伝説と名前の勿忘草(わすれなぐさ)。

開花時期:5月~7月ごろ。

勿忘草(わすれなぐさ)の花言葉

・「真実の愛」「私を忘れないで」

勿忘草(わすれなぐさ)の俳句

・まさに瑠璃富士を前なる勿忘草 (中村草田男)

・シャンソンを聴く薄明の勿忘草 (きくちつねこ)

・小さう咲いて勿忘草や妹が許 (村上鬼城)

勿忘草(わすれなぐさ)の花を使った5月の時候のはがきの挨拶:例文

可憐な印象の瑠璃色の小花をたくさんつけた、
勿忘草(わすれなぐさ)の鉢植えを買いました。

恋人のために、
川のほとりの青い花を摘んでいるうちに、足をすべらせ、
川に流されながら、「私を忘れないで!」と、青年が叫んだという
伝説から、この「勿忘草(わすれなぐさ)」の名前がついたとのこと。

英名も「フォーゲット・ミー・ノット」。

随分、ご無沙汰をしてしまいましたが、
お元気にお過ごしでいらっしゃいますか?

私もお陰様でやっとひと息つけるようになりました。

桜も菜の花も足早に終わって、
山肌は5月の若葉できらきらと光っています。

肌に感じる風の匂いはもう初夏ですね。

汗ばむような日があったかと思うと、肌寒い日が訪れたりして、
とかく不安定な季節ですが、お互い元気に頑張りましょう。

またお会いできるのを楽しみにしています。

鈴蘭(すずらん)の花を使った5月の時候のはがきの挨拶

鈴蘭(すずらん)は、
蘭とありますが、じつはユリ科です。

花の形が鈴に似ているところからこの名前がつきました。

北海道では、
各地に群生して県の花となっています。

別名に、「君影草(きみかげそう)。」という呼び名があります。

深緑色をした幅広の葉の間から
小さな小花が顔を出して咲きます。

開花時期: 5月~6月。

キリスト教では「聖母マリアの花」とされています。

鈴蘭(すずらん)の花言葉

・「約束」「幸福が戻ってくる」

鈴蘭(すずらん)の俳句

・鈴蘭の広野や吾を小さく置き (徳永山冬子)

・束でもち鈴蘭の花こぼしゆく (松崎鉄之介)

・鈴蘭の谷や日を漉く雲一重 (中村草田男)

鈴蘭(すずらん)の花を使った5月の時候のはがきの挨拶:例文

風薫る季節になりました。

皆様には、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。

イギリスやフランスでは、5月1日を「スズランの日」と呼び、
この日にスズランを贈られた人には幸福が訪れるといいます。

鈴蘭の花を「メイ・リリー(5月の百合)」と呼ぶように、
この季節には欠かせない鈴蘭が咲く時期になりました。

ゴールデンウイークは、いかがなさいましたか?

私にとっては、疲労、出費と嘆きの1週間でした。

木の芽どきの体調の崩しやすい季節です。
どうぞ、ご無理なさいませんようお願い申し上げます。

苧環(おだまき)の花を使った5月のはがきの時候の挨拶

苧環(おだまき)の別名に、
「糸繰り草(いとくりそう)」が、あります。

開花時期:4月~5月。

花の形が、麻糸を丸く巻いて中を空洞にした、
糸巻きに似ていることからこの名前がつきました。

日本産の野生種は青紫が上品で清楚な感じですが、
西洋種の苧環(おだまき)は、色が多彩で華やかです。

苧環(おだまき)の花言葉

・「勝利」 「踊る心」

苧環(おだまき)の俳句

・をだまきや乾きてしろき吉野紙 (水原秋櫻子)

・をだまきの一目にそれと園芸種 (右城暮石)

・薪割るやみやまをだまき萌ゆる辺に (木村蕪城)

苧環(おだまき)の花を使った5月の時候のはがきの挨拶:例文

昨日は筍を掘りに実家の山に久しぶりに行きました。

お婆ちゃんが、苧環(おだまき)を見つけて、

『「しずのおだまきくりかえし むかしをいまに なすがよしもがな」
という静御前の歌に出てくる苧環(おだまき)だよ。歌の意味を知っているか?と。』

帰ってからすぐに調べてみました。

「静よ静よと繰り返し私の名を呼んでくださったあの昔のように
懐かしい判官様の時めく世に今一度したいものよ。」という・・・。

静御前と源義経のなんとロマンチックな関係。

「踊る心」の花言葉はこの静御前をイメージしたのでしょうか?

筍ご飯が食卓を彩る季節になりました。
今度、筍を持って伺いますね。

季節の変わり目です。くれぐれもご自愛ください。

まとめ

この記事は、親しい人に使える、
5月に咲く花を使ったはがきの書き方を紹介しました。

5月は、
山々の緑色と青空のコントラストがとても美しく
心を明るくなごやかにしてくれる季節です。

はがきを書くときは、5月ならではの季語や花を使った
趣のあるはがきを届けてみられたらいかがでしょうか?

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