ビジネス文章の「結びの言葉」が
いつも同じになっていませんか?

文書での謝罪やお礼の結びの言葉には、
いろいろな結びの挨拶の表現があります。

ここでは、ビジネス文書を締める、
結びの挨拶の書き方の基本と、
状況別の例文をご紹介します。

紹介する結びの挨拶の文例を参考に、
ビジネス文書作成時に役立ててください。

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ビジネス文書における結びの挨拶とは

結びとは、文書の最後に記載して、文書の終わりを示す言葉です。

結びには、今後の繁栄や活躍などを祈る気持ちを書いて、
最後まで相手を思いやる気持ちを添える意味があります。

文書の最後に結びの挨拶の言葉を書いて、
相手に良い印象を与え、良い信頼関係を築きましょう。

結びの例文

まずは、相手の繁栄を祈る場合の結びの例文を紹介します。

相手の繁栄を祈る挨拶文は、法人向けのビジネス文書なのか、
個人向けのビジネス文書なのかによって異なります。

相手の繁栄を祈る場合法人向けビジネス文書の挨拶

法人向けのビジネス文書の場合は、結びの挨拶の文頭に、
「最後になりましたが」という意味の「末筆ながら」と記入し、
その後で、ビジネスの相手の会社の繁栄を祈る言葉を書きましょう。

例文

1.末筆ながら、貴社のますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。

2.末筆ながら、御社の一層のご繁栄をお祈りいたします。

3.末筆ながら、貴社のご発展をお祈り申し上げます。

相手の繁栄を祈る場合個人向けビジネス文書の挨拶

個人向けのビジネス文書の挨拶の場合、文頭に「このような季節ですので」
という意味の「時節柄」と記載してから、相手の健康を気遣う内容を書きます。

文例

1.時節柄、
 ◯◯様にはどうかご自愛くださいますようお祈り申し上げます。

2.時節柄、皆様にはくれぐれもお元気でお過ごしくださいますよう
 祈念申し上げます。

3.時節柄、◯◯様にはくれぐれもお健やかにお過ごしくださいますよう
 お祈りいたします。

ビジネス文書の書き方:用件を結ぶ場合

一般的に、
ビジネス文書では、用件の要点を
末文にまとめて記載します。

その最後に記入する結びの挨拶文は、
以下のような形で書きましょう。

ビジネス文書の「略儀ながら」は、
あくまで挨拶文の文頭に入れるフレーズです。

さらに、文書で伝えたい内容に合わせて、
「御礼申し上げます。」「ご挨拶申し上げます。」と書きます。
本当に後から直接会って挨拶する必要はありません。

例文

1.まずは略儀ながら書面にてお知らせかたがたお願い申し上げます。

2.略儀失礼ながら書中をもってお祝い申し上げます。

3.まずは略儀ながら書中をもちましてご通知申し上げます。

ビジネス文書の書き方:今後につなげたい場合

作成した文書から、今後に繋げたい場合は、
以下のような結びの挨拶を書きましょう。

今後に繋げたい場合は、「今後とも」というフレーズを書きます。

文例

1.今後とも、何卒よろしくお願い申し上げます。

2.今後とも、末永くお引き立てを賜りますよう、お願いいたします。

3.今後とも、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

ビジネス文書の書き方:返事をお願いする場合

ビジネスの相手に返事を依頼する場合は、
相手の時間を割いてもらうことに対する
お詫びを記載したうえで、返事をお願いしましょう。

文例

1.恐れ入りますが、ご返事のほどよろしくお願い申し上げます。

2.ご多用中恐縮ではございますが、ご返事をいただければ幸いです。

3.お手数ですが、折り返しご返事くださいますようお願い申し上げます。

指定した日時までに返事をお願いしたい場合

文例

「何卒◯月◯日までに、ご連絡をいただきますようお願いいたします。」

具体的に日時を書いて、期限を明確に伝えましょう

ビジネス文書の書き方:依頼をする場合

相手に何かを依頼する際には、失礼のないように、
礼儀をわきまえた結びの挨拶を心がけましょう。

ビジネスの相手に何らかのお願いや依頼をしている場合は,
「恐れ入りますが」「お忙しいところ恐縮ですが」
「お手数をおかけして申し訳ございませんが」

などのクッション言葉を添えると丁寧です。

文例

1.ご多忙中恐れ入りますが、
 ぜひご検討くださいますようお願い申し上げます。

2.ご多用中大変恐縮ではございますが、
 一度ご覧いただきますようお願いいたします。

3.大変ご無理を申し上げて恐縮ではございますが、
 ご対応のほど何卒よろしくご検討ください。

ビジネス文書の書き方:お礼を言いたい場合

お礼の挨拶では、
相手に対する感謝の気持ちを、
誠意を持って伝えることが大切です。

形式的な印象を相手に与えないように、お礼したい内容に沿って、
できるだけ心のこもった内容を記載するよう心がけましょう。

文例

1.ご多忙にもかかわらず、貴重なお時間を頂き、
 誠にありがとうございます。

2.平素は特段のご配慮を賜り誠にありがとうございます。

3.日頃は何かとお心遣いをいただき深く感謝いたしております。

ビジネス文書の書き方:お詫びをしたい場合

相手にお詫びをしたい場合は、
まず冒頭に謝罪の言葉を書きましょう。

加えて、ビジネス文章の最後にも改めて謝罪の挨拶の言葉を記載します。

丁寧な敬語を使用して、
誠意を持って対応している姿勢を示しましょう。

文例

1.何卒ご容赦くださいますよう、お願い申し上げます。

2.このたびは、ご迷惑をおかけして、誠に申し訳ございませんでした。

3.本来なら直接伺いお詫びすべきところ大変恐れ入りますが、
 まずはメールにてお詫びいたします。

ビジネス文書の書き方:コロナ禍を気遣う結びの言葉

・お困りのことがありましたら、遠慮なくおっしゃってください。

・次回、元気なお姿でお会いできるのを楽しみにしております。

・新型コロナウイルスの1日も早い終息をお祈りしています。

・平穏な日々が一日も早く戻りますことを心から願っています。

・新型コロナの感染が落ち着くまでは、
 今しばらくお互い気をつけていきましょう。

・このたびの災禍が早く終息し、お祈り申し上げご挨拶といたします。

・事態が一日も早く収束することを祈るばかりでございます。

・このような状況ではありますが、
 ますますのご発展をお祈り申し上げます。

・コロナの影響でいろいろと大変だとは思いますが、
 くれぐれもご自愛ください。

・自粛疲れがあるかと存じますが、お身体おいといくださいませ。

・先の見通しが、つき辛い状況が続きますが、
 くれぐれもご自愛ください。

・先を見通しづらい状況につき、引き続きご自愛ください。

・このような状況の中ではありますが、
 皆さまのご健康を心よりお祈り申し上げます。

・この状況が一日でも早く終息へ向かいますことと、
 皆様のご健康をお祈り申し上げます。

・一日も早い新型コロナウイルス感染症の終息と、
 皆様のご健康を心よりお祈り申し上げます。

・不安定な社会情勢が続くかと思いますが、
 もし私で何かできることがあればお手伝いしますので、
 遠慮なく仰ってください。

・私でお役に立てることがございましたら、
 精一杯サポートさせていただきますので遠慮なくお申し付けください。

・私どもでお役に立てることがありましたら、
 最大限サポートさせていただきますので、
 お気軽にお申し付けください。

・新型コロナウイスによる影響が懸念されておりますが、
 ご苦労も多いかと拝察しています。
 供に乗り越えていくことが出来たらと思います。

・落ち着いたらぜひゆっくりご飯でも食べに行きましょう!
 近々そういう日が戻ってくると信じています!
 お互い元気に再会できる日を楽しみにしています。

・何かと不便の多い今日ですが、この状況が一日も早く解消され、
 平穏な日々が戻りますようお祈り申し上げます。

・このような状況の中ではありますが、
 皆さまのご健康と、益々のご繁栄を心よりお祈り申し上げます。

・感染予防をしっかりして、
 お互い元気に 身体に気を付けて過ごしましょう。

・コロナ感染に関する不安はあるとは思いますが、
 くれぐれもご自愛専一にてお過ごしください。

・コロナの感染予防と、寒波の到来にも備えが必要な日々が始まります。
 皆様の健やかな日々を願っております。

・感染予防だけでなく暑さへの配慮も欠かせませんが、
 何卒ご自愛のほどお願い申し上げます。

注意したい結びの挨拶の言葉

結びの言葉を記載する際には、「取り急ぎ」という表現を、
緊急を要する場合以外に使用しないように注意しましょう。

ビジネスシーンで
「取り急ぎお知らせまで」や「取り急ぎご報告まで」等の
言い回しを目にする機会は少なくないと思います。

「取り急ぎ」は、ビジネスシーンで使用して、
マナー違反にはならない表現です。

しかし、本当に「取り急ぎ」の際に使用するフレーズなため、
後できちんと連絡を取ることを前提に使用しましょう。

また、「取り急ぎ」の連絡をする際には、
その他の事項は記載せず「取り急ぎ」の、
伝えたい内容だけを書きましょう。

また、「取り急ぎ」は、
「とりあえず急いで、一応」という意味で、
目上の方に使用するのは失礼にあたります。

取引先やお客様、自分と距離感のある上司・先輩などには使用せず、
「まずは」と言い換えて公式の文書である印象を与えましょう。

まとめ

この記事では、
ビジネス文書の「結びの言葉」について解説しました。

ビジネスでの結びの挨拶は、相手の今後の繁栄を願ったり、
返信をお願いしたりするなど、伝えたい内容によって、
結びの挨拶は様々な役割を持ちます。

さらに、ビジネス文書を送付する季節や
タイミングによって、書くべき結びや挨拶が異なります。

自身が作成した内容と、送付のタイミングを考慮して、
ビジネス文書に最適な結びの挨拶を書きましょう。