この記事では、
9月の誕生色と9月に咲く花を使った時候の挨拶をご紹介します。
9月の季節の‟誕生色”ってご存知ですか?
『誕生色』とは染めと織りの街、新潟県の十日町織物工業協同組合が、
1981年(昭和56年)に制定した1月から12月までの季節の色です。
四季折々の花と色が独特の優しく懐かしい和風名称で呼ばれています。
毎月『誕生色』を紹介していますが、
9月の誕生色は「恋路十六夜(こいじいざよい)。」です。
あなたは、この9月の誕生色からどんな色をイメージしますか?
【時候の挨拶】9月の季語と結びの言葉!書き方と例文を紹介
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目次
9月の誕生色
誕生色:9月は「恋路十六夜(こいじいざよい)。」
DULL PURPLISH BLUE
花と色:9月の誕生色の「恋路十六夜(こいじいざよい)。」は、
天に月冴えるころの夜空がたたえる深い紺色です。
9月の誕生色の「恋路十六夜(こいじいざよい)。」の和名からは、
夜空の艶やかな紺色が、月がゆっくりと昇ると共に、ますます
その色を、徐々に濃くしていくようなイメージを感じます。
9月の誕生色の「恋路十六夜(こいじいざよい)。」の色からは、
夜の深い静寂の空間に月の明かりが自然に溶けこんでいく…。
そして静かに恋心を増していくような深い色合いを感じます。
どちらにしても奥深さを感じる色と和名です。
「十六夜(いざよい)。」は、
十五夜(じゅうごや)の翌日の真円から少しだけ欠けた月。
「いざよう」は、進もうとしても、なかなか進めない、ためらう意味。
満月より、
月の出が少し遅い様子を、「月がためらっている」として
十六夜を「いざよい」と読むようになったのだそうです。
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9月の時候の挨拶 (長月:ながつき)
9月に使える時候の挨拶を、ご紹介します。
9月の異称である
「長月(ながつき)。」は、葉が生い茂るという意味ではなく、
夜がだんだんと長くなる「夜長月」が語源とされています。
そのほか、
「紅葉月(もみじづき)。」や「菊月」「稲刈月」といった名前も。
9月は、作物が実りの時を迎えはじめます。
晴れ渡った高い空と、過ごしやすい陽気に心も弾みます。
9月の秋色、日々深まる中で、
白や赤、そしてピンクの秋桜(コスモス)の花が
秋風に吹かれながら優しく咲く季節になりました。
鮮やかな彼岸花も、丈を競ってあぜ道に咲きはじめました。
9月に咲く花や、草木の色なども一緒に書くと、
より印象に残るのではないでしょうか。
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9月の花を使った書き出しの挨拶
(彼岸花:ひがんばな)
初めて庭に、彼岸花が咲きました。
二、三日前には茎も無かったはずなのに急に、
映画の早送りのようなスピードで真っ赤な花が咲き…。
まるで、お祝いの水引のようです。
花が咲いた後、葉が伸びてくるそうで、生長の順番も変わっていますね。
でも、彼岸花にとっては変わっているわけではなく、
ごく自然で人間が勝手に思っていることなのかもしれませんね。
温かい、お心のこもったお手紙をありがとうございました。
(桔梗:ききょうの花)
「桔梗の花 咲くときぽんと言ひさうな。」
江戸時代の俳人、加賀千代女の句です。
鮮やかな紫の桔梗(ききょう)の花も好きですが、
心を澄み渡らせてくれそうな白い桔梗の花も素敵です。
昨日のこと、泰雲寺(たいうんじ)の階段を登ってすぐに、
気品ある紫の桔梗の花が咲いているのを見つけました。
桔梗咲く、涼しい秋風の吹く季節になりました。
○○様、お元気でいらっしゃいますか?
(秋桜:コスモスの花)
秋空のもと、風にたなびくコスモスの花はとても絵になります。
「秋桜(こすもす)」と書くことから、日本原産の花かと思いきや、
このコスモスの花の原産はなんとメキシコとのこと。
最近は、コスモスの花の形も一重(ひとえ)ではなく、
八重(やえ)の花のコスモスもあり、種類いろいろです。
透明の風吹く秋になりましたね。
皆々様には、ご機嫌よくお過ごしのことと存じます。
(金木犀:きんもくせいの花)
庭に出ると、金木犀(きんもくせい)が、ほのかに香ってきました。
その香りにつられ、木のそばに立って上を見上げると、
金木犀(きんもくせい)の木のてっぺんはいつの間にか、
綺麗に丸く刈られていました。
つややかな葉のすき間に小さな橙色(だいだいいろ)の
可愛らしい花が見え、あたり一面、馥郁(ふくいく)とした
香りを漂わせています。
この金木犀(きんもくせい)の香りを、
手紙と一緒にお届け出来ないのがとても残念です。
日本には雄株しかないため果実をみることは出来ないとのこと。
初めて知りました。
清々しい秋晴れの日が続いています。
皆様、夏のお疲れは出ていませんか?
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9月の結びの挨拶
・それでは、優しい秋の幸せが、あなたの心に届きますように。
今日も思いっきりの感謝を込めて。
・残暑なお厳しき折り、どうぞお健やかにお過ごしくださいますよう、
心よりお祈り申し上げます。またお会いしましょう。
・「暑さ寒さも彼岸まで。」と申しますが、
さすがに朝晩はしのぎやすくなりました。
お元気にお過ごしくださいませ。
・これから急に冷え込むでしょうから、お身体くれぐれも
おいといくださいますようお願い申し上げます。
・すがすがしい秋晴れの日が続きます。
皆様のいっそうのご活躍とご発展をお祈り申し上げます。
・さすがに秋、都会でも今夜は星が美しくまたたいております。
おめもじの日を楽しみにしています。
・秋冷日増しに加わりますので、お風邪など召されませぬよう
皆様くれぐれもご自愛くださいませ。
・皆々様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。
また、お会い出来るのを楽しみにしています。
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まとめ
この記事では、
9月の誕生色と9月に咲く花を使った時候の挨拶をご紹介しました。
9月の誕生色は、「恋路十六夜(こいじいざよい)。」
十六夜(いざよい)の月は十五夜(じゅうごや)に比べ、
少しためらいを見せるようにゆっくりと上がります。
夜空に浮かぶ月をゆっくりと眺めながら。
相手の笑顔を想い浮かべつつ、
心静かに手紙を書くのもいいですね。
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