この記事では、
4月の誕生色と4月に咲く花を使った時候の挨拶をご紹介します。
四季の情感を練り込んだ‟季節の誕生色”ってご存知ですか?
『誕生色』とは染めと織りの街、新潟県の十日町織物工業協同組合が、
1981年(昭和56年)に制定した1月から12月までの季節の色です。
四季折々の花と色が独特の優しく懐かしい和風名称で呼ばれています。
4月の誕生色の和名は「花舞小枝(はなまいこえだ)。」
穏やかだけれど芯の強さもある、黄味がかった茶色のことです。
「花舞小枝(はなまいこえだ)。」の色は、
花でなく枝をテーマにした珍しい色です。
桜が目立つ季節だからこそ、それを支える色には粋な魅力を感じます。
目次
4月の誕生色
誕生色:4月は「花舞小枝(はなまいこえだ)。」の茶色。
LIGHT YELLOWISH BROWN
花と色:4月の春風にゆれる花を支える小枝のような、
黄色みがかったしなやかな茶色です。
英語風に言えば、ほんのりブラウンがかったイエロー。
日本風に言えば、和からしを、少し濃くしたような色です。
4月の誕生色は、桜のピンク色ではなくて小枝の茶色?
と、少し地味な色の印象を抱いてしまいます。
でも、春の小枝は、よく見れば冬とは違い、
瑞々しさを含んだ柔らかい色をしています。
桜をしなやかに支える小枝の茶色は、4月の季節のはじまりに丁度よい…。
そんな感じが湧いてくる、粋な色ではないでしょうか?
4月の時候の挨拶 (卯月:うづき)
4月に使える時候の挨拶をご紹介します。
春爛漫、風景が鮮やかに彩られ、
4月の優しい風が吹き抜けていきます。
4月は年度が変わり、清々しい空気とともに気分も一新。
卯月(うづき)は、旧暦4月の異称。
卯の花(ウツギ)が咲き乱れる
「卯の花月」から転じたと言われています。
4月に咲く花や、花の色も一緒に書くと、
より印象に残るのではないでしょうか。
4月の花を使った書き出しの挨拶
(卯の花:うのはな)
旧暦の4月に花を咲かせることから、
「卯の花」という別名を持っているウツギの白い花が、
枝を覆うように垂れ下がって美しい姿で咲いています。
♫ 卯(う)の花の、匂う垣根に時鳥(ほととぎす)、
早も来鳴きて忍音(しのびね)もらす、夏は来ぬ ♪
この季節になると、
唱歌の「夏は来ぬ」を子供の頃、学校からの帰り道に
友達と大きな声で歌っていたのを思い出されます。
今頃の子供たちは、
この「夏は来ぬ」なんて知らないでしょうね。
でも、4月になると、なんだかこの歌を思い出してしまいます。
百合子伯母様におかれましては、
お変わりなくお過ごしでしょうか。
(八重桜)
「散ればこそいとど桜はめでたけれ うき世になにか久しかるべき」
伊勢物語八十二段
一年で一番美しい季節がやってきました。
桜の花に人生を重ね、桜を愛でる言葉を綴る。
そんな美しい文化を持っている日本人って素敵ですね。
お祖母様のお好きな、八重桜が満開に咲いています。
少し濃い色の桜も本当に風情があって大好きです。
お祖母様、お元気でいらっしゃいますか?
(牡丹:ぼたんの花)
美しい女性を形容する、
「立てば芍薬(しゃくやく)、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」の
言葉でおなじみの、牡丹が庭で大輪の花を咲かせています。
この牡丹は、それはそれは艶やかな深い紅の色です。
美恵子様を花にたとえたら、
この真紅の牡丹でしょうか。
お変わりなくお過ごしでいらっしゃいますか?
皆様お揃いで、今度ぜひ牡丹を見にいらしてくださいませ。
(雪柳:ゆきやなぎの花)
甘い香りを漂わせ、早い春を告げてくれている
庭のジンチョウゲが咲き終えるころ、我が家の庭のそこここで、
四方にしなやかな枝を伸ばし、雪のように咲く雪柳が咲き始めました。
白の可憐で清楚な雪柳の姿を見ると、なぜかほっとします。
ひところよりも、自然の美しさを、
ゆったりと味わうゆとりが出て来ました。
いつもお力添えにあずかり、本当にありがとうございます。
皆様には、お変わりなくご機嫌よくお過ごしですか?
(菫:すみれの花)
我が家の狭い庭の日だまりに、
今年も菫(すみれ)が可愛く咲き始めました。
春の足音が聞こえてくるようでわくわくします。
すみれ色の濃い紫色で、
下の方が淡紫色や黄色のものもあります。
まるで小さな蝶が止まっている感じです。
皆様にはお変わりなくお過ごしでしょうか。
4月の結びの挨拶
・春の訪れに心踊るきょうこの頃、どうぞお身体を大切に
お元気でお過ごしくださいますようお祈り申し上げます。
・春風の爽やかな季節、どうぞお身体を大切にお健やかに
お過ごしくださいますよう心よりお祈り申し上げます。
・末筆ながら、4月は沢山の行事で心も浮き立つ季節、
どうぞお健やかに、よき春をお楽しみくださいますよう
お祈り申し上げます。
・桜花爛漫の折り、近いうちにお茶でもいかがですか?
お会い出来るのを楽しみにしています。
・4月の暖かい春の日ざしを受けて、健やかな日々を
お過ごしくださいますように心からお祈り申し上げます。
まとめ
この記事では、
4月の誕生色と4月に咲く花を使った時候の挨拶をご紹介しました。
花を愛でても、木の枝に目を向けることは、
なかなか無いのではないでしょうか。
4月の誕生色は、「花舞小枝(はなまいこえだ)。」の茶色。
たまには木々全体を眺めたり、小枝にも目を向け、
自然の美しさや木の枝の茶色をゆったりと味わってみる…。
4月の忙しい時期だからこそ、
そんな心のゆとりを持ちたいものです。
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